2012年3月8日木曜日

国際女性デー


今日は、懸案事項のうち、おそらく2つは潜り抜けた感があり、
少しだけほっとしています。
(その内1つの結果は多分◎。もう1つは△なんですが、
その△はいわば「織り込み済み」なので、それはそれでいいんです。)

さて今日3月8日は、「国際女性デー」なんですね。
それを知ったのは、この記事から;

http://www.msf.or.jp/

ナイジェリアから、コートジボワールから、パキスタンから、
「国際女性デー」の報告があります。

以前『暴力とアイデンティティー』という本のことに触れた、
アマルティア・セン。
彼が10年前ほどに出した新書、『貧困の克服』という本があるのですが、
それによると……
 
今もソマリアが苦しんでいる大飢饉。でも、
飢饉では、人口の5%以上が死ぬことはほとんどないそうです。
逆に言うと、1部の人に飢餓が集中している。
そして今や飢饉は、民主国家では起こらない。
なぜなら民主主義的選挙では、
候補者が多様な意見を取り込もうとし、その結果、
不利益が1部に集中しないから、というのです。
わたしは納得しました。

(だから、
「中国のような大国を食べさせるには、民主主義より独裁」
という主張は成り立たないのだと言います。
そもそも、独裁国家のほうがいいなんて、誰一人証明していない、と。)

そしてさらに言うなら……

たとえばある国でGNPが5%下がる、という事態が起こったとして、
そのマイナス分を、全国民で背負うなら、
(ごく単純化すれば)
全員の給料がマイナス5%、ということになります。
下がるのは痛いにしても、耐えられる範囲でしょう。
でもこのマイナス分が、もし1部の人たちに集中したらどうなるのか。
もし10%の人たちに集中したら、彼らの給料は1/2に。
もし5%の人たちに集中したら、彼らの給料はゼロに!
なるわけです。

ここで必要になるのは、いわゆる安全ネットです。
あらかじめ(←ここが肝心)、そういうシステムを作っておけば、
落ちかかっても、また復帰できる。
以前の韓国での金融危機の時、
韓国にはまだ安全ネットがなくて、1部の人だけが、
どこまでも落ちて行ってしまった。
彼らにしわ寄せがいった……
たしかに、儲かってるときはみんな仲良しだけど、
下り坂では「ババ抜き」っていうんじゃねえ。

(東北には、長いスパンでしわよせがいってたことが、
はっきり分かったわけですが。)

安全ネットを作る前提になるもの、
それは民主主義でしょう。でも、
その場合の民主主義には、
教育とか、情報の公開とか、その辺まで含まれるのでしょうね。
(もちろん、その先にも必要なものがあるでしょうけど。)

そういえば、アメリカの選挙が進んでますが、
共和党の有力候補の1人は、
「わたしは政教分離には反対だ」と言い切っています。
なんとね!