2008年11月23日日曜日

ダイヤモンド・ダスト


今日の東京は文化祭日和でした。だから、というわけではないんですが、今日もまた大学へ行ってました。部屋で仕事をしていても、なんとなく、下で盛り上がってる雰囲気が伝わってきて、寂しくありませんでした。

さて、昨日の「施設ツアー」の話でした。当初予定は30人だったのですが、おそらく50人以上集まったので、2班に分かれて出発しました。

最初に行ったのは、構造物試験棟です。ここには、巨大な3軸加圧装置がありました。

3軸、というのは、要は3方向から、ということのようでした。とりあえず、縦横5M、厚さ1.5Mほどのコンクリートの板が立っていて、それを土台にして、圧力をかけていくのだそうです。200トンくらいまで加圧できる、と説明がありました。(1立方メートルの水が1トン。コンクリは、比重2.3。おも!)

次は、振動実験解析棟。これは見かけは地味でしたが、あまり大学では持ってないそうです。地面と同じ高さのところに、3M×3Mくらいの鉄板があり、それが3次元的に揺れるということでした。建築模型や、自動車の部品なんかも、揺らしてみるそうです。

そして今度は、高磁場超伝導解析室へ。この1台1億円の機械は、見かけはフツーのボイラーみたい。でも内部では、液体窒素と液体ヘリウムによって超伝導状態が作られ、その結果とてつもない磁場が得られるのだそうです。ピップエレキバンの、約2万倍ですって!(ただ残念なのは、その磁場で何を解析するのかよく分からないことです! ああ、これだから文系は……)

それからもう1つ、これはたまたま昨日知り合ったばかりの、雪の結晶の先生のところも、このツアーに入っていました。ここでは、ペットボトルに吹き込んだ呼気に圧をかけて、手のひらに乗る「雲」を作ったり、過冷却水(マイナス7度)に「きっかけ」を与えて凍らせたり、最後は、小さな黒い容器の中に、ダイヤモンド・ダストを作ってくれたり。このダストは見えにくいので、ポケットライトを当てるのですが、そのとたん、黒い容器の中の暗い空間に、はるか遠くの星のような固い輝きが、ゆらゆら漂っているのが見えるのです。

そして最後、これは超音波を水に当てると、水が輝くように見える、という現象の図像解析。でも本当は、輝いているのは水ではなく、水中に生まれた泡の表面なんだそうです。泡の表面、ねえ……

というわけで、こんなにしょっちゅう行ってるのに、まだまだ知らない施設があるのでした。う~ん、理工学部おそるべし!