2011年8月15日月曜日

『パリを歩く』


東京は連日暑さが続いています。

今日は15日ですね。
去年、品川区シルバー大学で、
「東京詩」の講座をやらせてもらったときのことが思い出されます。
受講してくださった学生さん(全員シルバー世代です)の半数ほどが、
66年前の今日のことをはっきり覚えていらして、
順にそのお話しをしてくださったのです。
品川の実家を離れ、子供だった自分だけ疎開させられていたけれど、
死ぬなら一緒がいいだろうという親の意見で、
品川に呼び戻されたばかりだったのよ、という方もいらっしゃいました。

(先日たまたま、その時使った地域センターの前を通り、
たった1年前なのに、なにかとても懐かしい気がしました。
印象が強かったからなんでしょう。)

         ◆

来週からパリに行く予定があり、
予習としてあれこれ漁っているのですが、
中で出色の1冊と出会いました。

『パリを歩く』(港 千尋)

美しい本であるばかりでなく、
静かでゆったりして、しかも熱を発散する文章。
読んでいて心が落ち着きます。

単純に情報としても知らなかったことも紹介されていますが、
もちろんそればかりでなく、
知ってはいるはずのことにも、
考えもしなかった角度から光が当てられていて、
ハッとすることが何回も。

素晴らしい本です。