2009年1月31日土曜日

左右社


昨日ここで、左右社のコヤナギさんのお名前を出しました。左右社は、こんな会社です。


このページの左のほうに、「左右社ニュース」というところがありますが、そこはまあコヤナギさんのブログという感じです。が、これがなかなか面白い。ココとはちがって、柔らかくも知的な雰囲気。どうぞ、ご覧になってみてください。編集の現場の感じも漂っています。

2009年1月30日金曜日

間に合うか!?


東京は今日も雨。レイニー・フライディとなりました。

それにしtも、なんと勤勉なアリさんでしょう、今日も研究室でチマチマやってました。(もちろん、お勤めのみなさまは、わたしなんかよりずっと勤勉でいらっしゃるでしょう。)で、三人同時発売を期している同僚たち(管さん&波外岡さん)とランチ・ミーティング。場所は、粋なフレンチではなく、家庭的なイタリアンでもなく、ホットなタイでもなく、わが愛しの教職員食堂です。ま、雨だしね。

といっても、決めるべきことがそんなにあるわけじゃなくて、ただひとつ、表紙は同じ写真家の違う作品にして、シリーズ感はあるけれど個性もある、という感じはどうだろう、ということになりました。もちろん、編集者のコヤナギさんの意見も訊かなくてはなりませんけど。

さあ、あと土、日、月、で仕上げて、月曜中にはコヤナギさんに送るつもりです。間に合うかな~?

そうそう、フランスではお馴染みのデモです。


ある時、ある問題についてフランス人の同僚と話していて、こんな状態なのにどうして日本人はデモしないのか分からない、と嘆いていたことがあります。まあフランスの場合、実際デモによって何かを勝ち取ったこともありましたから、そういう見方になるのでしょう。でも、それだけでもないのかな。

               ◇

昨日ご紹介したオープン・ゼミ。いらっしゃれない方のために、こんな you tube があるそうです。へんなの~(いい意味で!)

2009年1月29日木曜日

ふえる


今日もまた、一日研究室で過ごしました。まあね、締め切りが月曜なので、追い込まれています!

最初は、250ページ前後で考えていたのですが、あれやこれやで、今現在320ページくらいなってしまいました。こういう風に増えることって、実際ありがちです。これがもしフランス語関係の本だったら、まず間違いなく元のページ数になるように削ります。というのも、わたしが見てきた限りでは、そういう風に膨らんだ参考書類は、ことごとく使いにくいからです。これはね、たいていの編集者もそう言ってます。

ただ、編集者としては、なかなか言いにくい場合もあるようで、結局分厚いものになり、最初の企画と全然ちがうじゃん! となるわけです。

ただ今回は、一応違うと思っています。そもそも「詩」関係の本なんて、めったに出せないでしょうから、やっぱり充実したものを目指したいところです。もちろん、ただ長いだけじゃショーモナイですけど。

で、そうなった場合、ひとつ問題があります。そう、厚くなると、定価が上がっちゃうんですね。

まあ誰が考えても、「東京詩」みたいな本では儲かりません。それはいいんです。ただ、やっぱりせっかく書いたので、できれば少しでも多くの人に読んで欲しい、というか、多少ともお役に立ちたい、という気持ちはあります。だからやっぱり、定価は高くしたくないんですけど…… 版元と相談します!

              ◇

夜なんですが、こんなイベント(?)があります。これは無料です。わたしも行くつもりです。(管さんのブログから転載します。)

2月4日5日アキバで、管啓次郎研究室主催の以下のセミナーを開催します。宇野澤くんの企画です。ぜひご参加ください。冬の夜が、熱く沸騰することは確実です。がらりと世界が変わって見えるかも。

管啓次郎研究室オープンゼミのご案内
明治大学理工学部新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系管啓次郎研究室では、2月4日(水)・5日(木)の2夜連続でオープンゼミを開催します。
ディジタルコンテンツ系では、幅広いメディア表象を研究対象にしています。今回のオープンゼミでは、ゲストとして映像作家かわなかのぶひろ氏とアーティスト田中功起氏に、メディア表現について制作者の立場から、それぞれの活動と体験に基づいたお話をしていただきます。学内外を問わず多くの方に聴講していただきたいと考えております。ぜひご来場ください。(司会・進行=宇野澤昌樹)
                                                映像表現と詩 かわなかのぶひろ(映像作家)2月4日(水) 19時~21時30分(途中休憩あり)
我々の映像体験は、ハリウッド映画やCMなどに代表される、あらかじめ設定された物語を表象するための映像を受動的に消費するだけのスタイルが、長い間主流とされてきました。
しかし、近年YouTubeなどによってより多くの人が映像を加工するようになり、鑑賞者の枠から外れた行為を行うようになっています。かわなかのぶひろ氏は映像作家として、フィルム、アナログビデオ、デジタルビデオと、メディアの変遷を体験しています。大きな映画会社やテレビ局としての活動ではなく、個人の表現としてそれぞれのメディアを使用してきました。かわなか氏が影響を受けたアメリカの実験映画も、商業的な映画とは異なり、個人の表現としてつくられたものでした。まるで「詩」のようなパーソナルな表現が、映像の領域でも脈々と行われてきたのです。
かわなか氏が影響を受けたアメリカの実験映画とかわなか氏本人の作品の観賞と解説によって、映像が本来もつ可能性について考察します。
                                             everything is everything 田中功起(アーティスト)2月5日(木) 19時~20時30分 
田中功起氏は、さまざまな物質と映像メディアを用いた作品をつくっています。あえて分類すれば、インスタレーションと呼ばれる空間をつくるタイプの作品が多い作家だといえるでしょう。
映像を使ったインスタレーションというと、集中して見るには耐えない散漫な作品が多いという印象がありますが、田中功起氏の作品はまったく異なります。思わず目をむけてしまう作品、不思議さと明瞭さという相矛盾するふたつの認識を見た瞬間に受け取ってしまう刺激的な作品を作り続けています。 田中氏のつくる空間には、映像による時間感覚とモノによる物質感があります。物質感とは色・素材・形・重さなど、モノが存在することによって感覚される、その感覚そのものでしょう。時間と物質、このふたつの感覚が刺激される、知覚的な空間です。また、一度見たら忘れることができない独特のユーモアをもっています。 田中氏の表現活動を、クロノロジカルな形式で紹介していただき、創造のプロセスや思考について解説していただきます。
                                               ■実施概要会場:明治大学秋葉原サテライトキャンパス東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル601号室 
※JR秋葉原駅電気街口から徒歩1分地図:http://www.meiji.ac.jp/akiba_sc/outline/map.html
入場:無料定員:50名(先着順)
※両日ともに、開場は開始30分前(18時30分)からです。
                                                お問い合わせ先:masaunozawa@hotmail.com (@を小文字にしてください)宇野澤昌樹(ディジタルコンテンツ系修士課程1年)
                                                かわなかのぶひろ1941年東京生まれ。60年代初頭より映像制作を開始、68年<ジャパン・フィルムメーカーズ・コーポラティブ>設立。69年<日本アンダーグラウンドセンター>を経て77年<イメージフォーラム>を設立、日本を代表する個人映画・実験映画作家として、また指導者として活躍。2006年、東京造形大学教授退任後も毎月新作を発表、作品数は90作品を超える。
                                               田中功起(たなか・こおき)1975年生まれ。主な展覧会に「国立新美術館開館記念展、20世紀美術探検」(国立新美術館)、「夏への扉」(水戸芸術館)、 「笑い展」(森美術館)、個展「Everything is everything」(広島市現代美術館)、「La Chaine」(BankART)、個展「Setting up and Taking down」(Palais de Tokyo)、「Spectacle and Situation」(Zentrum Paul Klee)、「Turning the Lights on」(Centre A)、台北ビエンナーレ06、光州ビエンナーレ08、釜山ビエンナーレ08など。作品集に『Koki Tanaka Works 1997-2007』(Akio Nagasawa Publishing Office、2007年)、『The End of Summer: Koki Tanaka』(大和プレス、 赤々舎、2008年)がある。

2009年1月28日水曜日

夜コンビニ


今日はほぼ一日、研究室で過ごしました。この期に及んで、「東京詩」に加えたい詩があり、その詩について書いていました。それは川口晴美さんの、「SAUDI-ARABIAは遠い」という詩です、そりゃあね、遠いです!

川口さんはたくさん詩集を出しているのですが、5年くらい前に出た『lives』という本は、読みやすいし、まあなんというか、「都会に生きる女性のための」という決まり文句が、ある深さをもって実現されていると思います。たとえば…… 夜中にセブンのメロンパンが食べたくなって買いに行くんだけど、いざそれを前にすると、ちがうなあ、と感じて、今度はローソンへ。あ、ワッフル! でも、これも違う…… よしファミマだ、雑誌もいいかな? ああ、でもやっぱちがう。でも大丈夫、まだサンクスがあるから! でも、ほんとにだいじょうぶかなあ…… わたし、何が欲しいんだろ……

おもしろいでしょ? 川口さんは、こういうのじゃない詩も多いのですが、『lives』はこんな感じ。よろしかったら、どうぞ!

2009年1月27日火曜日

敬具三昧


今日の東京はあったかかったです。みなさんのことろはいかがでしたか?(それにしても、だいぶ陽が伸びてきましたね。)

さて、「今だけブログ」のほうで、「決めセリフ」を募集させて頂きましたところ、ああ、これオレも知りたいぜ! っていうのをいくつも出していただきました。Merci infiniment ! そして……

アメノファスさんからのご希望の中に、mail の締めくくりの表現が知りたい、という意見があったので、とりあえず普段使う範囲で言いますと……

まず、会ったことのない人で、フツーに親しげに、かつきちんと書くとき。たとえばわたしが Angelina(って誰?)に送るなら、

A bientôt,
Bien chaleureusement,
Tomohiko Kiyooka

でしょう。2行目は、Bien cordialement, でもあまり変わらないでしょう。少しだけ簡素にするなら、どちらもBien はなくてもいいかも。1行目のあとに続けて、j'éspère, と入れてもいいですね。

で、もうちょっと近い感じなら、2行目を Avec mes amitiés, にします。もっとくだけた感じ、あるいはあっさり言うなら、ただ Amitiés, だけでもいいですね。

用件だけで、よろしく、みたいな感じなら、

Bien à vous,

だけでもいいみたい。まあ、こんなところでしょうか。(なんだかあと何種類かあるんですが、とりあえずはこれでイケルと思います。)

そういえば、『Eメールのフランス語』なんていう本もあります。今手元にないのですが、たしか役に立つはずです。
             ◇

今日は大学に行ったんですが、定期試験中で、珍しく(!)学生たちがそこここで勉強してました。わたしは今日は、氷見敦子全集(全一冊)を読み直しました。彼女はとてもいい詩人なのに、30歳でこの世を離れてしまったんですよね。今生きていれば、53歳くらいのはずです。きっと何冊も書いていたでしょうに。ほんとに惜しい!

ああ、明日は水曜日。がんばるぞ!(オー!)

2009年1月26日月曜日

アフガンの首飾り


唐突ですが…… みなさん御存知ですよね、「オリーヴの首飾り」という曲。一昔前は、手品のBGMにもよく使われてました。

おそらく一般的には、あれはポール・モーリア(Paul Mauriat)の曲だったなあ、と受け取られていると思うのですが、実はあれは、フランスのディスコ・バンド、Bimbo Jet の曲、だと思ってました。


ディスコ・バンド? そう、わたしたちはこの曲とディスコで出会い、「エル・ビンボ」という曲としてまず記憶しました。ディスコでかかる曲の中では、きわめて情緒的で、1回聞けば覚えられる感じでした。しかし!

今日ちょっと(昼御飯食べながら)調べて分かったのですが、実はこの曲にはオリジナルがあり、Bimbo Jet のはカヴァー曲だったのです。でそのオリジナルは、アフガニスタンの作曲家(ということになっている)Ahmad Zahir (画像)という人でした。


なんとねえ、全然知りませんでした。(しかも、ネットで調べてもなかなか出てきませんでした。wiki のフランス語のところには、Bimbo Jet の項目さえありませんでした。もちろん日本語にも。)彼のことに興味がおありでしたら、ここに少し紹介があります。

そういえばこの曲、かつてクロード・チアリもカヴァーしてましたが、やはりフランスで馴染んでいたのかなあ、と思ったのでした。

2009年1月25日日曜日

あと1週間


サヴァ? 日曜日でした。いかがお過ごしでしたか? こちらは…… 仕事! でした。

というのも、例の「東京詩」の締め切りが今月末なので、あと1週間しかないからです! 今、50篇くらいの詩について、なんとかコメントらしきものをつけたのですが、あと1篇、か2篇、追加したいと思っています。候補は、氷見敦子と川口晴美です。間に合うでしょうか!?

それからもちろん、推敲も必要ですね。これはまあ、ゲラのときにも少しはできますが。

よく分からないのですが、なんだかこのごろ、推敲がちょっと苦手になってきました。(以前は好きだったんです。)ひとつには、推敲していると、ナンダカナ~、と思うことが多いので、自己嫌悪に陥る、ということがあります。で、ふたつめは、それでもなんとかせめて70点ぐらいにしようとすると、か~な~り時間がかかるという、これがちょっと…… 

というわけで…… 一筆書きでしなやかな文が書ければいいのですが、それはゼッタイ無理だし…… しょうがない、あと1週間、なんとか地道な作業を続けます!

                 ◇

そういえば、前回お願いした『フラ語決めセリフ』のご希望、もしございましたら、こちらにお願いいたします。


そうそう、batayam が書いてくれたのを、とりあえずコピペさせていただきましょう。

「手袋のかたいっぽを失くしちゃったから、手をつないで。」
「誕生日プレゼント何がいい? 「なんでもいい」っていうのはナシだよ。」
「雑誌「ふらんす」で、4月号からレナさんの連載が始まります。 」
「昨日のカレー、冷蔵庫に入ってるよ。」
「キミに出会うためにボクは生まれてきた気がする。」

「ボクも、手袋のかたいっぽを失くしちゃったから、手つないで。」(キャー!)

2009年1月22日木曜日

打ち合わせという名の


今日の東京は冷たい雨です。

昨日の夜、新宿で打ち合わせという名の飲み会がありました。(いや、たしかに打ち合わせもするんですけどね。)

メンバーは計4名。白水社のタケちゃんと、デザイナーのカオリンと、レナさんと、わたしです。タケちゃんとは、『フラ語』を中心にもう10年以上一緒に仕事してきて、もちろん仕事仲間ではあるんですが、むしろ友達です。でカオリンは、『フラ語』シリーズすべての装丁&レイアウトをやってくれた女性。彼女は今「4人家族」だと言ってますが、そのうち「3人」は猫ちゃんです。(それ「人」か?)ちなみに「3人」の名前は、久保田、菊姫、あとは、菊正宗だったか、八海山だったか…… まあ、ふだん何を飲んでいる女性かは、想像に難くありません! で、このメンバーで打ち合わせというと……

秋くらいに予定している、『フラ語』の新刊です。今度は、『フラ語決めセリフ 愛していると言ってくれ!』(仮)です。「まいにちフランス語」でも登場していた「決めセリフ」、あれを増強して一冊に、ということなんですね。そしてそれには、レナさんの力が不可欠です。(というか、レナさんがメインですねえ。)イディオム集みたいなのも考えたんですが、それだとちょっとお勉強ぽいかなあ、ということで、今回は、そのまま使える「決めセリフ」としてみました。Qu'en pensez-vous ?  いかがでしょうか?

そうだ、今思いつきましたが、みなさん、「このセリフ、フラ語ではなんていうのか知りたいなあ」というような言い回し、あるでしょうか? たとえば、「あっさり系とこってり系と、どっちが食べたい?」とか、「当たって砕けろ!」とか、「すみません、アラームがならなくて」とか、「その言い訳何回目?」とか、そんなやつです。もしも、これを取り上げて欲しいなあ、というものがありましたら、教えていただけないでしょうか? 連絡は…… じゃあ近々、それ用のブログなりなんなり作りますので、できましたら、そちらにお知恵を書き込んでいただければと思います。4649!

レナさんですか? もちろん、チョー元気でした! そうそう、雑誌「ふらんす」で、4月号からレナさんの連載が始まります。面白そうですよ! わたしも楽しみにしてます。冬来たりなば、春遠からじ!

今は1年で一番寒い季節ですね。乗り切りましょ!

2009年1月20日火曜日

ヴィドック


サヴァ? こちらは元気です。

今日は「フランス映画ゼミ」の最終回。最後だから、なにか涙の感動作を、とも思いましたが、いかんせん90分という制限があり、たとえば『離愁』なんかは入りません。で、選んだのが『ヴィドック』でした。

これは前期は見なかったもので、というのも98分あるからなのですが、今回はあらかじめ予告して、じっくり98分見てもらいました。

フランソワ・ヴィドックは、18~19世紀に活躍した実在の人物(wiki にも出てます。)で、もともと大泥棒→脱獄→警察の「犬」に→警察内でのし上がる→クビに→世界初の私立探偵、という、かなりひねった経歴の人です。映画は、このヴドックが死んだ、というところから始まります。そして彼の死の謎を追ううちに、鏡の仮面の男の影が……

というわけなのですが、実はこの映画は、むしろ映像を楽しむものなんでしょう。ややホラーっぽくもあり、ゴシック風でもあり、カンフーっぽくもSFぽくもある、というものです。

主演はあのジェラール・ドパルデュー。なんと、このゼミで彼が出てきたのは初めて。やっぱりね、1本くらいはドパルデューも見とかないと、フランス映画ゼミとしては片手落ちかも、と思ったわけです。

まだ学生諸君のレポートは出ていないので分かりませんが、とりあえず「起きていた」感じはしました。わたしも、久しぶりにじっくり見て、それなりに堪能しました。最後の1番いいシーンでは、ちょっと鳥肌が立ちました。まあ、フランス映画の幅の広さを感じるためには、いい1本なのでしょう。

ゼミ生のみなさん、毎回のレポート、お疲れ様でした。大学1年生としては、これでまちがいなく、たくさんフランス映画を見てるグループに入ったと思います。(そうそう、冬のレポートには、渋谷のル・シネマで『パリ』を見てきてもらいました。)これからは、自分で選んでどんどん見てくださいね!

2009年1月17日土曜日

パス!


みなさん、お元気ですか? こちらは、相変わらず会議です。(ヤレヤレ!)

昨日は、「ふらんす」4月号のための記事を書きました。まだだいぶ先ですが、フランス語学習者に励ましを! ということだったので、いつもより多めに励ましときました!

さて、今日は土曜日。台北に行っていた同僚の管さんが帰ってきて、その様子を知らせてくれています。というわけで、今日のブログは管さんにパス!


わたしはこれから、バッティング・センターへ!

2009年1月14日水曜日

『神々の山嶺』再び


みなさん、お元気ですか、2日ぶりですね!

こちらは昨日も今日も、午後6時から会議という、なんともいえないスケジュールでした。しかも今日は、終了がほとんど9時! 

で帰りに、7-11で、おでん買っちゃいました! 驚いたのは、大根のカロリー。まあ、そんなに多くはなさそうですが……(正解は最後に。)

で、明日は期末試験。今頃、みんな勉強してるでしょうか? だといいですけど。

そういえば、今更なんですが、谷口ジローの『神々の山嶺』、大学のいつもお世話になっている事務の女性に貸したんですが、評判良かったです。さらに、彼女の友達にも回り、これも好評だったようです。

ひとつ言いましょうか。主人公は、すでに人が登ったルートでは登りたくない人なんですね。で、パートナーがそんな提案をすると、「人が通ったルートを行く? それなら山なんかやめちまえ!」と怒鳴るんです。

う~ん、ちょっといいですね。わたしも冗談で、この漫画のことを知っている友達が、「あ、このデザインかわいい。マネしようかな」と言ってるのを聞き、「人のデザインを真似る? そんならデザインなんかやめちまえ!」と言ったところ、後日わたしが、「あ、この問題形式気がきいてるなあ。今度使わせてもらおう」と言ったとき、「人の問題形式を使う? それなら教員なんかやめちまえ!」と言い返されました!

(いや、もちろん冗談ですよ。マネのない所に、上達はありません。なるべくたくさん見て、なるべくいいものを真似る、これは大事ですよね。)

というわけで、『神々の山嶺』、5巻あるのでちょっと値が張りますが、その価値は十分あります!
(batayam、やさしいお言葉ありがとう!)(大根、わずか13kカロリーだそうです。)

2009年1月12日月曜日

無人島


さて、今日で連休も終わり、また明日から仕事です。みなさん、そこそこがんばりましょうね!

今日は一日、大学業務を家でこなしていました。ま、ありがちな状況ではあります。

この連休で、『東京島』という小説を読みました。去年の話題作で、机の上にず~っとあったんですが、やっとです。今は、「東京」と名がつくと、一応手を伸ばしてみます。

40代の女性一人と、約30人の男たちが無人島に漂着するお話です。で、彼らがその島を、「トウキョウ」と名付けるのです。ウミガメの甲羅を、日よけ代りに背負った男もでてきます。で、彼らの生活は? 脱出できるのか? 助けは?

とても評判のよい小説で、期待が大きすぎたのでしょう、すごく打たれるというところまではいきませんでした。もちろん、とても工夫のある作品ではあると思います。無人島モノがお好きな方は、いけると思います。

さて……

実は去年の開始以来、京都の学会に参加していた1日を除き、なんとか毎日更新してまいりました。(毎日来てくださった方、本当にありがとうございました。)が、とうとう、本当に忙しくなっちまいました! もちろん、まだまだ終わりはしませんが、今日以降は、「毎日更新」を一時お休みし、「随時更新」方式にさせていただきたいと思います。でも、これは伝えなくちゃ! というネタが入った時には、必ずご紹介いたします。というわけですので、どうぞよろしくお願いします! 

松過ぎのポケットにありロッテガム   (坪内稔典) 

2009年1月11日日曜日

ありふれた奇跡


東京は、けっこう寒い日でした。陽は出てたんですけどね。それにしても、だいぶ日が伸びた気がします。このまま夏至に向けて、だんだん伸びてゆくんですね。

たとえば、今担当している5時間目は、16:20~17:50 なんですが、前期だと、終わってもまだまだ明るいんです。ところが12月には…… とうぜん真っ暗に。そんなに関係ないけど、でもやっぱり、明るいほうがいいかな。

                  ◇

さっきやっと、先日録画しておいた山田太一のドラマ「ありふれた奇跡」を見ました。どんな話かというと……

中年の男が、ホームの先端に立っている、それを見かけた若い女性が、そしてもう一人、若い男性が、何かを感じて中年男を見つめる…… 突然、彼は電車に飛び込もうとする、抱きつき、体を預け、飛び込みを阻止しようとする若い二人…… でも、駅長室に呼ばれた警官の前で、中年男は言う、突然殴られた、死のうとなんてしてない! と。

でも…… やっぱりそれは嘘。彼は死のうとしていた。だから後日、老警官の特別の計らいで、一度だけ、名前も住所も訊かない約束で、中年男は二人に再会、礼を言う。男は、妻と娘を火事で亡くしていた。

「でも、四年も前のことなんですけどね」
「いや」と老警官。「本当の不幸は、心に届くまで時間がかかるんだよ」

そして中年男は若い二人に尋ねる、どうして私が死のうとしてるって分かった? もしやあなたたちも、死のうとしたことがあるんじゃ……?

第一話はここまで。テレビ・ドラマは、映画と違って、時間の流れが緩いもの。それは当然でしょう。でも今回の山田作品は、なかでも特にゆったり時間を流している印象でした。とにかく、まだまだ始まったばかり。追っかけてまいります!

山田作品の中では、やっぱりあの『岸辺のアルバム』や、『思い出作り』、『早春スケッチブック』、『ふぞろいの林檎たち』などが印象に残っています。そう、『高原へいらっしゃい』も好きだったかな。古い版も新しい版も。

こうして考えると、山田作品はけっこう見たなあと思います。(そりゃあね、ある時期からは、必ず見てましたから!)彼のドラマには、必ず幾つもの価値観がぶつかり合う箇所があります。それはまあ、ドラマ作りの基本と言えるかもしれません。ただ、その衝突と各個人の距離の取り方、それがどうも、それぞれの時代の感性に合っていたのかなあ、なんて考えたりもします。

「真面目ってなんだよ」(柴田恭平)
「平凡な生活を支えるってことがどれほど大変か、おまえは分からないんだ」(津川雅彦)

記憶の靄の中から、こんなセリフが思い出されます。そうだ、山田太一名セリフ集、なんてのを作れば、面白そうだなあ……

新曲はR&B !


連休の中日ですね。われらが宇多田の英語版新曲、無料フル視聴ご存知でしょうか? おお、R&Bって好きです!(ビヨンセにもカヴァーしてほしいかも!?)

2009年1月10日土曜日

ネオ・トロピカリア


というわけで、行ってきました、「ネオ・トロピカリア」&「森山大道/ミゲル・リオ=ブランコ写真展」!

昼過ぎに東京都現代美術館に到着したので、まずは…… 腹ごしらえ! というわけで、地下の(ちょっと高い)レストランで、今日はこれしかない「ブラジリアン・プレート」(¥1100)を。それなりにおいしいですが、CPは「?」です。(途中の深川ドンにすべきだったかな?)ま、それはともかく。

まずは写真展から。というのも、1時ちょうどから、学芸員によるガイド・ツアーがあるからです。しかし…… 申し訳ないのですが、いかんせん声が小さい! 全然聞こえない! でさっさと群れから離れ、勝手に鑑賞開始。

写真のことはよくわかりませんが、とりあえず楽しく見ました。とってもゆったりした空間で、気持もいいです。

展示の最後に、森山大道がブラジルの街頭で撮影している場面を映した映像作品があるのですが、これも面白かったです。写真て、ほんとに、誰でも撮れるんですよねえ。なにしろシャッター押すだけなんですから。でも、なぜかいい写真と、ありきたりな写真がある。誰でも写せるのに、誰にもは写せない……。

この映像の中の森山は、これはもうハンターそのもの。自分は、こんな感じで街を歩いたことなんてない、と納得させられてしまう内容でした。

そしてメインの「ネオ・トロピカリア」。これは展示数も多く、「ワッ!!」というものもいくつもありました。が、説明するのは至難! でもあえて一つ試みるなら……

真っ白くて、4階分くらいの高さはありそうなアトリウム(吹き抜けのような大空間)の天井から、これまた白い袋状の布があちこちに長く短く垂れ下り、しかもその袋の先端には、大きいもので直径1メートル、小さいものはその数分の1のサイズの、球状に膨らんでいるのです。で、わたしたちは床に敷かれた大きなクッションに寝転がり、その巨大な涙の群れを見上げることになります……

ね、分かりにくいでしょ? それに、もちろん「涙」とは限らないんですよ。とにかく、重く軽く垂れ下る大小の「白」ではあります!

そうそうもう一つだけ。これは、まあ人間が歩ける迷路のようなものがあり、といっても迷うポイントは皆無。その代わりいろんな色のカーテンが、何度も空間の表情を変えていきます。途中、ラジオが鳴っていたり、テレビがあったり、暗い通路があったり。そして笑っちゃったのが、その出口近くに、小さなプラスチックコップとマンゴー・ジュースが置いてあり、それを注いで飲むのも作品の一部だというのです!! これはねえ、はじめての経験でした。

それ以外にも、少なくとも2度は「オオ!」と思うのではないかと想像します。ちょっと行きにくい場所ですが、これは面白かったです、あと2日。デートにも向いています!

2009年1月9日金曜日

想像する


今日は1月9日。例の『東京詩』、な~んとなく終りが見えた気がします。

いや、まだまだ書き終わったわけはありません。推敲だってまだまだだし、なんならあと一人や二人増やしたい気がするし、あとがきもあるし。

でも今日、宇多田の「東京NIGHTS」のところを書きました。これもまだ終わってませんけど、書くべきことを思いついた感じがします。もちろん、わたしなりに、という範囲でのことですけど。

こういう時、な~んとなく感じるんです、ああ、これは終わるな、って。まだまだ時間はかかりそうですが、今月末の締め切りには間に合うでしょう。やれやれ! あとは…… 波戸岡先生にプレッシャーをかけて遊ぶだけです!(もちろん、面白いものを書いてくださるはずです!)

                    ◇

今日の昼御飯の時、『日本語が亡びるとき』(水村美苗)という本が話題になりました。たしか、年末の朝日新聞の「今年の3冊」でも、この本を挙げている評者がいたと思います。でもおそらく……

この本に書いてあることが、そうだ、まったくその通り! ということではないのでしょう。ただ、色々考えるタネになる本ではあると思います。要は、こんなネット時代になっちゃって、もうこれからは英語の時代、後戻りはできないぜ! ということのようです。

まあでも、振り返ってみるに、なぜ日本の中学では「英語」が必修科目なんでしょう、「中国語」や「フランス語」ではなく?

もちろん日本は戦争に負けました。あの時、日本は消滅して、合衆国内の Japan state になる可能性もあったわけです。みんなで英語を話して。実際には、「象徴」を含めて残したほうが御しやすい、という判断が働いたのでしょう、日本語はそのまま残ることになりました。そしてやがて、「英語」が必修科目に加わるわけです。

でもそれより大事なのは、むしろその後の、合衆国の経済的「覇権」だったのでしょう。それがなければ…… 国策として「英語」教育を推進しはしなかったでしょうから。

Well, I...

なんだか飛躍しますが、グローバリゼーションてなんでしょう。「グローバルに活躍するエグゼクティヴ・サラリーマン」のイメージ? あるいは、よく言われるように、アメリカニゼーションの異名? まあ、そんなところでしょう。でも……

宮内勝典さんの特別講義のことろでも触れましたが、問題は想像力なんでしょう。つまり、夜空に飛び交うロケット弾が落ちるところに、誰かが住んでいるんだと思うこと。この食べ物、この洋服の背後に、どれだけの人がかかわっているかを、地球(グローブ)規模で想像すること。

そう考えると、グローバルな感覚を身につけるっていうのは、けっして金融相場やスワップ取引に精通することではなく、いってしまえば、世界の貧しさを思うことなんでしょう。たとえ今自分が、それに対して無力だとしても。

(今ニュースでは、「派遣切り」(いやな言葉です)が話題になります。職を失うのがどういうことか、それを想像してみると…… 思います、どうして人間より会社が優先されるのか。どうして、まじめな労働者がそんな目にあわなければならないのか。)

なんだか、(いつものように)話がそれました。でもとりあえず、『日本語が亡びるとき』、読んでみる価値はあると思います。なにか言いたくなる本ではあります。

ああ、でも今日は金曜日でしたね。新年第一週、お疲れ様でした! わたしは明日、新木場の東京都現代美術館に行こうかなあ、と思っています。「ネオ・トロピカリア」、あと3日です!

2009年1月8日木曜日

葉書と電話


今日は授業始め、はりきって大学に行ってきました。で……

わたしたち教員は、それぞれにメールボックス(段ボール製)があって、そこに学校内の連絡はもちろん、外からの郵便も入っているのですが、今日はそこに、年賀状が三通ありました。ひとつは出版社から。もう一つは一昨年の同僚で、お互い住所を知らない(メルアドは知ってます。)先生。春休み中に、飲む機会が持てたらいいのですが。で3通目が、われらが batayam から。Oh, merci !

batayam は、みなさん覚えておいででしょうか、かつてハイチの地図を、とても見易くアップしてくれた、あの batayam です。

batayam のブログに気づいたのは、え~と、去年の5月か6月くらい。NHKで、なんだかとってもみっちり放送をフォローしてくれているブログがある、と話題になったのでした。(ラジオは、テレビの「視聴率調査」にあたるものがありません。でいきおい、ネット上のコメントなども、スタッフが定期的にチェックしているようです。)スタッフの一人は、どこかの大学の先生? と言ったりしていました。

batayam の「正体」は、謎です。分かっているのは、明らかにわたしより PC 扱いが上手なこと、とっても勤勉で、好奇心旺盛で、でもたま~に寝坊しちゃうこと! くらいです。

でも、わたしは勝手に、なんだか親しい人のように思っています。これって、でも不思議なことです。だって話したことないんですから! ね、batayam、そうですよね? 純粋に、ネットを通じてのお友達です。

とはいっても、いつかお目にかかれることもあるでしょう。そのときは、握手しましょうね!

                 ◇

午後、雑誌「ふらんす」の編集を一手に取り仕切っている美人編集者Amie に電話しました。ある原稿を書くのですが、いまいちピントが合わない…… こういうときは、そうだ、Amie とだべってみよう! というわけで実行しました。おかげで、書くことが湧いてきました、Merci, Amie ! 仕事って、だべりから生まれるんですねえ。(まじで!)

というわけで、なんだかすご~く内輪話ですみません。こうなったらあしたは、金融工学の功罪と、2009 の世界経済について書きます!(ウソ)

2009年1月7日水曜日

490円


今日地元の小さな本屋をのぞいたら、入ってすぐの一番いい場所に、3面出しの平積みになっている大型本が。何かと思ったら、本というより「CDマガジン」でした。

その名も、「落語・昭和の名人 決定版」。今はその第一巻、古今亭志ん朝が並んでいるのでした。で、こういうシリーズものはたいていそうですが、今回もまた、第一巻のみ特別定価 490円。おお、それなら買いましょう!

落語は、一時期通勤のクルマの中で、本当によく聞きました。前にも書いたかもしれませんが、わたしのごひいきは、断然六代目円生(画像)です。彼の全集、カセット(懐かしいですね)で30巻以上、多分すべて5回以上聞きました。特に好きなのは、唐茄子屋、文七元結(もっとい)、居残り左平次、文違い…… まあ考えだすと、色々出てきます。


(↑ 声だけでもどうぞ。これ、わたしもテレビで録画したもの持ってます!)

クルマの中なので、これは! と思った箇所は、円生の独特の言い回しを真似て遊んだりもしました。やると意外に面白いんですよ、これが。

今、テレビのお笑いは、長くても5分、短いと1分なんてのもありますね。でも、たとえば唐茄子屋だったら、これは40分以上はありますから、まあ、深夜以外でテレビで流れることはないでしょう。というわけで、笑いの質はだいぶ違います。

そういえば、クルマでは浪曲も聴きました。これはもう、広沢虎造にとどめを刺します。国定忠治の話なんか、ほんと、泣けます。(まじで!)ある時など、大学に行く道中で聴いて、あまりにいいもんだから、昼休みに同僚にその物語を説明したら、なんと年配の先生の目に涙が! 実話です!

というわけで、いつものように話が逸れました。志ん朝は、「最後の名人」と言われるだけあって、これはもう素晴らしいです。最近の落語家なので、たいてい音質もいいです。(円生などの場合、録音年代によって、音質も芸も、随分違います。わたしは後期が好きです。)というわけなので、490円、これなら十分試す価値はあると思います。だまされたと思って、聞いてみてください!(ちなみに版元の小学館からは、びた一文もらってません!)
                   ◇
言い忘れましたが、明日から、山田太一脚本のドラマが始まるようですね。見ます? わたしは見るつもりです!

2009年1月6日火曜日

Shinjuku


新年6日目、朝はそんな気全然なかったのに、昼御飯を食べながら思いついて、結局新宿に行ってきました。目指すは西口、フランス図書です。

昨日、アマゾン・フランスは便利だ、みたいなことを書きました。便利なんです、早いし。ただ難点は、やっぱり郵送料が高い(ある程度はしかたないですけど。)ことと、パラパラ「立ち読み」ができないことです。

そして東京で、「立ち読み」しながらフランス語の本を選べるところといえば、欧明社とフランス図書が挙げられます。(紀伊国屋などにも、少しはあります。)で、わたしの家からだと、新宿のほうが行きやすいので、フランス図書になるんですね。新宿を西口に出て、ヨドバシ(画像)をかすめて京王プラザ方向に進み、新宿中央郵便局に差し掛かったら左折してすぐです。

こういう店に行く時は、たいてい、特に目当てはないんです。決まっているなら、アマゾンにしますから。ただなんとなくこんな感じの、を探す今日みたいな日に、出かけて行きます。

そうですねえ、1時間くらいいたでしょうか。結局、まあまあの収穫があり、行ったかいがありました。

さて、新宿といえば…… また俳句いきましょう。


新宿ははるかなる墓碑鳥渡る   (福永耕二)


どうでしょう、どこかやや離れた所から、新宿を遠望しているのでしょう。「墓碑」はもちろん、高層ビルのこと。そしてそのビルの上を、今鳥が渡ってゆく…… ほかにも解釈はあり得るでしょうけど。

高層ビルと「墓碑」を重ねるのは、必ずしも斬新というわけではありませんが、渡ってゆく鳥の動きとイメージが、鳥の眼の下に広がる新宿をリアルに想像させます。そしてそのリアルさがあるから、翻って、「墓碑」の意味合いが生きてくるのでしょう。

新宿は、やはり特別な街です。(とわたしは思います。)渋谷は、いわば燃えている導火線の火花のようで、もちろん魅力的ですが、新宿の多層性、軟体動物のようなヌルヌル感、空間の圧縮された感じは、他にはないように思います。

で帰り道、家の近くのタリーズで、ロイヤル・ミルク・ティー。冷えた体に沁みました。

2009年1月5日月曜日

誰んだ?


今日やっとカレンダーを買いました、2つ。1つはハワイの海の写真、もう1つはあっさりしたイラスト入りのもの。ハワイのは toilettes に、イラストのほうはデスクの横の壁に。

そう、「横の壁」には、ついさっき、買ってきたカレンダーを掛けたのですが、デスクの正面の壁には2つ、去年のカレンダーがぶら下がっています。1つはmadonna、もう1つは fergie です。

madonna は、アマゾン・フランスで買ったものです。実は2007 にも買ったので、その時期になると、アマゾンから宣伝のメールが来るんですね、今年のもできましたよ、って。で、2008用も買って……

もちろん、2009用も買いました!(まだ届いてませんけど。)これは実は、なんとなく縁起担ぎでもあるんです。2007にはいいことがあったので、2008も続行したらまたいい年だったので、こうなったら2009も、というわけです。(ちなみにfergie のは、渋谷のHMVで買ったのでした。今年、アマゾン・フランスにはないようです。もちろん、日本のアマゾンにはありません。)

でも、「アマゾンからのお勧め」って、意外に侮れない気がします。お、これ面白そうじゃん、と思うこともわりとあります。そういえば翻訳家の岸本佐知子さんも、そんなことをおっしゃってました。ある本が、いつもいつもいつも「お勧め」されてくるので、そんなに言うなら読んだろうじゃないの! と読んでみたら大当たり。すぐ訳すことに決めたとか。

この正月も、(図書館が休みなので、)アマゾン&マーケット・プレイス&「日本の古本屋」にはお世話になりました。ではせっかくなので、今日届いた『坪内稔典句集Ⅱ』から1つ。


コンビニを出て正月の牡丹雪


東京は、まだ雪がありません。

2009年1月4日日曜日

比喩


あることを考えていて、ふと、別のことが浮かぶことがあります。でそれが、比喩関係になっているというか……

このごろ「東京」や「都市」のことをつらつら考えるわけですが、たとえばそれは、今の東京の本質って何? とか、東京はこれからどうなっていくのか? とか、そんな質問を設定してみてもいいわけですね。で……

たとえばわたしなりみなさんなりが、東京に対してアアだコウだ、こうなるべきじゃないの、とか、こんな気持ちで生きてるんだ今のところこの東京の空の下、とか、東京は仕事場なんだぜ、とか、色々考えますよね。でもそれって、わたしたちには大事なことですけれど、これからの東京の姿とは、関係ないんじゃないか、と思ったりするわけです。というのは……

(ここから比喩でっせ。)

もう5年くらい前、はじめて『フラ語』を冠した参考書を出したとき、色んな批判がありました。版元の白水社には、老教授から電話が入り、「白水社ともあろうものが、嘆かわしい!」というご意見があったり、もちろん投書には、「ちゃんとした日本語を!」というものも少なくありませんでした。それどころか、今でも白水社では、読者からかかってくる「お勧めの参考書は?」という電話に対して、とりあえずマトモな書名をもったマトモな参考書を挙げるスタッフが多いと聞きます。そして最後に申し訳のように、「フラ語~なんてのもありますけど」という但し書きがつく、こともある、というわけです。

さて、こんな抵抗を生むとは、「フラ語」は「ちゃんとした日本語」ではないのでしょうか? そもそも「ちゃんとした日本語」ってなんでしょうか?

これはNHKのテキストで起こったことなんですが、たとえば名前は出さないまま、朔太郎や井伏鱒二の言い回しを地の文に挟むと、そこに朱が入って戻されることがありました。理由は「ちゃんとしてないから!」です。もちろん朔太郎は、当時その日本語が揶揄されることもあったようですが、それでも朔太郎です。それが「ちゃんとしてない」と言なると……

つまり、当たり前ですが、「ちゃんとした」の基準は人それぞれで、絶対的な基準などないわけです。みんな手探りで、こんな感じかなあ、と書いているのでしょう。(もちろん明確なモデルを設定することもあるでしょうけど。)

で話を戻して「フラ語」です。これは、短縮語ですね。ということは、「携帯電話」を「ケータイ」というもの、「就職活動」を「シューカツ」というのも、「明治大学」を「明大」というのも、みな同じパターンだということになります。つまり、短縮語そのものが悪いわけじゃないんですね。

よく思うんですが、たとえば『源氏物語』は日本語です。で、『源氏』から今日まで、日本語は無段階的に連続しています。もちろん、『源氏』より昔にだって遡れます。つまり……

言語は、自己を更新していくシステム、いわゆるスーパー・システムです。そしてその更新のされ方は、たとえばわたしが「フラ語」という言い回しをどう思うと、老教授がどう思おうと、関係ないのでしょう。言葉を使うのはわたしたちなので、一見ものすごく関係あるように思えますが、多分、関係ありません。

(比喩おわり!)

そう、わたしたちが抱く都市への思いなんかどこ吹く風、都市は、自己を更新してゆくのではないでしょうか?

……とまあ、こんな風に思うことがある、ということなんです。(とりとめなくてすみません!)

                   ◇
今日、大学での初仕事してきました。ガラガラでしたけど、いました、仕事好きの倉石先生が!

2009年1月3日土曜日

苦笑い


去年は一度も会わなかったかつての同僚から、今日年賀状が届きました。驚いたのは、「脳内動脈瘤」から生還」という言葉。

で、夜にあわてて電話してみると…… なんでも7月の授業中にめまいに襲われたのが最初のきっかけで、その後精密検査で動脈瘤が発覚。で、手術までは2カ月待ち。で、手術時間は5時間。で、生還。よがっだ~(涙)

私たちの仕事は、授業には穴を開けられないので、誰かが困っている時は、周りが代講して助けるのが習慣です。

「S さん、いつでも言ってくださいよ」
「おう、実は2か月待ちの間、もう少しで清岡さんに頼むとこだったんだけど……」
「だけど?」
「授業でもやってないと不安で」
「そりゃあねえ」
「でさあ、医者に相談したら、やっていいっていうんだよ。ただし」
「はい」
「血圧が上がるから怒らないこと!」
「やっぱりね」
「だから学生に言ったんだよ、オレを怒らせたら死ぬからなって」
「(!)」
「それともうひとつ、オレのギャグで笑わなかったら、それでも死ぬからなって!」
「学生どうでした?」
「ま、苦笑いだわね。ホ~ッホッホ!」

さすが大阪人! おみそれしました。

「で、もういいんですか?」
「もう、フツーの人。飲みにも行けるよ。On va prendre un verre ? 飲みに行く?」
「D'acc ! いいですすよ!」

よかったよかった……

2009年1月2日金曜日

着づらいからこそ


新年二日目、新宿へ!

(朝出がけに、いくつか俳句&それについてのコメントを読んでいて、「新宿の、渋谷や六本木にはない重層性」(清水哲男)という内容の文章を読み、ミョーに納得。)

もちろん(?)目当てはバーゲンです。結論からいえば、今日1月2日は、1年中で1番デパートが混む日です、間違いありません!

昔は、バーゲンが楽しみでした。でも最近は…… ま、以前ほどではありませんが、それでもプロパー価格で買う習慣がなくなってから久しいので、しょうがないです、行かないと。

普段着る服は、これはユヌクロとGAPでいいんです。が、たま~に必要になるスーツは、そのどちらにも売ってません。(MUJIにはありますけど。)で、その「たま~に」を買うために、新宿です。

でも、まずは腹ごしらえから! 新宿でランチといえば、カレーの「サムラート」、わたしはここで決まりです。カレーのおいしい店は多いけれど、なんといってもここはナンがうまい。(もちろんカレーも。)今日もまたうまかったです!(ちなみに、渋谷や上野にもサムラートはあるのですが、わたしが食べた限りでは、新宿の店がおいしいです。)

で腹一杯になり、もう一応満足じゃ、とも言ってられません! 伊勢丹メンズ館へ突撃!

で結局、30%引きになっているブリティッシュ・スタイル(以下BS)のスーツをゲット。したんですが……

まあどうでもいいっちゃどうでもいいんですが、BSと聞いただけでその着心地が浮かぶ方は、いったいどれ位いらっしゃるんでしょう? 女性の方は、まずお分かりにならないでしょう。男性でも、街でBSをお召の方は、多くはありません。(もちろん、見てわかります。)その理由はただ一つ、着づらいから!

そうなんです、BSは着づらいんです。だからBSを着るには、その「着づらさ」を愛することが必要になります。わたしは、愛してます!(誇張あり。)で画像は、BSを着るD. Beckham。

BSの「着づらさ」は、実は一種の快感でもあります。つまり、肩から肩甲骨、そして背中からわき腹の上部に広がるフィット感、これがBSの命。でもそれは、かちっと「決められてる」感覚にも近いんです。そう、だからこれは、普段NON-BSのスーツを着ていると、「着づらさ」と感じられるというわけです。

(もちろん、1年に数回しかスーツを着ないおじさんの戯言です。流して流して!)

そして夕方になり……
                                               夕焼や新宿の街棒立ちに  (奥坂まや)
                                               高層ビルは、いつもこんな感じに見えますね。

2009年1月1日木曜日

Trop de monde !


改めまして、あけましておめでとうございます。

Je vous souhaite une merveilleuse année 2009 qui sera - j'en suis sûr - vachement bien !


さて、一年の最初の日、いかがでしたか? こちらななんだか、午前中はフツーに読み書きしちゃったので、まあ少し正月気分を醸しておこうというわけで、近場に初詣にでかけました。高幡不動尊というところです。ところが!

なんとまあ混んでること! わたしはクルマで行って、近くの駐車場にとめたのですが、不動尊に近づくにつれ、異様な熱狂が伝わってきました。入場制限にあって並んでいる人たちの熱気なのです。もちろん、すぐにギヴし、しょうがないので駅のほうでも、と向きを変えた瞬間、不動尊前の横断歩道から、なんと数百メートル続く待ち行列が目に飛び込んできました。

高幡不動駅は、何度も利用したことがありますが、こんなに込んでいるのは初めて見ました。ほんとにすごかったです。

で、なんかほかには…… そうそう、駅前のケーキ屋さんは……混んでる! たこ焼き屋さんは……並んでる! タリーズも……立ち飲みかい!

というわけで、スーパーで3割引きのハーゲンダッツ(ドルチェ・ミルフィーユ)を買い、すごすご帰ってきました。ああ、正月らしかった!

AKE-OME !


                 アケオメ! 今年も元気で!