2013年6月30日日曜日

Polisse

今日も東京はいい天気。
やっぱり晴れはいいです。

で、今日見たのは、2011年の作品、

Polisse

です。(もちろん、Police のことですね。)

フランス語版ももちろんあるのですが、
英語字幕のある予告編を。

http://www.youtube.com/watch?v=WcrG7z3_YPE

この予告からだけでも、
なんともいえない空気が伝わるでしょうか。
激しく、暴力的で、ストレスは半端なく、
でも優しさは深く深く……
わたしは傑作だと思いました。

ここに、詳しい紹介がありました。

http://pepecastor.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html

パリとの関連で言えば、
写真家メリッサの実家があるのは、あのシャトー・ドー。
彼女はそこで、暖かい写真を撮ります。
またロマ人のキャラヴァンの一斉捜索は、Porte de Montreuil の近く、
そして部隊のチーフが奥さんと口げんかする場面では、
奥さんは彼に、

Dans ta petite tête, les incestes existent que dans le 19e ?
Il y en a pas dans le 6e car ils sont riches ?
Tu es trop con ! Tes gamins, ils viennent tous de Bobigny ?

と怒鳴ります。
問題のある子どもは、みんなボビニーから来ると思ってるんじゃないでしょうね?
と皮肉を言うわけです。
ボビニーは、そんなイメージなんですね。

役者について言えば、
これまでにも何度か紹介したカリン・ヴィアールは、
やっぱり魅力ある女優だなあという印象。
1番の熱血漢フレドを演じるジョーイ・スタールは有名ラッパー、
またアラブ系のNaida Ayadi が、失礼なアラブ男を取り調べ中、
唐突にアラブ語で怒鳴り始める場面は、とても印象的でした。

なにしろ2時間の映画なので、
思うことはいろいろありました。
これはぜひ日本でも公開して欲しいです。

「フランスへの憧れ-生活・芸術・思想の日仏比較-」

来週です。

http://www.sjllf.org/?action=common_download_main&upload_id=345


2013年6月29日土曜日

Peur sur la ville

で、見てみました、

Peur sur la ville   :http://www.youtube.com/watch?v=y7DWdLkPgYk

1974年の作品ですが、全編120分のうち、
最初の80分ほどは展開も早く、
迫力のアクションシーンも満載で、いい調子。
そして最後の40分ほどは、
人質を取って立てこもった犯人との交渉が中心になり、
一転静かな展開になります。
国内版のDVD、あっても全然不思議じゃありません。(ないんですけど。)

アクション、と書きましたが、
主には追跡シーンです。
ただそれが、パリの屋根の上、なんです。
ベルモンドは、どうやらこれをスタントなしでこなしているようで、
ジャッキー・チェンを思わせる活躍ぶりです。
今更ながら、こういうスターだったんだと思い知りました。
(つまり、影のあるやさぐれ、という風情のアラン・ドロンなんかとは、
まったくちがうわけですね。)
そして極めつけは、走るメトロの屋根にしがみつき、
特にビルアケム過ぎのセーヌを渡るあたりでは、
なんと立ち上がって歩きさえするのです!
絶対できません……

また、殺人事件などが起きる場所も、
デファンスあり、セーヌ沿いのラジオ・フランス近くのビルありで、
それを、ついgoogle map で確認しながら見てしまうので、
時間がかかりましたが、おもしろくもありました。
特に映画の冒頭、最初の犠牲者が出るビルについては、
デファンスのplave Charrasに面するビルだ、
という書き込みがあり、確認すると、
確かにそうでした。

フィルム・ノワール、
遡ってたくさん見てみたくなりました。

2013年6月27日木曜日

Beur と Peur

2月に、Beur sur la ville という映画のことを書きました。

http://tomo-524.blogspot.jp/2013/02/b-httpwww.html

で、このタイトルが、
なんとも言えず引っかかっていたのですが、
分かりました、これって、
ベルモンド主演の刑事もの、

Peur sur la ville

と1文字違いなんですね。
ということは、トーゼン意識してる?
と思って調べてみれば、
やっぱりそうなのでした。

http://www.cinemovies.fr/actu/beur-sur-la-ville-trois-questions-a-djamel-bensalah/14794

ところでこの Peur sur la ville は、
『ジャン=ポール・ベルモンドの恐怖に襲われた街』
というタイトルで、日本でも公開されています。
(残念ながらDVDはフランス語版のみ。)

明日、見てみるつもりです。

2013年6月25日火曜日

アメリカが

元CIAの「スノーデン氏」、
今日の日本の各新聞を見ると、
「スノーデン容疑者」と変わっています。
日本の新聞は、アメリカが訴追した人物については、
「~容疑者」とすることにしているんでしょうか?
(日本テレビは、「スノーデン氏」としているようですが。)

2013年6月23日日曜日

Paris à tout prix

Mmm...  おもしろそう。
『なにがなんでもパリ!』

http://www.youtube.com/watch?v=0OOuugIbfXw

強制送還されちゃうわけですね。

でもフランスでの公開が、来月だということは……
見られるのは、まだ先になりますねえ。
早く見たい!

彼女は売人

1 月の終わりころ、
Paulette という映画について、
早く見たいなあ、という気持ちを込めて、
こんな風に書きました。


パリの郊外で一人暮らしの、元パティシエールの老女(=ポーレット)。
彼女はある日、自分が住むHLM で麻薬の密売している場面を見かけ、
ピンときます。
これ、わたしもやろう!

とんでもない設定ですが、おもしろそう。
パリ映画の変わり種、でしょうか。


で、見てみました!

http://www.youtube.com/watch?v=0IrgiiHAOSU

なんというか、コメディーなんですが、
適当にブラックで、口は相当に汚くて、
ちょっと人情芝居風の味付け、という感じでしょうか。
思ったより、軽い印象でした。

おもしろかったのは……
まずヨーロッパ系フランス人のポーレット、
彼女は筋金入りの人種差別主義者なんですが、
彼女の娘婿はアフリカ系の刑事です。
で、息子は当然ハーフ。
そして地元のチンピラたちはポーレットを殴ったりもするのですが、
ひとりアラブ系のチンピラだけは、彼女にやさしい。
実は彼女、「アフリカ系はもちろん誰も愛さない」老女なんですが、
麻薬のディーラーをするうちに(というのが皮肉なんですが)、
「愛」に目覚めるのです。
メティスの孫を可愛がり、
子どもたちには頑として麻薬を売らない。
ポーレットが麻薬に手を出すのは、
もちろんお金のためなんですが、
それが結果的に、愛に目覚めさせることになるわけです。

変わり種の、やや狙い過ぎな感じもありますが、
貧しい一人暮らしの老女、という弱者を活躍させる、
そういう痛快さはもちろんあるのでした。

2013年6月22日土曜日

101人

土曜日、
大学では地元の高校生を迎え、
テーマ毎の授業をするというシリーズが組まれているのですが、
今日の担当者は、不肖わたしでした。

集まってくれた高校生は101人。
全員が1年生ということで、
ということは、つい最近まで中学生だった、
ということですね。
たとえば世界史についても、
15世紀から始めて、
今フランス革命に差し掛かるあたり、ということで。

わたしにとっては、「いつもの」パリ話なんですが、
たとえば2週刊前の、朝日カルチャーでのようには話せません。
あの時は、みなさんそれぞれの教養があるオトナだったわけですから。
とはいえ、
なんとか言えることは言ってきました。
(でもコロンブスの話は、すればよかった!
王朝国家と国民国家は、
名前だけは出しましたが、
ちゃんと説明するまではいかず。)

この101人の中から、
少しでもフランス語圏文化に興味を持ってくれる生徒さんが出れば、
とても嬉しく思います。

2013年6月20日木曜日

De l'autre côté du périph

かなり楽しみにしていた映画、

De l'autre côté du périph

ついに見てみました。

http://www.youtube.com/watch?v=q0F3nABoo8I

タイトルは『ペリフの向こう側』。
これはコンビを組む2人の刑事のことを言っているわけです。
François Monge は「パリ」にいて、昇進と女のことしか頭にない刑事。
彼(を含めた「フランス人」刑事)にとっての「基準」は、
ベルモンドの『プロフェッショナル』。
Ousmane Diakité はパリ郊外のボビニーにいて、
小さな息子と2人暮らし。
アフリカ系である彼の「基準」は、
エディー・マーフィーの『ビバリーヒルズ・コップ』。
で、
この2人のどちらにとっても、相手は
「ペリフの向こう側」 にいるわけです。

ウスマンを演じるオマール・シーは、
いつも通りなかなか魅力的。
ただ『最強のふたり』なんかの場合とちがうのは、
たとえば彼が、子ども時代は泣き虫だったというようなエピソード。
(これは語られただけで、本人は否定するのですが。)

それから名前。
Ousmane は2度からかわれるのですが、
1度目は、8区の警察署から16区に向かおうとする場面。
彼に対してモンジュは、
「ウスマン大通りで行けば?」
と言い放ちます。(もちろん、オスマン大通りのことです。)
2度目は、ボビニーのシテで。
ワルに囲まれた彼に、過去を知るチンピラが
「こいつはルス(不運)なやつで、みんなにルスマンて呼ばれてた」
というと、にわかに「ルスマン! ルスマン!」の大合唱が起こるのです。

ではフランソワはというと、
ボビニーで張り込み中、あるはずもないのに
「洗面所に行きたいんだけど」というと、
ボビニー人の刑事たちは、
彼を「フランソワ1世」と呼び始めるのです。

というわけで、
笑えるセリフも随所にあり、
楽しめる映画であることは間違いないのですが、
まあ、ややストーリーは弱いかもしれません。
同じボビニーを舞台とした『アイシャ』と、
どうしても比べてしまうのですが、
この刑事ものは、ややエンターテイメントの要素が強いようです。

ただエンディング近く、ボビニーの遠景が映し出される場面では、
遠くにサクレ・クールと、
おぼろげながらエッフェル塔が見分けられるのです。
これは、『アイシャ』の冒頭を思わせるものでした。

http://www.youtube.com/watch?v=9HUHka0oCBk  ←2''48 あたり

http://www.youtube.com/watch?v=IVr0JRoiuxY   ←1'27''00 あたり


何度でも

先日の東京新聞の、吉見俊哉のエッセイから。

*****************

かつてアメリカ(やソ連)は、自国に原発を作り、
重大な事故を起こした。
その後アメリカは、原発を日本に輸出し、
日本は重大な事故を起こした。
さて今日本は、原発の輸出に懸命だ。
この次に起きるのは?
そして、原発と相性のいい「グローバル化」は、
このサイクルを早め、
世界中に原発をばらまく可能性がある。
そこで世界を待っているのは?
――必要なのは、日本での事故の反省を、
絶えず問い直し続けること。

******************

「福島第1原発も含めて死亡者が出ている状況ではない」
という発言は、撤回されましたが、
本当に、問い直し続けないと。

遠い8勝目

ダルヴィッシュ、なかなか勝てません。
いい投球をしてるのに援護がない、
というパターンが多い気がしますけど。

それにしても、ダルヴィッシュのスライダー、
見ていてグッときます。
特に調子のいい日のそれは、
もう、滑りすぎて、
どこかに行ってしまうんじゃないかとさえ、感じます。

次こそ!

2013年6月17日月曜日

『パリ郊外』


この写真、ご覧になったことがあるでしょうか。
1949年に出た、ドアノーとサンドラールの共作本、
『パリ郊外』
のカバーです。

エッフェル塔。
そしてHLM。
この両者が、当時こんな風に見えたのかといえば、
答えは NON です。
というか、今だってこんな風景、ありませんね。
この写真は、合成写真なのだそうです。

なぜわざわざ、こんな誰にもわかる合成をしたのか、
それはここに、メッセージが込められているからでしょう。
これは、「パリ」と「郊外」を、1つの画面におさめる試みなのです。
2人は、すでに数多く撮影されてきた「パリ」と拮抗するためにこそ、
『パリ郊外」という写真集を作ったのでしょう。
その意図が、ここにはっきり読み取れるわけです。

でもこの組み合わせって、
『アイシャ』の冒頭にも現れるんです。
きっとほかにも、現れているのでしょう。
それらは、ドアノーたちの予見が、
現実化したものだとも言えるのでしょう。

ちなみにこの写真集、日本版があるのですが、
こちらのカバーはまったく別物。
配列も、オリジナルとは違っているようです。

2013年6月16日日曜日

cherry beer

通りがかりの酒屋の店先に、
瓶の、チェリービールが並んでいました。
ああ、これはブリュッセルで飲んでおいしかったやつ!
というわけで、2本購入。
1本=290円。
ちょっと高いです。

で、飲んでみると、
ジュース的ですが、わたしは好きな味です。
しかも甘さがあるのに、アルコール度は5.2。
わりと酔います。
で、久しぶりに笑点も見ましたが、
変わってないですねえ。

という日曜日でした。

2013年6月14日金曜日

Les Lyonnais

今日見たのは、

そして友よ、静かに死ね』

まあ聞いた瞬間にフィルム・ノワール、ですね。
(原題は Les Lyonnais 「リヨン人」。舞台はもちろんリヨンです。)

http://www.youtube.com/watch?v=b1D_tCoNl98

これがなかなかおもしろい。
フィルム・ノワールらしい「男の友情」がきっちり描かれているし、
様式的と言えば言えますが、
脇役たち、チンピラ役たち、それぞれそれらしい。
そして設定として目を引かれたのは、
主人公がロマ人であること。
それゆえに、小学校でいじめられたり、
時がたって、
孫の洗礼式後のパーティーでは、
ジプシー音楽が演奏されたり。
ロマ人が主人公のフィルム・ノワール、
わたしは初めて見ました。

2013年6月13日木曜日

Ils étaient neuf célibataires

今日は1939年、
つまりWWⅡの始まった年に作られた、
 Ils étaient neuf célibataires 『7人の独身者』
という映画を見てみました。

http://www.youtube.com/watch?v=9OVLE2_gNt0

( ↑ ここは導入部で、おもしろいのはこの後なんですが……)

主演・監督は、サッシャ・ギトリ。
日本ではそれほど知られていないかもしれませんが、
フランスでは有名なようです。

外国人取締りの、新しい法律ができる、
というのが始まりです。
ペテン師ギトリは、ニセの老人ホームを作り、
そこに「独身、60歳以上、フランス人」の男を集めます。
集まったのは、ほとんどが浮浪者なんですが。
で、
彼らを、お金持ちの外国人女性たちと偽装結婚させ、
女性たちにフランス国籍を与えよう、で、
大金をせしめよう、という魂胆です。
これが、うまくいくんですね。


でも、そうすんなりとは終わりません。
浮浪者たちは、結婚したんだからと、
金持ち夫人のところに押しかけるのです……

今でも十分、おもしろかったです。

2013年6月12日水曜日

『これからどうする――未来のつくり方』

発売ほやほやのこの本、

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%99%E3%82%8B%E2%80%95%E2%80%95%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8A%E6%96%B9-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%9B%B8%E5%BA%97%E7%B7%A8%E9%9B%86%E9%83%A8/dp/400009890X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1371007727&sr=8-1&keywords=%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%99%E3%82%8B

228人の中に、仲良しの同僚、
中国語の林さんが入っていて、
その部分だけ読ませてもらったのですが、
これがおもしろい。
というわけで228分の1しか読んでませんが、
安いし、得るところが多そうな印象です。

2013年6月8日土曜日

新宿教室

今日の午後は、
朝日カルチャーセンター・新宿教室にて、
「もうひとつのパリ ~移民街と文学」
の講義でした。
大事な土曜日、参加してくださったみなさま、
どうもありがとうございました!
なにか少しでも、
「タネ」らしいものが見つかったならいいんですが。
今回は、タイトルに文学が入っているし、
創作を目指している方もいらっしゃるというので、
やや文学関連の固有名詞を多めに入れました。
わたしとしてはおもしろい本ばかりを挙げましたので、
これもよろしかったら。

そして教室に入ると、
以前にも「パリ」関連の講座に出席していただいた方の顔も見えたので、
なるべく新ネタというか、
今までにしていない話もしてみました。
まあ、まだあんまり練れてなかったかもしれませんが。
それにしても、やはりちゃんと聞いていただいているのがわかると、
こちらも張り合いがあります。
Merci encore !

さて、その授業が始まる前のこと、
40年ぶりの再会がありました。
実はまったく同じ時間帯に、
詩人の長田弘さんの講義があったのですが、
わたしは子供の頃、
長田さんご夫妻に、遊園地に連れて行ってもらったことがあり、
それはおぼろげながら、いい思い出になっているのです。
そして話してみると、なんと長田さんも、
この遊園地行きのことを覚えておいででした。
今日の講義がなければ、
お目にかかる機会があったかどうか。
短い時間でしたが、
お話しできて嬉しかったです。

そういえばもう一人、
加賀野井秀一先生にも、
久々にお目にかかりました。
以前はある大学で、
毎週会っていたのですが、
今は二人ともそこには出講しておらず、
だからもう、6年ぶり? でしょうか。
ただまあこの歳になると、
6 年ぶりくらいでは驚きはしませんが。

というわけで、
いろいろな出会いがあった土曜日でした。
担当のI さんには、とてもお世話になりました。
ありがとうございました!

(いつか『東京詩』で帰ってきたいですが、
授業が成立するほど、
参加者が集まらないでしょうねえ……)



トウモロコシ

知り合いから、トウモロコシを送ってもらいました。
Mmm...
しっとり艶やか、
がぶりとジューシーで、
噛むほどに甘みが生まれ……
今まで食べたトウモロコシの中で、1番おいしい!

個別の農園のことを書くかどうか迷いますが、
書いちゃいます!

http://hanagata-nouen.kilo.jp/?page_id=2

収穫は、短い時期なんですねえ。

2013年6月7日金曜日

la mort de Clément Méric


政治的な立場はともかく、
こういうニュースは胸が痛みます。
若くて、まだまだこれからだったのに。

http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2948764/10864090


http://www.lemonde.fr/idees/article/2013/06/07/clement-meric-emotions-et-amalgames_3426015_3232.html

2013年6月6日木曜日

フェルマー

先週ある授業で、
ただ表面的に知っているだけの「フェルマーの最終定理」に触れ、
ふと思いついて、
授業を熱心に聴いている数学科の学生に、
来週までに調べてきて、それが何を意味してるのか、とか、
とお願いしたところ、
今日、きっちり発表してくれました。
で、
半分も分かりませんでした!
でもこれは、
数学科以外の学生たちも同様らしく、
みんなポカンとして、はぁ~、という感じでした。
フライ曲線、谷村・志村予想、
3 回のn がそれぞれ l, m, n である発展形……

でも、こんな発表してくれるのが、
理工学部で教える醍醐味なんです!

2013年6月3日月曜日

次はカーブ

今朝早く、テキサスvs.カンサス・シティーの試合がありました。
テキサスの先発はダルビッシュです。

朝食を食べながら、
録画してあったその試合を見ていると、
途中、ダルビッシュがカーブを投げました。
それは、別に驚きはしませんね。
(カーブは少ないんですが。)
そして次のボール、
ダルビッシュが投球動作に入りかけたことろで、
解説の小早川氏が、

「またカーブですね」

そしてダルビッシュが投じたのは、
まさにカーブ連投だったのです。
なぜ投げる前に分かったのでしょう!?

こんな感想を持ったのは、中継のアナウンサーも同じでした。
なぜわかったのかと、彼は訊きました。

「キャッチャーのサインですね」

ああ! そうなの!?
わたしも、子供のころからカウントすれば、
とてつもなく長い時間、
野球を見てきた気がしますが、
今日まで、キャッチャーのサインは見ていませんでした。
さすがプロですね。

小早川氏は、その後も、

「これはスライダーですね」

などと、さらりと当ててしまうのです、投げる前に。

「サインて、わかるものなんですか?」
「ええ、わかりますね」

さわやかに、彼は答えるのでした!

移民映画

スパイ映画、ホラー映画、
なんていうジャンルはありますが、
移民映画、というジャンル、というか捉え方は、
一般的ではないのでしょうか?
で、
ためしに「移民映画」で検索してみると、
ヒット数はたしかに膨大なんですが、
これは明らかに、「移民」と「映画」をクロス検索してる感じで、
「移民映画」ズバリはごく少数。
そんなもんでしょうか。

で今度は、Forum des Images で検索すると、

http://www.forumdesimages.fr/Collections/recherche/%20immigration//DP/0/1/

172件、ですが、見るとこれには、
数分程度のドキュメンタリーも含まれています。
しかも1番古いとされているのが、1934年制作。
とすると、チャップリンの『移民」(1917)のほうが、ずっと古いですね。

フランス語でも英語でも、
「移民映画」のリストはそれなりに見つかるのですが、
網羅的なものはありません。
まあ、実際問題不可能でしょうね。
できるとすれば、それぞれの国のフィルム・センターが、
それぞれのリストを作り、
それを合わせる、ことくらいでしょうか。
ただこれも、たとえばイスラエル・フィルム・センターの場合なども、
大半がここ20年くらいの作品に集中していて、
まだ未完成の印象があります。

さ、また月曜日!