2009年10月12日月曜日

あのロジャースの


今日はラッキーで、あるとてもおいしいお店で食事をしたのですが、その席で、ロンドン帰りの建築家の方と話をすることができました。

40代の彼は、むしろとつとつと話すので、危なく聞き逃すところだったのですが、なんとロンドンでは、リチャード・ロジャースの事務所にいたというのです。

ロジャースの名前そのものはピンとこなくても、こう言えば誰でも分かるはずです、ロジャース(とレンゾ・ピアノ)は、あのポンピドゥー・センターをデザインした建築家です。

ロンドンにはロイズ保険の建物(画像)があり、これはロジャースが一人でデザインしたものです。どうでしょう、雰囲気はポンピドゥーとよく似てますよね? わたしがこのロイズ・ビルを見に行ったのは、もう20年以上前のことですが、とても印象に残っています。

今日会った彼は、小学生のころからロジャースの建物が好きだった、と言ってました。だから、ロジャースと仕事できて嬉しかったと。そりゃあそうでしょう!

ロジャースはとても気さくな人で、いつも自転車で事務所にやってくるそうです。お金もうけにはあまり興味のない人で、安くて質のいいものを、世界中に届けたいと願っているらしいです。モダン建築は時代遅れだとはいえ、まだまだ、とにかく住める住居を必要としている人は少なくないのだから、というわけです。う~ん、これはある種のグローバリズムではあるのでしょうが、その志は美しいです。リチャード・ロジャース、わたしの中でまた評価が高まりました。

(ロジャースやピアノとセットになって出てくる名前と言えば、やはりノーマン・フォスターですが、彼は今、スイスの超豪邸で悠々自適だそうです……)

(それから小さなエピソードを1つ。ルーブルのピラミッド(やモントリオールのプラス・ヴィル・マリ)を設計したイオ・ミン・ペイ、彼は丸い黒縁眼鏡をかけているのですが、あれはル・コルビジュエの真似だそうです!)

食事もおいしかったし、リチャード・ロジャースが(勝手に)身近に感じられるようにもなったし、いい一日でした!