2014年1月12日日曜日

『崩れゆく絆』

名作とか名著とかって、
意外にピンとこないってこともありがちなんですが、
これはまったく違います。

崩れゆく絆』アチェベ(光文社古典新訳文庫)

舞台は19世紀後半のナイジェリア。
特に、
豊かで、不条理で、魅力的な生活を描き出した第1部は、圧倒的。
これだけで本の半分以上を占めています。
(白人による布教、植民地化が大きな影を落とす第2章以降は、
わたしにはやや息苦しいものでしたが。)
訳も読みやすいし、
注も丁寧でわかりやすくて、大いに助けられます。