2011年11月30日水曜日

Oxmo Puccino


フランスのサッカー代表チームは、
今年の初めからユニフォームが変わっています。
それは、FFF(フランスサッカー協会)が、
スポンサーをアディダスからナイキに変えたからでした。


そしてこれにともなってナイキが掲げたコピーが、

Vive le Football Libre (自由サッカー万歳)

もちろん、「フランス」が入っていたところに、「サッカー」を入れたわけです。

で、このとき一緒に作られたTVCMがこれ;

http://www.youtube.com/watch?v=LesVEnK36_0

なんでも、「シラノ・ド・ベルジュラック」の決闘シーンのパロディだとか。

そしてそして、このナレーションを担当しているのが、
マリ出身のフランス人ラッパー、Oxmo Puccino(オクスモ・プッチーノ)です。
ちなみにこのイタリア風の名前、本名(Abdoulaye Diarra)じゃありません。

どうも、このOxmo のことを、わたしは書いたことがないような気がします。
でも、けっこうおセンチで、影があって、好きなラッパーです。
印象的なのは、この曲でしょう;

http://www.youtube.com/watch?v=8NJggCGNeI8

いいでしょ?

        ◆

さっきのNIKE のCM を見ていた時、やっぱりNIKEのこのCM を見てみたら、
新しい! こんな視点で、よく撮影できましたね。
一流選手になれた気分❤

http://www.youtube.com/watch?v=lZA-57h64kE&feature=fvwrel

2011年11月29日火曜日

「モモ」


フランス人のあだ名の1つに「モモ」がありますが、
これって、モトは2種類あって、それは

①ユダヤ系の「モイーズ」(=「モーゼ」)
②イスラム系のモアメッド(=「モハメッド」)

です。
(他の名前が、個別にそうなることはありえるのでしょうが。)

今わたしが担当している学生の1人に、
マレーシア出身の「モハメッド」君がいます。
で先日、彼と話している時に訊いてみました、

「マレーシアでは、もしかしてモモって呼ばれたりするの?」

でも彼は、何のことを言ってるのか分からないという表情。
そして2時間後、彼はやってきて、

「やっと分かりました、ぼくがモハメッドだから訊いたんですね。
マレーシアでは、モモにはならないんです、
モハメッドっていう名前の人は、すごく多いので。
でももし短くするなら、アメッド、です」

この「アメッド」は、
わたしにはそう聞こえたんですが、ちょっと怪しいです。

「ファティマとか、アイシャなんていう名前の女性もいる?」
「いますよ。アラビア語の名前も使います。
<光>っていう意味の<ヌー>が付くと女性です」
「君はアラビア語もできるの?」
「読めますけど、意味は分かりません」
「読めるけど分からない??」
「そうです。コーランを声に出して読むから、読めるんです。
でも、意味は、翻訳されたものを見るから」

なるほどねえ。

でこうなったら、ワールド映画でマレーシアの作品も取り上げようと思ったのですが、
なんと日本版のDVDは1枚もリリースされていませんでした。
一昨年若くして亡くなったYasmin Ahmad (画像)のものなど、
ぜひ見てみたいと思うのですが。
(英語字幕のものは見つかるでしょう。
でも授業では、ちょっと厳しいかも。)

モハメッド君だけは、例外として、
英語のレポートを認めています。
英連邦に属するマレーシアでは、小学校から英語を教えているそうです。
(ずっとイギリスの植民地だったのですね。)

「この冬、海外文学はこれを読め!」


お知らせが遅くなってしまい、
ちょっと明日だけ(明後日には次の号が……)では厳しいかもしれませんが、
まだ図書館という手もあるし……

なんのことかというと、
今発売中の「週刊文春(12月1日号)」で、
同僚の波戸岡景太さんが、鴻巣友季子さんと、

「この冬、海外文学はこれを読め!」

という対談を繰り広げています。
副題は、
――ポスト「9.11」に移民文学、傑作ミステリーまで――
であり、おもしろそうな本がいくつも取り上げられています。

それにしても、お二人ともよく読んでいらして、感心します。
わたしも読まないと!

2011年11月27日日曜日

FETE


昨日は、仕事仲間である親友の、結婚式&披露宴でした。
日本人男性とフランス人女性のカップル。
結婚式&披露宴に出たのは5 年振り? くらいですが、
とても感じのいい、暖かい式&パーティーでした。

人前式、という形式も、
よく耳にはしていましたが、実際に出たのはこれが初めて。
さっぱりしていて、いいですね。
またパーティーも、ゲストは総勢65人ということで、
200人超のものとは違い、親密ないい雰囲気でした。
料理もおいしかったし。

わたしの左隣には、
数えてみたら15年振りくらいに会う T 先生。
彼女は、かつて理系の国立大学で非常勤講師仲間でした。
(というか、彼女が先輩なんですが。)
今彼女は女子大の史学科勤務。

「史学科の学生たちっていうのはね、
実は本好きの子が多いの。
だから教えがいがある」

ああ、素晴らしい!

そして右隣は、知り合いのフランス人男性。
何度か一緒に仕事をしてるんですが、
仕事以外の話はあまりしてなかったので、
初めて聞くこともたくさんありました。
その中で印象的だったのが、
彼の父上がアルジェリア生まれであること。

「そうなんです、ピエ・ノワールなんですよ」
「ああ、実はわたしの父親もマンシューリ生まれで、
和製ピエ・ノワールなんですよ」

ただ彼の父上は、
1950年代にフランスに戻った後、
2 度とアルジェリアには行かなかったそうですが。
だからその息子である彼自身は、もちろんフランス生まれ。
香水の町、南仏のグラースで生まれたそうです。

それにしても、2 人とも、メチャメチャ忙しそうでした。

「だからね」と彼。「せめて今夜くらい、楽しまないと!」

……というわけで、
久しぶりに華やかな夜でした。
お2 人の、末長い幸せを祈っています。

2011年11月25日金曜日

神は


わたしが高校生の頃、
宇宙の始まりは200億年前くらいだろう、と言われていたと思います。
それがいつの間にか、
137億年という、ミョーに細かい数字を見かけるようになりました。
(ちょっと前は、120億年前、という書き方をよく見た気がします。)
たかだか30数年の間に、宇宙の歴史は70億年以上短くなっちまいました!
(でもまだ、これからも変わるんでしょうけど。)

ヒトが言葉を持ったのは、1万年前と言われています。
(これは、わたしが大学生の頃もそういうことになってましたから、
こちらは変わっていません。)
ヒトが文明を持ったのも、ヒトに意識が芽生えたのも、
同じ頃だと言いますが、まあこれらはみな、
同じことなのかもしれません。

1万年前。
ネアンデルタール人とヒトが分かれたのが50万年前。
ネアンデルタール人とヒトが交雑した(とすればそれはおそらく)6~9万年前。
ネアンデルタール人が絶滅したのが3万年前。
(彼らはついに言葉を持ちませんでした。)
そして1万年前、ヒトは言葉を持ったわけですね。
今西暦2011年ですから、紀元前8000年、ということになります。
メチャメチャ最近です。
ヒトはそれまで、ず~っと、言葉なしで生きてきたんですね。

FOXP2 という遺伝子が、
ヒト(やチンパンジーや鳥やウサギなど)には備わっていて、
この遺伝子がないと、言葉が使えないのだそうです。
だから、
神とはFOXP2 だ、と言う人もいるようです。
なるほどね。

フランス語の授業をしていると、
そんな形で「言葉」と付き合っているのが、
とても不思議なことに感じられる瞬間があります。

(明日は、仲間の結婚式で祝辞です。言葉を使います!)

2011年11月24日木曜日

「ふらんす」12 月号

雑誌「ふらんす」12 月号に、
『パリを歩く』(港千尋)
の書評を書きました。

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%B5%E3%82%89%E3%82%93%E3%81%99-2011%E5%B9%B4-12%E6%9C%88%E5%8F%B7-%E9%9B%91%E8%AA%8C/dp/B005Y18OEY/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1322135426&sr=1-2

以前ここでも触れましたが、この本はとってもおもしろいです。
写真もステキだし、文章も上手だし、視点も興味深いし、
たくさん「種」も仕込まれていて、拡張性も抜群。
十二分に値段の価値があります。
いい本です。


著者の港さんは、言わずと知れた写真家ですが、
彼の写真をフィーチャーしたこの本も、
特に若い人には読んで欲しい1冊です;


管さんが22年前に書いた、まさに瑞々しいデビュー作、
『コロンブスの犬』(河出文庫)
です。
文庫版になって、とても入手しやすくなりました。
移動し続ける詩人の、1つの原点と言ってもいいのでしょう。
この文庫版のための解説も、熱がこもっています。

             ◆

ところで雑誌「ふらんす」の編集を担当しているアミさんもまた、
先日パリに行ってきたそうです。
編集後記を読むと、その絵に描いたような珍道中が笑えます!
鼻血で精密検査って……!?

2011年11月23日水曜日

『憎しみ』を10回見る


『憎しみ』は、フランス映画としてはかなり知られた作品だし、
ご覧になった方も多いでしょう。
「荒れる郊外」を予見する映画としても、評価が高いし。

そしてこの作品は、
「フランス映画ゼミ」でも「ワールド映画」ゼミでも取り上げているので、
わたしとしては、少なくとも10回以上は見ていると思います。
でも……

それでも、やっぱり毎回発見があるんです。
まったく気づいていなかった点にはっとしたり、
モヤモヤ気になっていた点が突如はっきりしたり。

(映画は、最低2 回見ろ、と言いますが、同感です。
ストーリーが分かって、そのあとじゃないと、
なかなか細部に注目するところまでいきません。
単純な例でいうなら、登場人物の部屋が映し出される場合など、
ほぼ間違いなく、壁に貼られたポスターなどに、
なんらかの「意味」が込められているようです。

それからもちろん言葉。
今はフランス語の映画についていうなら、
やっぱり1度では、聞き取れないところも多く、
字幕並みの理解になりがちです。
でも、字幕は結局「要点」であり、
細かいニュアンス切り捨てられています。
どうしても、複数回見て、セリフのデリケートな部分を感じる必要があります。)

『憎しみ』を昨日また見て、
今までで1番よく分かった気がしました。
オープニングのクレジットの背景のデモ、
その光景とその後の「物語」の接合の感じから始まって、
ユダヤ系、アラブ系、アフリカ系、
主人公たち3 人の心理も、はっきり分かった気がしました。
また何度か、ほとんど唐突に、
しかもストーリーには絡んでこない人物によって語られる突飛なエピソード(たち)も、
なにかとてもしっくりきました。

そして今回、わたしにとって1番新鮮だったのは、「名前」の扱いです。
これはただ見ていても気づくことですが、
主人公たちの「名前」の示し方は、とても凝っている、というか、
映画文法からはやや(わざと)逸脱したものです。
サイードは、自分の名前を警察車両に書きなぐり、それがアップになり、


ヴィンスは、自分の名前の指輪をはめ、それがアップになり、


ユベールは、ボクシングの試合を予告するポスターに写り、それがアップになります。

サイードが、パリに金を返してもらいに行く相手は、アステリックス。
彼の部屋を探してならしたインターホンに応えた女性は、ベアトリックス。
また3 人がもぐりこんだパーティーで、
彼らが白人のギャルソン呼ぶときは一斉に「シャルル」。
ヴィンスは決して「ヴァンサン」じゃありません。
そしてとりわけ印象深いのは、3 人がクルマを盗む途中に現れた酔っ払いのケースです。
なんやかやと言い合う中で、サイードは彼に尋ねます、名前は? と。
すると(ヴァンサン・ランドン扮する)酔っ払いは、大声で、
Je m'appelle ...
と怒鳴るのですが、結局彼は名乗らないのです。
つまり映画は彼に、名前を与えません……

第一感、この酔っ払いは監督の自画像、という気がしました。
彼はこの映画を作るけれど、そして彼らの「味方」ではあるけれど、
白人で、映画監督で……
映画の中で自分に名前を与えないことで、
自分の位置を示しているように感じました。酔っ払いだしね。
(……と書きましたが、これは思いっきり想像です。
きちんと調べたわけではありません。)

いかがでしょう、
みなさんがご覧になった時の印象と、違うでしょうか?

2011年11月21日月曜日

『思い出しておくれ、幸せだった日々を』



さっき帰ってきたのですが、
ずいぶん寒くなりましたねえ。
顔に当たる風が少し痛いです。

さて、
大学の授業もかなり進み、
このごろはテキスト以外の短い読み物なども入れているのですが、
こんなときの定番なのが、
まずはやっぱり『星の王子様』であり、
もう1つは『ことば』です。

『ことば』は、ジャック・プレヴェールの詩集のタイトルです。
2009年には、ジブリ所属のアニメ作家高畑勲が、
『ことばたち』という全訳を刊行しています。
読みやすい詩が多いプレヴェールですが、
中でも「朝食」は、おそらく日本中のフランス語教員が、
授業で使ったことのある作品でしょう。

Déjeuner du matin

Il a mis le café
Dans la tasse
Il a mis le lait
Dans la tasse de café
Il a mis le sucre
Dans le café au lait
Avec la petite cuiller
Il a tourné
Il a bu le café au lait
Et il a reposé la tasse
Sans me parler
Il a allumé
Une cigarette
Il a fait des ronds
Avec la fumée
Il a mis les cendres
Dans le cendrier
Sans me parler
Sans me regarder
Il s’est levé
Il a mis
Son chapeau sur sa tête
Il a mis
Son manteau de pluie
Parce qu’il pleuvait
Et il est parti
Sous la pluie
Sans une parole
Sans me regarder
Et moi j’ai pris
Ma tête dans ma main
Et j’ai pleuré.

たった1つだけのピリオドが印象的なこの詩を、
五感を総動員して読むことになります。
コーヒーの、煙草のにおい、
カップがソーサーを打つ甲高い音、
背景に降り続く雨の音、
ミルクを入れる動きと、交わらない視線……

そして最後から2 行目、
女性は顔を覆って泣くのです、片手で。両手ではなく。
煙の「輪」はいくつもあったのに、ma main は単数です。

そして最近、このプレヴェールの評伝が刊行されました。
『思い出しておくれ、幸せだった日々を』(柏倉康夫・左右社)
です。
570ページ超の大作で、その分値段も安くはないのですが、
プレヴェール・ファンは必携でしょう。
(地元の図書館でリクエストすれば、おそらく買ってくれるでしょう。
こういう本をリクエストして買ってもらっておくと、
いつの日か、未知の誰かに感謝されるでしょう。
わたしもそうして、未知の誰かにたびたび感謝してきています。)

プレヴェールは詩を書いただけでなく、
映画の脚本も多く手がけました。
その数、なんと55本だそうです。
「パリ燃え」でもちょっと触れた『夜の門』も、その内の1作で、
この評伝でも、そのあたりの事情がくわしく書かれていました。
酷評され、つらい思いをしたようですが、
逆に言えば、ああいう作品が「古い」と感じられる時代になった、
ということでもあるのでしょう。

評伝というのは、もちろん、その主人公を鏡にした、
時代の証言でもあるわけですね。

2011年11月20日日曜日

「パリ燃え」


「テレビでフランス語」12月号、発売になりました。
今回の「パリ燃え(第9 回)」は、ついに登場、「グット・ドール地区」です。
使った写真の1つは、上に挙げたものです。
アップにするなら:


レオン小公園は、こんなのもあります;





そしてすぐ近くの店先では;



グット・ドール、Goutte d'Or 、「金のしずく」、ですね。

2011年11月19日土曜日

Aïcha 3


『アイシャ・3 』、Aïcha 3, la grande débrouille
を見てみました。

この『アイシャ』シリーズの1と2については、
すでにご紹介済みですね;

1:http://tomo-524.blogspot.com/2010/10/blog-post_30.html

2:http://tomo-524.blogspot.com/2011/07/aicha-job-tout-prix.html

そして今回の『 3 』、予告編はこちらです;

http://www.youtube.com/watch?v=yQoLosHCtCQ

今回は、アイシャたちの住む18階の建物のエレヴェーターが動かない、
というのが、物語の縦糸になっています。
ここに、アイシャの勤める化粧品会社の販促や、
人権運動、アイシャの叔母・ビウーナの昔の恋人などが絡んできます。

見ていて楽しいし、笑える個所も多いのですが、
シリーズの中では、1番軽い感じのデキではないでしょうか。
1,2と見ていれば、
それぞれのキャラクターの背景が分かっているのでいいのですが、
それがないと更に軽く感じられてしまうかも。

この夏にパリに行ったとき、
アイシャの舞台であるボビニーにも行ってきたのですが、
やっぱり好きな映画の場合は、
その舞台である場所に行っておくと、
なんともいえず身近に感じられものですね。
団地の中のさびれたドラッグストアで、
もちろんマグレブ系の店主とだべったのですが、今回の『 3 』でも、
そのすぐ隣が<みんなのためのエレヴェーターの会>の会合場所でした。


そうそう、この『 3 』には、
『ロミュアルドとジュリエット』のジュリエット役、
Firmine Richard が登場し、大活躍していました。
彼女はグアドループ出身で、
たしか40歳頃、『ロミュアルド~』のキャスティング担当の人にスカウトされ、
(やや遅めの)シンデレラ・ガールとなった女優さんです。
オゾンの『8 人の女たち』にも出てましたね。
今回は、カリブ出身の女性の役で、
髪の色も白っぽくしています。

いつか、このシリーズについて、
ちゃんとしたものを書きたいんですけどねえ……(来年!)

2011年11月18日金曜日

『君を想って海をゆく』


以前ここで、Welcome という映画をご紹介しました;

http://tomo-524.blogspot.com/2011/04/welcome.html

この映画が日本でもDVD 化されて、
「ワールド映画」ゼミでも見せることができました。

結論から言うと、想像していた以上に反応がよかった!
主人公が少年だからなのか、
ゼミも進んで、最初よりは見るポイントが掴めてきたからなのか、
そもそも見る前にクルド人問題を確認しておいたからなのか、
その辺ははっきりしませんが。
そう、プレミア・リーグ好きの学生には、
ラスト・シーンもグッと来るかもしれません。

ところで邦題は『君を想って海をゆく』なんですが、
う~ん、これじゃ「純愛もの」にしか聞こえないような。
原題のWelcome は、フランスに対する強烈な皮肉で、
この映画のテーマはもちろんそこにあります。
もちろん「純愛もの」だと言えば言えるのでしょうが、
そういうものとして見るだけでは、
今回ばかりは明らかに不十分でしょう。
(多くの人に見てもらいたいという、
配給会社の気持ちはよ~く分かりますが。)

というわけなので、みなさん、
よろしければどうぞご覧になってみてください。
ヴァンサン・ランドンもいいし、彼の奥さん役のオドレ・ダナも、
なかなかいい感じです。

2011年11月17日木曜日

余韻


まったくスポーツというのは不思議なもので、
一体誰が、Dragons 2連勝の後の3 連敗を予想しえたでしょう。
これが漫画だったら、アリエナイシ! と一蹴されるところかもしれません。
それが現実なんですからね。

今日の第5 戦は、
昨日のゲームの余韻が続いている気がしました。
そして昨日も好投した左腕が登場するに及んで、
これはSB 側が、故意に昨夜の印象を彷彿とさせているのかも、
なんて勘ぐりました。
もちろん、それはアリだと思いますが。

ただ今日のゲームは、途中から、
Dragons はやや「捨て」に入った気もしました。
大事な場面で指名されたのが、
昨日も投げた、そして来季は「戦力外」通知を受けている投手でしたから。
ただこれも、作戦としてはもちろんアリなんでしょう。
負ける試合に、限られた戦力を浪費できませんから。
落合監督らしい気がします。

おもしろいシリーズです。
あと1試合?

2011年11月16日水曜日

ZONE


ついさっき、第4戦が終わりました。
今年は、日本シリーズを見ることにしたので、
もちろん今夜もじっくり見ました。
スコアは2 - 1 ですが、むしろ「0」のイニングにこそ、
無数の「予感」が充満していて、堪能しました。
特に今夜のゲームは、ナイス・ゲームでした。

9 回裏のマウンドに立った長身のリリーヴァーについて、
解説の山田久志さんが、
 
ZONE に入ってる

と言っていました。
なるほど。
あの焼けるような速球、崩れるようなフォーク・ボールを見ていると、
この言葉は的を得ているように思えました。

そして今日の最大の殊勲者は、このアメリカ人リリーヴァーと、
中盤、ノーアウト満塁で登場して、1点も与えずに切り抜けた投手、
この2人でしょう。
彼もまた、彼のZONE にあったように思えます。

詩人が詩を書いている時、
それは「自分が自分に憑依した状態」なんだと、
かつて吉本さんは書いていました。
そういうことのない俗なわたしには、
窺い知れない境地ですが。

明日は第5 戦!

2011年11月15日火曜日

『人事部長の旅』


今日は映画、Le voyage du directeur des ressources humaines を見ました。
(『人事部長の旅』という感じでしょうか。)
エラン・リクリス監督の、『シリアの花嫁』、『レモン・ツリー』に続く作品です。
この2作については、すでにご紹介しましたね。

今回の映画は、舞台がイスラエル。
そのパン工場で働いていたルーマニア出身の若い女性が、
テロに巻き込まれて死んでしまいます。
身元がなかなか分からなかった彼女ですが、
持っていた給与明細からそのパン屋が判明。
しかも、行方が分からなかったはずの彼女を探さなかったことが問題になり、
人事部長がその後処理を任されます。
その結果、彼は遺体をルーマニアまで送り届けることになります。
つまり映画の後半は、ロードムーヴィーだと言っていいのでしょう。

http://www.youtube.com/watch?v=K24YnqLjCpY

もちろん撃ち合いもカーアクションもありません。
ドラマチックではあるけれど、静かな静かな作品です。

作品の構造を支えているのは、
埋葬される女性を愛する人たちと、
人事部長の家庭生活との対比です。
一方は「死」の中に進んでゆき、
一方は「生」への戻り道を見つけ出すというか。
そうです、部長さんのプライベートは崩壊しかかっていたのです。

イスラエルからルーマニアへ向かう「ロード」は、
日本とは接点が見つけにくいものです。
でもだからこそ、とても興味をそそられもします。

前2作の出来が抜群だっただけに、
この作品が突出しているとは言えませんが、
やっぱりいい監督だなあ、と思います。
次の作品も、必ず見ます。

2011年11月14日月曜日

「シャンソン」講座


JASRAC が主催している音楽講座、
12月にはシャンソンが登場します。
無料!

http://www.jasrac.or.jp/culture/2012/02/15.html

コーディネーターの北中さんは、
NHK-FM「ワールド・ミュージック・タイム」のDJ もなさっています。
「ナミ恋」の本放送の時、
木曜にはフランス語圏の音楽をかけていましたが、
それを聞いた視聴者で、
北中さんの番組に「アレを」とリクエストしてくださった方もいらしたそうです。
(今再放送中の「ナミ恋」は、木曜分カットですけど。(涙))

*ラ・デファンスのショッピング・モール、Les 4 temps で。
  座ると音楽が聞こえます。

16 forts


何かを読んでいて、
そこんとこもうちょっと詳しく!
って思うこと、ありますよね。

今日は、『フランス第二帝政下のパリ都市改造』を読んでいて、
「ティエールの城壁」が作られたとき一緒に作られた、
16の外部要塞が気になりました。
その一覧と、場所が知りたくなったわけです。
もしかしたら、「デファンス(防衛)地区」という名前の由来と繋がるかも、
とも思ったし。

これがなかなか手強かったんですが、
やっとありました;

http://maps.google.com/maps/ms?hl=fr&ie=UTF8&t=k&msa=0&msid=106897635038830696900.0004867717197dc5421e7&ll=48.896324,2.349701&spn=0.27085,0.547943&z=10&source=embed

この中の、Fort ~ と書いてあるのが問題の要塞です。
(緑の四角をクリックすると、その場所が分かります。)
一目瞭然、ドイツ(プロイセン)側に厚く配備してあります。

ティエールの城壁が作られたのは、1841-1845ですから、
日本でいえば江戸の最末期。
城しか囲ってこなかった、しかも島国育ちの人間には、
この、町も含めた「城壁」の感覚がなかなかつかめない気がします。

こうしたことは、「町」にはもちろん、
そこで暮らす人のメンタリティーにも、影響しないはずないですね……

*ペリフェリック。「ティエールの城壁」の跡地に作られた環状高速道路。
 「パリ」と「それ以外」を分かつ壁。

2011年11月13日日曜日

日本シリーズ


昨日今日と、なぜか惹かれるままに、
日本シリーズを観てしまいました。
どちらのファンでもないのに、これがジリジリするおもしろさ!

昨日も今日も、終わってみれば2ー1 で、
結果からいえば2点取れば勝ち。
でもこれは結果じゃなくても、
2点取ればずいぶん有利なことは明らかです、このシリーズの場合は。
だって、どちらもなかなか3点取られるチームではないので。

ソフトバンクは、申し訳ないけれど、
昨日は多村が、今日は本多がブレーキだったように感じました。
(もちろん素人目です!)
打たれた馬原より、7回に勝ち越せなかったのが敗因なんでしょう。

野球を見るっていうのは、
1つの物語をたどるにも似ていて、
序盤は、結末が想像できません。しかも誰一人!
あんなボールと棒っきれだけで物語が作れるなんて、
考えてみれば不思議です。
サッカーのようなタイム・ゲームではないので、
終盤はよりヌルヌルしていて、いつ果てるとも分からないし。

でもこんなにちゃんと野球を見たのは、もう十数年振りです。
楽しさを、思い出しました。

       ◆

パリで、あるアルジェリア系のおじさんとちょっと長く話しました。
彼の奥さんはアメリカ人で、娘もあり、
15年ほどカリフォルニアにいたとか。
その彼と、野球の話になり、
大リーグの話になり、
Take me out to the ball game という、
大リーグの試合で必ず7回に流れる曲の話になり、
ついでに一緒に歌いました!

http://www.youtube.com/watch?v=gb0Oop1nnvk

日本とマグレブのおじさん2人が、
パリで「ぼくを野球に連れてって」を歌って、
そのズレズレ感に、また一緒に笑ったことでした!

バルベス国立オーケストラ


今発売中の「テレビでフランス語」11月号掲載の「パリは燃えているか?」では、
バルベス国立オーケストラのことに触れています。
オーケストラ、と名乗ってはいますが、実はマグレブ系のバンドです。
むかしここでも、彼らの「悪魔を憐れむ歌」のカバーを貼り付けた記憶があります。
というわけで今回は、ライブのほうを。
音が割れてますけど、それもまたリアル;

http://www.youtube.com/watch?v=BXtVK7lJK7s

で、彼らがかつてNHKの「アメージングヴォイス」という番組に出ていたのですが、
そのときインタヴューを受けていたカフェを、この夏偶然見つけました。
ここです;


バルベスじゃなく、ベルヴィルでした。

で、なぜ分かったかというと、このカフェのすぐ隣の路地に、
こ~んな、すぐにそれと分かる落書きがあるからです。
それが、上の写真です。いい路地ですね❤

でせっかくなので、一緒にいた中村さんと、
このカフェで一服しました。
あの日は、晴れたり雨が降ったり、忙しい日だったなあ……

2011年11月11日金曜日

1911


今日は寒かったですね。
(明日はもっと寒いとか。)

今「ワールド映画ゼミ」では、
『1911』を見てレポートを書くという課題が出ています。

http://www.youtube.com/watch?v=tqlVO0X_q7I

辛亥革命について予習してから見るように! 
というのがミッションです。

で今日、1人の学生と話したら、昨日レイト・ショーで見てきたと。

「でもね、僕を入れて2人だったんですよ!
だから、最後のクレジットの途中で電気がつけられちゃって」

う~ん、2人だと、これは明らかに赤字でしょうけどね。

もしかしたらこの映画、
早めに行かないと終わっちゃうかも!?

*ジャルダン・ダクリマタシオン

2011年11月8日火曜日

グルジア語


勤め先の大学の書籍部には、丸善が入っていて、
その営業のKさんとは、話が合います。
大学院でラテン語を勉強なさったという彼は、
絵にかいたような語学オタク(いい意味で!)です。
今日、彼はわたしに訊きました。

「白水社の、ニュー・エクスプレス・シリーズの新刊、知ってます?」
「ああ、広告は見たなあ。ええと……」
「グルジア語」
「そうそう」
「買ったんですよ」
「買っちゃった!?」
「でね、この前の日曜日、ゆっくり勉強して」
「グルジア語をね?」
「もちろん。まずは字の書き方からなんですけど、
書き順が説明してあるんです。楽しいの!」
「CD も?」
「付いてますよ、もちろん。こういうマイナー言語を、
休みの日に齧ってみるのって、サイコーですよね!」

Kさんの本気で楽しそうな顔を見てると、
日曜にグルジア語をやらなかったのが悔やまれてきます。

「はっきり言って、そんなにたくさん売れる本じゃないでしょうけど、
ちゃ~んと勉強しやすく工夫されていて、うれしいな~」

こんなに喜んでくれる人がいるんだから、
このニュー・エクスプレス・シリーズは、
マイナー言語の宝物ですね。

(ちなみに、カバー・デザインの担当は、
『フラ語』シリーズも作ってくれたカオリンです。)

2011年11月7日月曜日

amerrika


amerrika というアメリカ映画を見ました。

パレスチナで暮らす母(ムナ)と息子のもとに、
アメリカに住む許可が下りるところから話は始まります。
イスラエルにいても、パレスチニア人はいい職につけません。
ムナは決断し、2人はイリノイにいるムナの姉夫婦のところに向かいます。

でも、「自由の国」は今、「アラブ=テロリスト」の空気。
息子は、高校でウサマとからかわれ、
銀行で働いていたムナは結局、
ハンバーガー・ショップの仕事しか見つけられません。
(息子の先生はいい人で、ポーランド系ユダヤ人です。)
姉の夫は評判のいい医者だったのですが、
このところ患者がどんどん離れていきます。
こんなことなら、こないほうがよかった……?

http://www.youtube.com/watch?v=5OdiFG8tL4k&feature=related

ユーモアもあって、いい映画です。
監督のCherien Dabis は、パレスチニア系ヨルダン人の移民の家系。
彼女自身はアメリカ生まれ(1976)で、これが長編第1作。
すごいですねえ。
若いのに、大人の気持が分かってます。

ところでムナのお姉さん役は、あのヒアム・アッバスです。
これは得点高いですね。

予告編を検索したら、
フランス語、スペイン語、ドイツ語、などの版はありました。
でも、日本では未公開です。
残念ですねえ。

2011年11月6日日曜日

Plan de Turgot


まったく、あんまり迂闊でお恥ずかしいのですが、
今日、もう買って10年以上は経つ古本を読んで、
その面白さに目を見張りました。

『パリ史の裏通り』 堀井敏夫 白水社

です。
わたしが読んだのは古本ですが、
今は「Uブックス」に入っているようです。
(ちなみに読んだのは1987年版なんですが、活版印刷です。)

この頃わたしは、これもまた遅ればせなんですが、
パリの城壁に興味があって、いくつか読んでみました。
『パリ史の裏通り』の中の「城塞物語」は、
長くはない歴史エッセイなんですが、
その読みやすさと説明の丁寧さは、
初心者のわたしにとてもありがたいものでした。
図版も適切で、助かります。

ところで、この本の中で、「とても貴重な地図」として紹介されている、
「テュルゴの地図」というものがあります。
1734年と言いますから、革命前に作られた「地図の名作」だそうです。
その地図が!

http://www.linternaute.com/sortir/sorties/exposition/paris-turgot/plan-de-turgot.shtml

ポン・ヌフをご覧いただくと分かる通り、
東西は逆向きになっています。
見ていて、わたしが1番おもしろかったのは、
グラン・ブールヴァールです。
(バスチーユから共和国広場を通って、サン・ドニ門のあたりを過ぎ、
ボンヌ・ヌーヴェルを経て、リシュリュー・ドゥルオからオペラ前を目指し、
マドレーヌ広場に至る、11のブールヴァールのことです。)

このグラン・ブールヴァールは、CharlesⅤの城壁と、
LouisⅩⅢの城壁を壊した跡地(右岸のみ)に作られた通りで、
完成は1705年でした。


たいていのところでは、片側2列ずつの計4列の並木があったというのですが、
なるほど、ほんとにそうなっています!
ちょっと感動しました。
まったく、10年前には考えられなかった研究環境になっています。

グラン・ブールヴァールに関連する記憶なら、
これは無数にあるでしょう。
演劇、映画、小説、歴史、そして個人的にも。
ですよね?

ところでこの本、あとがきを読むと、
担当編集者はなんと及川さん。
『フラ語入門』の改訂版などでとてもお世話になった大御所です。
(なんだか、申し訳ありません!)

先日も、同僚の倉石さんや清水さんとしゃべっていたときも、
2人は異口同音に、
「やっぱ欲しいのは古本だよね~」
と言っていました。
そういうことって、ありますね。
(新刊も好きですけど!)

2011年11月5日土曜日

ランチは


おかげさまで、風邪もほぼ抜けました。
で、知り合いに誘われるまま、
中央大学の文化祭に行ってきました。(ランチ代わりに。)

初めて中に入りましたが、
わたしが知っている中では、
法政大学の多摩キャンパスとよく似た雰囲気。
ロケーションそのものが似てますからね。

でもこの不利なロケーションにもめげず、
なかなか賑わってました。
昼食には……

・ボルシチ(250円):野菜がほぼナマ。生野菜スープのようでした。
・揚げバナナ(150円):4等分したバナナに、
              コーンフレークをまぶして揚げてあります。おいしい。
・たこ焼き(250円):タコはほぼ不在。フツーです。
・焼き鳥(250円・3本):フツー。
・ケバブ(400円):文化祭価格としては高めですが、
           おいしかったです。(やや和風ですが。)

という感じです。(全部1人で食べたわけじゃなですよ!)

揚げバナナを出していたのが、よく見たら……

「空手部なのね?」
「オス! 似合わないって言われるッス!」
「これはどこの食べ物?」
「フィリピンらしいッス!」

感じのいい学生さんでした。

それにしても、出店にタピオカが多かったのは、
流行り? それとも偶然?

*オペラ地区のコイン・ランドリー。

2011年11月3日木曜日

Akli D.


このヴィデオ・クリップ、ご存知でしょうか?
アクリ・デ. の、「ミント・ティー」です。

http://www.youtube.com/watch?v=CirNZy8iSYs

こんな内容です;

シャンゼリゼ大通りにやってきて
カフェで一杯のミント・ティーを注文したら
それはできないと言われた
ここはノマードのやり方が通用しないんだ、と
セーヌに沿って歩みを進め
野外にテントを張っていたら
それはだめだと言われた
ここはノマードのやり方が通用しないんだ、と

(リフレイン)
俺は誰だ?
俺はアマジールだ
俺は誰だ?
俺はアフリカン・アマジールだ
アマジールというのは「自由人」という意味なんだぞ

俺は北アフリカの故郷にもどってきたら
死の脅迫を受けた
おまえはだめなんだ
ここでもノマードのやり方はもう通用しないんだ、と

(リフレイン)

*この訳は、

http://pepecastor.blogspot.com/search?updated-min=2011-01-01T00%3A00%3A00%2B01%3A00&updated-max=2012-01-01T00%3A00%3A00%2B01%3A00&max-results=33

からコピペしました。教えられることの多いブログです。

今日は昨日より寝てる時間が長いですが、明日は授業。
行かないと!

2011年11月2日水曜日

Encore !


先日、『フラ語ボキャブラ』が増刷になるという連絡を、
白水社のKさんから受けました。
Kさんやレナさん、そしてシルヴァンと、
築地のスタジオでCD録音したときのことが思い出されます。
1日の予定が、結局終わらず、
翌日の午前も緊急集合したのでした。
(CD、2枚分でしたからね。)
でもこうしてみなさんに使っていただけて、
Kさんもわたしもとても喜んでいます。ありがとうございました!
今後とも、どうぞよろしくお願いします!

で、それはいいのですが……

ふだんの行いが悪いというか、自己管理が悪いというか、
ついこの前風邪をひき、やっとなおったと思ったら、
また今日から別の風邪です!
前回は喉で、今回は鼻……
我ながら呆れ気味です。

この2 年ほどは、1年の半分くらいの期間に収録があり、
わたしのようなド素人でも、
やっぱり喉には気を使ったものです。
1番怖かったのは、熱でも出して行けなくなること。
特にテレビの収録は、相当な人数の予定を調整して、
しかもスタジオを押さえるのも簡単じゃないらしいので、
自分の都合でキャンセルするのだけは避けたいと思っていました。
幸い、そこまで体調を崩すこともなく、
なんとか予定通りこなすことができましたが。

そして今日、
1日中寝込むほどではないんですが、
だらだらラジオを聞いたりする時間が結構あります。
Europe 1 は、適当ににぎやかで、うるさすぎず、
こういうときにはいいかもです。

http://www.europe1.fr/Radio/Direct/pvr.html

みなさん、風邪には気をつけて!

*大学都市。RERのB線かトラムで行きます。

2011年11月1日火曜日

キリン、再び


キリン、と言えば、
パリでもう一頭(一匹?)出会いました。
それが上の画像の彼(女?)です。

泊まった小さなホテルはロの字型で、
中庭は吹き抜けに。
で、ふと向かい側の建物を見ると……というわけです。

キリン、と言ってわたしが真っ先に思い出すのは、
(『東京詩』でも引用させていただいた)
清水哲男の「きみたちこそが与太者である」の最後に登場する、
「首ふらぬジラフ」です。

それにしてもこのキリン、
結構大きいはずなんですけど、
今日も窓辺に佇んでいるんでしょうか?