2010年2月27日土曜日

Martinique


今マルティニックでなにが起こっているか、それを知るには、これです;

http://mangrove-manglier.blogspot.com/

中村さんは若き研究者で、わたしも色々教えてもらっています。で、先日も、マルティニック周辺の音楽事情について問い合わせたところ、とても充実した内容の回答があり、驚いたのでした。

で、その時に教えてもらった中から、すぐに見つかったものをご紹介しましょう。まずは、

「マルティニックでは、Valérie Louri という歌手が注目されています。オーガニック・ソウル系とでもいうのでしょうか。Fanm Lanmou という二枚目のアルバムを昨年出し、人気を博しました。すごくよいのですが、クレオール語を基本とする歌手です。」

それがこれ : http://www.youtube.com/watch?v=UUEJOqo9YwM

「グアドループのSoftというグループ。フランス語、クレオール語で歌います。来日してほしい、実力とセンスのある若手のグループです。Partout etrangerというアルバムです。ぜひ聞いてみてください」

それがこれ : http://www.dailymotion.com/video/x5k4ey_soft-partout-étranger_music

う~ん、これは「木曜日」に使えるかも!? 中村さん、Merci beaucoup !

2010年2月26日金曜日

今日は大学で会議2つ、でしたけど、むしろ気を使ったのは「ナミちゃん・2」の最終校了のほう。そうなんです、今日が最終校了日だったんです。でも考えてみたら、そろそろ締めないと、3月18日の発売に間に合いません。

ただ、ゲラはもう2回出て、そのチェックもすでに終わり、じゃあ今日はと言いますと、これがいわゆる「白焼き」というものが出るんです。いや、出るといっても、わたしたちの手元までは来ません。編集のアキ子さんのもとにだけ、湯気を上げながら到着するのです。

アキ子さんは、今日はその「白焼き」と一日ニラメッコのはず。というのも「白焼き」は、もう今日中に印刷所に戻して! という感じだからです。わたしたちも今日だけは、1日どこにいるか、アキ子さんに伝えておかなくてはなりません。で、アキ子さんは言います;

「まずいところにいらしても,口外はしませんから,大丈夫ですよー」

会議だっちゅーの!(←フル!)というわけで、午前と午後に電話で話し合い、さらにそのあとメールで確認したりしました。で…… これで4月号の直しは終了。あとは出来上がりを待つばかりです。どうぞ楽しみになさってくださいませ!

ところで「白焼き」と言えば、これはやっぱりうなぎですね。「白焼き」の場合、わたしは脂がよく落ちているものの方が好きです。で、「うな茶漬け」というものがありますが、あれも「白焼き」を使ったものの方が好きです。もちろんかば焼きも好きですが、茶漬けは「白焼き」が合うと思います。もちろん、わさびと刻みのりも乗せて!

そうそう、大事なことを思い出しました。みなさん、グレープフルーツが、とても美味しくなっています! ず~~~っと食べているわたしが、これは自信をもってお伝えします。グレープフルーツ、今が旬です!

2010年2月23日火曜日


東京は昼間、最近で1番暖かかったですね。(とはいえ朝は、まだまだ寒かったですけど。)

今日は「今週の収録日」で、いつもの通り渋谷まで行ってきました。ビルの入り口は、もう随分前から「工事中」なんですが、今日はついに、自動改札のような入場ゲートが据えられていました。とはいえまだビニールを被った状態で、本格始動はしていないのですが。

今日の昼ご飯は、原点に回帰して(?)、1階の大食堂で上寿司(700円)です。これはやっぱり、授業期間中は割りと食べる、いなげやの寿司(598円)よりはだいぶおいしいです。何度も同じことを言うようですが、人の手が握ったものは、スーパーの機械製寿司とは次元がちがいます。食べるたびに、そう感じます。

今日の収録では、レナさんが日本のある名曲の一節を、フランス語にして歌ってくれました。これがね、ステキ! ぜひ聞いて欲しいです。さ、何課なんでしょう?(C'est un secret !)

         ◇

さて、去年はスピーカー(のツイーターの片方)が壊れ、修理に出したり大騒ぎ(?)でしたが、実は先日、CDプレーヤーも壊れました。でもねえ、もう20年選手なので、よくがんばってくれたというべきなのでしょう。だいぶ前から、色々不調が出ていたし。

で、奮発してCDプレーヤーをゲット! で、これがなかなかいいんです。ディジタルなんだから、CDプレーヤーはそんなに変わるのもじゃないよ、っていう意見もあるようですが…… それはチガウ! と、わたしが断言してしまいましょう。(っていうか、もちろんオーディオ・ファンはみんなそう思ってます。)

音は、明らかによくなりました。なんというか、ヴェールを1つ脱いだ感じ。最近は「アフリカン・アコースティック」的なものばかり聞いているのですが、くっきり鮮やかに聞こえます。(まあ、そういう方向になるように選んだってこともあるのですが。)

ただもちろん、オーディオはオーディオ。ライブにはかないません。(それは「上寿司」の場合と同じ、と言えるんでしょうか?)ナマの歌声、ナマのギター…… というわけで、ステレオの音がよくなったら、かえってライブに行きたくなりました。(あ、でも今日はプチ・ライブ聞いたんだった、レナさんの!)

2010年2月22日月曜日

これは!


Mmm  これは行かないと!

http://www.institut.jp/ja/evenements/9628

特に、ドベ・ニャオレは聞き逃せません! 楽しみ~!

2010年2月21日日曜日

無駄話です


さてさて、東京はやや暖かくなってきました。「春は名のみの……」の段階を、やっと超えたのでしょうか?

先週は2回収録がありましたが、今週は火曜に1回あります。準備はそれなりに時間もかかりますが、収録自体はにぎやかで楽しいのです。NHKの社員食堂めぐりも物珍しいし!

前回は、はじめて「バラエ亭」にいきました。(と聞いた瞬間、「バラエティー」とのダジャレだってわかりますよね? 分かってなかったのは…… NYっこのナオコさん! でもそれって、「バラエティー」の発音が、彼女の中で [ ヴァイアティ ] だったから?)

このバラエ亭は、そば、うどん、ラーメンなどの麺類を中心に、いわば「蕎麦屋的」なメニューが並んでいます。1Fや5Fの大食堂との大きな違いは、注文した品を、運んできてもらえること。なんだか、ふだん大学食堂を使っている身には、申し訳ないような気がしてきます。ふつーの蕎麦屋やラーメン屋ではそんなこと思わないのに、へんですね。

そういえば、唐突に思い出しましたが、NHKの入り口付近には、ちっちゃい子たちが大勢います。そうです、「おかあさんといっしょ」の小さな出演者たちです。でも、ここまでたどり着くのはすご~く大変なんだそうです。そんなもんなんでしょうか。

唐突ついでに言っちゃいますと、たくさんあるスタジオは、大きさも調度もいろいろ。メインのビニール・ソファが、何か所も破れて中身が噴出しているような部屋もあれば、シンプルで使いやすい、納得の椅子が配されているブースもあります。まあ、わたしはどちらでも気になりませんけど。

でもなぜ気にならないかというと、それはやっぱり、ケンちゃんやナオコさんがちゃんとしてるからですね。準備も万端だし、フォローもしっかりしてるので、わたしたちは収録を楽しみさえすればいい、という状況です。やっぱり、モノより人ですねえ……

では今週も、元気にいきましょう!

*前回使ったスタジオのマイクは、ノイマンというドイツの会社のものでした。(画像)

2010年2月19日金曜日

@銀座


昨日は今週2回目の収録がありました。朝起きた時はまだ雪が降っていて、ちょっと心配になりましたが、なんとか5分遅刻くらいで到着できました。

スタジオを使える時間が、いつもより少しだけ短かったのですが、結局、ふだんと同じ量の収録をすることができました。(といって、ふだんダラダラやってるわけじゃありません、たぶん!)

で夕方からは、銀座に行って、読売文学賞の授賞式に参列しました。「ナマ姿」を初めて拝する作家たちもいらして、ミーハー的にドキドキ。中でも個人的には、池澤夏樹さんと(ほんの少しですが)初めてお話ができ、ビビりました! また、かつて『郊外の文学史』で拙文にも触れてくださった川本三郎さんとも、初めてお話しでき、嬉しかったです。お二人とも、とてもやさしいのでした。

受賞者挨拶の中で「ああ」と思ったのは、丸谷才一さん。丸谷さんは今回、『若い藝術家の肖像』(ジョイス)で翻訳賞を受けていらっしゃるのですが……

「翻訳の花形はなんといっても現代小説。しかしこの分野は、なかなか光が当たらない。河島英昭 さんや若島正さんや越川芳明さんを差しおいて、自分がこの賞をもらうのは申し訳なく……、でも嬉しい!」

丸谷さんの作品もけっこう読みましたが、わたしは『笹まくら』が記憶に残っています。「徴兵忌避者」が主人公なのでした。あと短篇では「横しぐれ」。これもよかったですねえ。

ほかにも、黒井千次さん、大江健三郎さん、高村薫さん、平出隆さんなど、まあ豪華な顔ぶれ。そしてわれらが堀江敏幸さんはといえば、3重4重にファンに取り囲まれ、なかなか近づけませんでした! 堀江さんをはじめ受賞者のみなさま、改めて、受賞おめでとうございました!

2010年2月17日水曜日

これが辞世……


この15日は、清水哲男さんの72回目の誕生日でした。(パチパチパチ!)で、その日のゾーハイから、まるまる引用させてください。印象深いテキストです。

*************************************************

February 152010

清水哲男

さわやかに我なきあとの歩道かな


季節外れの句で失礼。「さわやか(爽やか)」は秋の季語。今と違ってこのページをひとりでやっていたときに、毎年の誕生日には、自分の句のことを書いていた。自句自解なんて、大それた気持ちからではない。言うならば、自己紹介みたいな位置づけだった。今年はたまたま今日に当番が回ってきたので、同じ気持ちで……。

自分の死後のことを漠然と思うことが、たまにある。べつに突き詰めた思いではないのだけれど、死は自分が物質に帰ることなのだから、実にあっけらかんとした現象だ。そこに残る当人の感情なんてあるわけはないし、すべては無と化してしまう。その無化を「さわやか」と詠んだつもりなのだが、こう詠むことは、どこかにまだ無化する自分に抗いたいという未練も含まれているようで、句そのものにはまだ覚悟の定まらない自分が明滅しているようである。

この句を同人詩誌「小酒館」に載せたとき、辻征夫が「辞世の句ができたじゃん」と言った。ならば「オレは秋に死ぬ運命だな」と応えたのだったが、その辻が先に逝ってもう十年を越す歳月が流れてしまった。この初夏、余白の仲間を中心に、辻の愛した町・浅草で偲ぶ会がもたれることになっている。『打つや太鼓』(書肆山田・2003)所収。(清水哲男)

*****************************************************

(見やすさのために、引用者が3部に分けました。)もとはこちら;

http://zouhai.com/

2010年2月16日火曜日

あの企画


今日はまた大学業務があって朝から大学へ。さむ! といっても、この前の土曜、あの雪のぱらついていた日ほどじゃありません。

で、まあ無事仕事をこなし、天気が崩れる前に帰宅すると、白水社のタケちゃんからメールが。

「本日、本格的に企画通りました!」

おお、待ってました! この「企画」、去年の春ごろから浮き沈みしていたやつです。そう、「ソウルトレイン」だの「新宿のディスコ」だの書いてたことがありましたけど、あれです! わたしはの部分はともかく、共著者である個性が光る3人(中島岳士さん、雨宮処凛さん、能町みね子さん)と、素晴らしい導入部分を書いてくれたわが同僚・管啓次郎さんの文章は、読むに値します。

とはいえ、まだ「本のタイトルを決めなくちゃ!」という段階であるのも事実。今しばらく時間がかかると思いますが、どうぞご期待ください。進行状況は(ムリヤリ)報告いたします!

2010年2月15日月曜日

イラスト&ミュージック


というわけで今日は、いつもの渋谷で収録でした。ポツポツ雨が降り、なんだか関東地方の冬晴れが恋しいです。

収録自体はごく順調(だと思います)。レナさんは相変わらず元気だし、ケンちゃんもナオコさんもてきぱき仕事をこなします。途中、NHK出版のアキ子さんもゲラの回収に来てくれました。

そうそう、でアキ子さんは、4月号のイラストラフも持ってきてくれました。描いてくださるのは、前回に引き続き神山ますみさんです。

http://www.masumik.com/

お分かりだとおもいますが、絵の中の風船をクリックすると、色々楽しいものが出てきます。

で今回は、少し成長したナミちゃんを、ということで、これがまたいい感じに仕上がっています。どうぞ、楽しみにしてください!(そうなんです、やっぱりNHKのテキストは、かなり大事に作られています。)

それからそれから、CD のオープニング&エンディング曲も、新しいものに変更になります。これがね、バリバリの作曲家に引き受けてもらって、何度かやり取りした後、今日、わたしが思うにはかなりいい曲があがってきました。もちろん、最終的には担当のマユミさんの判断を仰がなければなりませんが、これもまた、嬉しいことです。

で、こうしたことの楽しさすべてが、リスナーの方に伝わるといいんですけど!

2010年2月14日日曜日

フランス語たち


さて今週は、収録が2回あります。(先週取らなかったツケが回ってきてるんですね。)

でここ数日は、その準備やらなにやらしていたんですが、どうもね、やっぱり人間あせるといいことはなくて、せっかく書いた原稿を消してしまったり(涙)、見直したのに更新し忘れたり(涙)と、困ったものです。

ところで、来年度の新番組には、カナダやニュー・カレドニア出身の人たちが出てくるんですが、彼らの話すフランス語は、(番組の中では)「フランスのフランス語」です。これはね、ちょっと迷いはしました。が、「カナダのフランス語」や、「ニュー・カレのフランス語」を取り入れるのは、やはり「入門編」には向かないかなあ、ということになりました。

ただ逆に言うと、カナダの人はこんな言い方しないよ! ということもありそうなんです。でもそこはまあ許していただくことにして…… ただもちろん、「フランス語は1つじゃない」というのは、レナさんもわたしも共通の認識です。

こと文学の世界では、フランス語はパリ中心主義だったといえるようです。野崎歓さんの言葉を借りれば、「『ボヴァリー夫人』はあんなに写実的なのに、言葉に限っては、まるで写実的じゃなかった。ノルマンディーの人庶民たちが、あんな平準化したパリ風のフランス語を話してたはずはないんだから」ということになります。これはとてもおもしろい指摘ですね。

番組の性質上、ほんとにいくつものフランス語を登場させることはできませんが、その代わりに、せめて色んな地域の曲をかける予定です。それらを通して、いろんなフランス語を感じましょ、というつもりではあるんです。(もちろん、歌になると突然パリ風フランス語になっちゃう場合もありますが。セリーヌ・ディオンみたいに!)

というわけで、更新し忘れからまだ立ち直れないまま(涙←しつこい!)、とりとめなく書いちゃいました! 今週も元気で!

2010年2月12日金曜日

Where the Wild Things Are


今日は、昼を挟んで会議が2つ。学生は休みに入りましたが、大学自体は忙しい時期です。

で、ラジオの仕事仲間が、こんなブログをやっているのでした。

http://blog.goo.ne.jp/metalbaby39

おお、ここにも MIKA 好きが一人!(ね、batayam ?)来週は、収録が2回。よろしくお願いします!

で、このWild Things を見て思い出したのが、なかなかシュール(?)なオペラ版です。

http://www.youtube.com/watch?v=WU9XmMjqoGA

なんだか意味もなく、It must be very far ~~~~! のメロディーが好きだったんですが、それはこの(下のリンクの)出だしです。

http://www.youtube.com/watch?v=rZxp10AV6-U&feature=related  

久しぶりに聞きましたが、なぜ好きだったのかよく分かりません!

2010年2月11日木曜日

写真展×2


先週買ったパリ・マッチによると、今パリで、2つの対照的な写真展が開催されているようです。それを紹介する記事のテーマは、「L'identité française des images」。イメージにおけるフランス人のアイデンティティー、ということでしょうか。

2つの展覧会とは、Izis と Luc Choquer のものです。前者がかつての、後者が今の、フランス人のアイデンティティーを写している、という見方です。Izis の写真は、たとえばこんな感じ;



Choquer のほうは、そもそもこの紹介記事にぴったりの写真集をすでに発表しています。(上の画像。)で、写真はたとえばこれです。



これは、グアドループのある家族をとったものだそうです。彼は、William Klein と Robert Frank を敬愛していると公言していて、いわば自分の「隣人」を撮りたかったんだ、と言っています。そして自分の視線は、人類学者のそれなんだ、とも。んん、なるほどね。

この前の「フランコフォニー」の会の折りも、「フランスのアイデンティティーは?」という質問に、しどろもどろになっていた大使館員のことをご紹介しましたが、この「アイデンティテイー」って、やっぱり曲者ですねえ。

                                                      ◇

先日この場を借りて、デザイナーのI さんにメッセージを届けましたが、嬉しいことに、こちらで用意した曖昧なヒントから、とても素敵な作品を描いていただきました。Merci beaucoup !  その作品は、NHKテキストの4月号で!

2010年2月10日水曜日

メディア芸術祭



今日はくもり空の下、新国立まで「メディア芸術祭」を見に行ってきました。なんだか仕事がたまっていないわけでもないのですが、この展覧は会期が短くて、わたしの場合もう今日しかない感じ。

http://plaza.bunka.go.jp/festival/2009/information/

で、結論から言えば、わたしにとっては期待したほどではなかったかも。こんなこと言ってはナンですが、「新しいゲーセン?」という印象もあったし。まあ入場無料なので、文句は全然言いません。

中で、ちょっとおもしろかったのは、『忘念のザムド』です。どうもずいぶん有名なアニメらしいのですが、わたしはアニメはカラッキシなので、今日初めて知りました。椅子が20ほど並ぶ小部屋でしばし鑑賞。


このアニメが面白いのは、ありがちな明るく元気な「青春もの」のような滑り出しなのに、その海辺の町の空には、いつでも奇妙な物体が浮かんでいること。そしてよく訳のわからない事情から、主人公らしき高校生(?)は、「ザムド」と呼ばれる怪物(?)に変身してしまうのです。いわゆる「アニメ的な明るい日常」が、そのまま連続的に「SF的世界」に連結されてしまう、この落差。第1話を見た限りでは、そのへんにとても惹きつけられました。

(でもネットに書き込まれたレビューを見ると、「尻すぼみ」だという意見もあり、今日見た第1話だけでは、大したことは言えないのですが。)

とりあえず、続きが見たい感じではあります。(アニメが見たいと思ったのは、何年ぶりかなあ……)

2010年2月8日月曜日

無段階


みなさん、お元気ですか? 寒いですが、どんどん陽が伸びていますね。

大学は今「入試の季節」を迎え、なかなか緊張した雰囲気に包まれています。個人レベルでいえば、これは比喩ではなく、肩が凝ります! でも、普段お話しすることの少ない先生たちとおしゃべりするのは、それなりに楽しいです。

理系の先生とのおしゃべりでは、やはりトヨタ問題が盛り上がります。たとえばプリウスのブレーキの問題についてなら、こんな話を聞きました;

あの2つのブレーキ・システムは、要はアナログ&デジタルの組み合わせだそうです。で、アナログなら、これは誰でも基本的に同じような「踏み心地」が得られるのですが、それはアナログが、いわば連続的な(無段階的な)ものだから。

それに対してデジタルにおいては、XとYはいわば階段状に関係し合っているので、その階段の1段をどれくらいに設定するかが問題になる。つまり、Aさんにとってはスムーズと感じられる「踏み心地」が、Bさんにはちょっとずれて感じられることも出てくる……

「じゃあ、その階段をほとんど無限に細かく設定すればいいんじゃないんですか?」
「だからそれはもう、アナログなの」

なるほどねえ。と、素人くさいレベルで納得してしまう今日この頃なのでした!

2010年2月6日土曜日

Hope For Haiti Now


エムリン! Many rivers to cross !   ああ、たしかになあ…… So many rivers ……

http://www.mtvjapan.com/video/program/29055

そしてエムリンのあとに自然に再生されるvideoも圧巻です。で、ほか多数!

2010年2月5日金曜日

@ジュンク堂


というわけで、昨夜は池袋ジュンク堂でトーク・イベントがありました。小さな会場ではありますが、おかげさまで満員になりました。寒い中足を運んでくださったみなさま、ほんとにありがとうございました!(いつもお世話になっている白水社の読書家コバちゃんも、merci !)

実はわたしも、お2人の詩人にお目にかかるのは昨日が初めてでした(と思い込んでいて、実際会でもそういったのですが、後で伺ったところでは、清水さんとは1度お目にかかっているのだそうです、40年前に! その時わたしは小学生でした。)

お2人の話はとても魅力的で、しかも片言に濃淡があるというか、片言の裏側の眼が光るというか、さすがというほかないものでした。まずはお2人の「来歴」をたどりながら、その時々における「東京」との距離を測り、「東京」がいつどんな風にして対象化されてゆくのかをたどりました。

東京(中野)~山口~大阪~東京(あきる野)~京都~東京(中野、御徒町、三鷹……)という行程をたどった清水さんは、やはり山口体験や京都大学時代の経験が、東京を思考する上でかなり重要な意味合いを持っているようでした。特に、東京的人間関係の価値や、可能性の開き具合について。

東松山~鶴川周辺~阿佐ヶ谷~NY~東松山~高円寺周辺~池袋、という行程をたどった木坂さんの場合、阿佐ヶ谷にいたOL時代の勤め先である銀座体験が大きかったようです。昼の顔、夜の顔…… その銀座は、芸術系の学生としてギャラリーなどに通っていた時の銀座とは、あきらかに別のものだったというのです。なるほどねえ。

で、やがて話は「東京」に収斂し、未来の「東京」についての予感にまで広がっていくのでした……(となっているように願ったのですが。)

そして会の締めくくりには、お2人に朗読をしていただきました。(そのことを告げると、会場から、期せずして拍手が。もっとたくさん朗読していただくべきでした。すみません!)でもいいですね、朗読って。

わたしはといえば、あいまいな司会をしながらも、お二人の話を堪能しました。実は司会について不安もあったのですが、お2人がとても上手にお話ししてくださるので、とてもとても助けられて、なんとか90分持ちこたえました。お二人に、そして90分お付き合いくださったみなさまにももう1度、merci mille fois !

というわけで、深く記憶に残る、いい夜でした。

*画像は、清水さんも木坂さんも「いい」とおっしゃっていた、エドワード・ホッパー、Nighthawks。

2010年2月3日水曜日

いちご白書?


今日は久しぶりに大学に行き、会議(のようなもの)が3つ! 連続でありました。というわけで、1時から5時半まで、めまぐるしい展開でした。

また、就活ルックの学生がみょーに多いと思ったら、大学で説明会があった模様。何人か知った顔が、ピカピカの1年生の雰囲気をかもしながら、「ちわーす!」。やっぱり、髪型がいつも通りなので、なんとなく不釣り合い。ま、それもまたよし、かな。

             ◇

今は、週刊誌の書評も、ネットで見られるんですねえ。「サンデー毎日」、これです。

http://mainichi.jp/enta/book/review/news/20100202org00m040041000c.html

そしていよいよ明日はジュンク堂です。緊張してきました!

2010年2月2日火曜日

『正弦曲線』、受賞


朝には雪の残っていた東京。そして冷たい風も吹いていましたが、今日も元気だ収録が楽しい! というわけで、渋谷へ行ってきました。

今日はいつものフロアーとは違う、倍ほども広いスタジオへ。広いのは気持ちいいです。(ちょっと寒いけど。)

でいつもの通り収録したのですが、今日1つ問題になったのは、説明の中に使われていた英文でした。ちゃきちゃきのNYっ子っであるナオコさんから物言いがつき、検討の結果行司差し違いにより、例文を差し替えて取り直しに。でもねえ、スタッフの中にこういうメンバーがいるととても助かります。ナオコさん、今後ともチェックよろしくお願いします!

で、今回の番組では、毎週木曜日に曲をかけるのですが、今日登場したのは初のアフリカ系歌手、あのマリのデュオです。これがねえ、ナオコさんにも、チーフのケンちゃんにも好評。わたしも大好きな歌手だけに、気を良くしました!(そういえば、先日遊びに来た弟にも好評でした。う~ん、これはどういう意味なんでしょう?)

ケンちゃんは、以前NHK国際放送にいた時期もあったそうです。

http://www.nhk.or.jp/nhkworld/french/top/index.html

その時にはマリのバレー団(といってもバレーではなく、民族的な踊りだったそうですが)の取材などにもあたったといいます。そしてこの国際放送部には、たくさんの手紙などが来て、その半数はアフリカからだとか。ああ、こんな形でアフリカと繋がっている部分もあるんですねえ。放送の力、といえるのでしょう。

NHKでの仕事は、色々出会いや発見があって面白いです。もちろん、レナさんは相変わらず忙しそうで元気でした。

             ◇

今日発売の「サンデー毎日」で、池内紀さんが『東京詩』の書評を書いてくださっています。ありがたいことです。

そしてそして大事なニュース! 以前ここでもご紹介した堀江敏幸さんの『正弦曲線』(画像)が、読売文学賞をゲットしました!(パチパチパチパチ)素晴らしいですねえ。これも前にも書きましたが、今わたしがいる研究室は、元堀江研究室です。壁の傷は、堀江さんの本棚がつけたものに違いありません。(ついでに、サインしといてもらえばよかった!)というわけで、おめでとうございました!(パチパチパチパチ!)

2010年2月1日月曜日

R.I.P. Salinger


やっぱり、サリンジャーのことは全然触れないというわけにもいかない感じがして、ほんの小さなことを。

初めて『ライ麦』を読んだのは、中3の時。今思えば、それまで読んだものの中で、1番鮮烈だと感じていた気がします。で、続けて文庫も何冊か読んだ記憶もあります。そしてそうして読んだ短篇群もまた、鮮烈な印象でした。学校の読書感想文とやらにも、サリンジャーの小説のことを書きました。なんだか、一所懸命書いた記憶があります。

で高校生になって、生まれて初めて買った英語のペイパーバックが、銀色の表紙の The Catcher でした。教科書ではお目にかからない略語や隠語が、何も知らない高校生に、「これが本物の英語!」という想いを抱かせました。

わたしは多分、同じ本を再読するということが少ないほうだと思うのですが、それでも『ライ麦』は、高校の時も、大学の時も、それから村上訳が出た時も読みました。

新訳については、当時いろんな論議がありましたが、正直なところ、これはわたしにはどっちでもよかった。大事なのはThe Catcher そのものでした。

そういえば、村上訳が出た時には、当時担当していた法政大学の英文科の授業で、『ライ麦』の話をしました。(フランス語の授業だったんですけどね。)すると授業後ある女子学生が、その本を貸してくれと言いに来て、翌週貸すことになりました。で、帰ってきたのは、数ヵ月後でした。というのも、ずいぶんたくさんの学生たちに回し読まれたからです。

なんだか、まるっきり個人的な話になってしまいましたが、どうも『ライ麦』が相手だと、社会学的な読みや、分析的な切り分けをする気になりません。ま、「青春の書」、ということなんでしょうか。

ということで、R.I.P. Salinger, そして R.I.P. Holden Caulfield.  (いや、ホールデンはまだ眠らないのかな……)