2014年7月28日月曜日

2014年7月27日日曜日

『海も暮れきる』

来週、小豆島で行われる学会に参加する予定です。
小豆島は、初めてなんですが、
小豆島と言えば、尾崎放哉です。
わたしが放哉のことをはっきり知ったのは、
吉村昭の『海も暮れきる』を読んだ時でした。
かれこれ30年前です。

で、久しぶりに読んでみました。
細部はほぼまったく覚えていませんでしたが、
ただ1つ、
30年前に「いいなあ」と思って覚えた俳句、

火の気のない火鉢を寝床から見て居る

はやはり出ていて、
やはり「いいなあ」と思ったのでした。

肺病を患い、
酒癖が悪く、というよりほとんど酒乱で、
いやな奴で、
さみしがり屋で、
気位は高くて、
弱くて、
いい俳句を作ることだけに関心があり、
過去の俳句を本にするという気持ちがまったくない、
放哉という人。

彼が人生最後の8か月を過ごした庵が、
今は記念館になっているようです。
時間がどれだけ取れるかわかりませんが、
ここだけは行ってみたいです。
この庵から、海はどんなふうに見えるのか……

2014年7月25日金曜日

学期末

学期末で、教員にとっては、
「第二の師走」
という慌ただしさです。

そして今日は、そんな中、
新宿まで打ち合わせに行ったのですが、
暑い!
陽が照りつけているわけでもないのに、
異様に暑い気がしました。
まあ、まだ体が暑さに慣れていないせいもあるのでしょうが。
仕事のほうは、
担当の編集者がとても優秀な方なので、
頼り切っています……

冬前には、完成する予定です。

2014年7月22日火曜日

Viridiana

ブニュエルついでに、
『ビリディアナ』
も見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=x4hTSjfh7Y0

この映画は、学生時代に見たくて見たくて、
でも全然見られなくて、
なんとかシナリオだけ手に入れて、
読んだものです。

冒涜的、と言われますが、
まあそれは間違いないところでしょう、
そういう言葉が出てくるような立場から見れば。

ブニュエル的な鍵がいくつも散らばっていて、
目が回る気さえしました。
ブニュエルは、全部見てからじゃないと、
語りにくい監督だと感じました。

2014年7月21日月曜日

元自衛官インタビュー

沖縄タイムスに掲載された、
元自衛官インタビューです。

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=76498

2014年7月19日土曜日

それにしても

それにしても、
ウクライナの戦闘、旅客機墜落、イスラエルのガザ侵攻、など、
重くて、厳しすぎるニュースが続きます。

旅客機の撃墜に関しては、
ロシアの武器が使われたという、アメリカ発の報道があります。
武器を独立派(=親ロシア派)に渡し、
訓練もしたはずだというわけです。
(アメリカは、以前大外れの発表で戦争を仕掛けた「前科」があるので、
このまま鵜呑みにはできませんが。)

こどもが、80人も乗っていたのに。
もちろん、母親も、父親も、兄弟も、姉妹も。

そしてアメリカは、イスラエルの空爆を支持しています。
ここでもまた、こどもたちが死んでいます。

(日本はこのアメリカと、「集団」になろうとしているわけです。
つまり、アラブ諸国を敵に回すことになるのでしょう。)

福島ではまた、汚染水漏れが見つかりました。
(現在も漏れ続けているとか。)
もうこれで何度目でしょう。
これでどうして、再稼働という話が出てくるのか……

Henri Vieuxtemps

アンリ・ヴィウータン(ヴュータン)は、
19世紀の中ごろに活躍したヴァイオリン奏者&作曲家です。
マイナーな部類に入るのでしょうけど、
ヴァイオリン・コンツェルトは比較的知られているのでしょうか。

大好きと言ってもいいヒラリー・ハーンが、
その曲を弾く映像がありました!

https://www.youtube.com/watch?v=SmA5cKoz8ao

これは貴重&なかなかいいです!

2014年7月18日金曜日

『幻影は市電に乗って旅する』

今日は、昨日見た『昇天峠』の3年後に制作された、
『幻影は市電に乗って旅する』
を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=ck-IRtv3Kfc

タイトルは、
妙に「文学」的ですが、
全体としては楽しいドラマで、
お笑いと言うのではありませんが、
コメディー風なトーンも感じられます。

ただ、やはりブニュエルらしさは刻印されています。
たとえば、夜の街を走る市電(主人公たちが勝手に動かしている)に、
まあいろんな人たちが乗ってくるわけですが、
「屠畜場前」では、
豚の頭や、牛の脳みそ、腐ったようにも見える肉の塊も運び込まれ、
それらが吊革に吊り下げられていくのです。
もう、異様です。(32分前後)

なにか、この作品を撮っているブニュエルは、
とても生き生きしていただろうという気がしました。

2014年7月17日木曜日

『昇天峠』

今日の「コンテンツ批評」では、
ルイス・ブニュエル監督の、メキシコ時代の作品、
『昇天峠』(1951)
を見ました。
ブニュエルは1900年生まれですから、
50代の作品と言うことになります。

舞台はメキシコの「サン・ヘロニモ」。
(と字幕には出るんですが、音声では、
「サン・ヘロニミート」とはっきり言っています。
これはサン・ヘロニモの親称なのか、
それとも海岸の町、サン・ヘロニミートなのか、
微妙です。
ただ、サン・ヘロニミートだと、ちょっと辻褄が合わないんですが。)
この村に住む三兄弟の一人が、
結婚式を挙げます。
でも、彼の母親は半ば危篤状態で、
その母親の遺言を正式なものとするため、
海沿いの町ペタトランまで、公証人を呼びに行かなくてはなりません。
で、乗り合いバスを使っての、小さな旅が始まるのです。

この映画のもっとも注目すべきシークエンスは、
主人公が見る白日夢です。
それが、これです。

https://www.youtube.com/watch?v=e9mPtibAH6M

ブニュエル的、と言ってしまえばそれまでですが、
わたしには、2分38秒ごろ通りかかる、
山羊を方に乗せた人物が気にかかります。

奇妙に面白い映画でした。
(さすがブニュエル!)

2014年7月14日月曜日

朗読劇『銀河鉄道の夜』、ラスト!

朗読劇『銀河鉄道の夜』、
わたしがこれを見たのは、
忘れもしない、
去年の3月11日でした。

http://tomo-524.blogspot.jp/2013/03/blog-post_12.html

そしてこの劇は、その後も「進化」を続け、
この東京公演が最後になるようです。

管さんからのメッセージは、以下の通りです。

****************************************

古川日出男が脚本・演出、小島ケイタニーラブが音楽、
ぼくが劇中詩、柴田元幸が部分的英訳を担当し、
この4人で演じる声の演劇として、
過去2年半にわたり東北被災地や関西各地などで
20回ほどの舞台を作ってきました。
土地ごとに演出を変え、脚本を手直ししての上演でした。
劇自体が旅し、成長する、その過程は、
河合宏樹監督によるドキュメンタリー映画
『ほんとうのうた』に記録されています
(7月19日より公開。
予告編はこちらから http://milkyway-railway.com/movie/

この舞台の完成形、
そして最初で最後の大ホール上演を
7月20日(日)に行ないます。
場所はお茶の水の明治大学アカデミーホール。
しっかりした音響機材を準備し、映画館なみの音質で、
この類例のない演劇をお楽しみいただくつもりです。

一般チケットは下北沢の話題の本屋B&Bでの独占ウェブ販売で、
おひとりさま2000円です(前売りのみ)。

http://bookandbeer.com/blog/news/milkyway-railway/

ぜひ、いらしてください。
これまで機会のなかった方に、
ぜひともごらんいただければさいわいです。
またすでに2度、3度と各地の上演にいらしていただいたみなさまにも、
まったく異なった体験をしていただけることをお約束します。

*****************************************

今週末です!



2014年7月12日土曜日

『 7 days in Havana 』

今日の東京は、朝から暑くて、
急に思い立ち、
初プールしてきました。

夏に時々行く屋内市民プールですが、
少し値上がりして、600円でした。
すごく安くはないですね。
ただ、去年は工事中だった広々した風呂(?)も使えて、
快適でした。
もちろん、混んでました。

         ★

先日、『ゾンビ革命』のことを書きましたが、
(見てくださった方からお便りもいただきました。Merci !)
キューバものとして、もう1つ、
『7 デイズ・イン・ハヴァナ』
も見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=vvdmPFNVeiY

これは曜日ごとのオムニバスで、
『パリ20区』のローラン・カンテ監督も参加しています。
ドキュメンタリー風のものあり、
ドラマチックなものありで、
なかなか楽しめます。
『ゾンビ革命』に比べると、ずいぶん品がいいです。

キューバと言えば野球ですが、
中には、この野球が作品のテーマに関わっているものもあり、
それにわたしは、グッときました。

キューバは、なかなか魅力的ですね。

2014年7月10日木曜日

中野ランチ

台風です。
そして台風から離れている地域でも、大雨。
こんなの、記憶にありません。
明日は、金曜最後の授業なので、
休講になると困るんですが……。

ところで今日、木曜日は、中野キャンパスに行く日です。
たいてい、中野駅周辺でランチを食べてから行くのですが、
今日は、850円のちらしを食べました。
これが、驚きのパフォーマンス。
先週食べたカレーもちゃんとおいしかったけど、
このちらしは、ほんとに味に対してかなり安い。
(そしてカレー屋さんとすし屋さんは、
南口の細い路地で、向かい合わせ。)

中野、侮れません。

2014年7月7日月曜日

『ジェイムズ聖地へ行く』

2004年にアメリカで、
2007年には日本でも公開になった、
『ジェイムズ聖地へ行く』
見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=lNxnZe6yBW8

アフリカ出身のジェイムズ(クリスチャン)が、
村の代表として、聖地エルサレムを目指しますが、
イスラエルについた途端、
不法移民として収監されてしまいます。
その後、警察と組んでいるブローカーの男にそこから連れ出され、
不法労働に就くことに。
もちろん、大いに搾取されて。

頭のいいジェイムズは、
この労働の現場で、
しだいに自らも搾取する側に回ってゆき、
エルサレム詣では後回しに。
でも、ついにブローカーと対立し……

19世紀的と言えるような資本主義の構図が、
イスラエルでも横行しているということが、
はっきりわかり、
ユダヤ人国家とはまた別の顔が見えます。
イスラエルが舞台なのに、
ユダヤ性が前面に出ない、
試みのある映画だと思いました。

2014年7月6日日曜日

7月6日

俵万智さんの、今日のツイートから。

*****************************

おととい名桜大学の学生さんに話をする機会があって、
そのおり「なぜサラダ記念日は七月六日なんですか?」
という質問が出た。
実際に七月六日だったわけでも、サラダだったわけでもない。

鶏の唐揚げを、ちょっと工夫してカレー味にしたら
「お、これいいな」とボーイフレンドに褒められて嬉しかった。
そんなささやかなことがきっかけで、
こういう気持ちを短歌にしたいと思いました。

でも、鶏の唐揚げじゃヘビー。
もう少し軽やかなものがいいいかなと思いサラダが浮上。
豪華なメインディッシュが美味しいのは当たり前だから、
そうでないサイドのもの、という点も大事。

*****************************

なるほどね~。

モーツァルト : ピアノ・ソナタ全集

鬼才、と評されることの多い、アルテュール・スホーンデルヴルト。
今回彼は、フォルテピアノなどを用い、
モーツァルト : ピアノ・ソナタ全集を発表しました。

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%88-%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E5%85%A8%E9%9B%86-Schoonderwoerd-fortepiano-clavichord/dp/B00E1SM5NM/ref=pd_cp_m_0

値段だけ見ると高いようですが、
6 枚組なので、むしろ安いです。
そして、
聞きなれた310や457 も、
なんというか、
今までに聞いたことのない響き方をします。

https://www.youtube.com/watch?v=wtlv2dZz1N0

これは楽しめます。

2014年7月5日土曜日

リバティー、前期終了

昨日は、
明治大学のリバティー・アカデミー、
「フランス語超入門」の最後の授業でした。
やる気のある、サンパな生徒さんたちに恵まれ、
楽しく授業することができました。
来てくださったみなさん、merci beaucoup !

ただ、9回というのは、
過ぎてみればあっという間で、
まだまだやり足りない感じは否めません。
で、
後期も続くことになりました。

もし生徒さんたちが集まってくれて、
開講することができたなら、
また、一緒に楽しく過ごしたいと思っています。

仲良く勉強するのって、ほとんどサイコーです!

フランス不発

「ドイツ vs. フランス」、
もちろん見ましたが、
期待していたほどおもしろい試合ではなかった、気もします。
それはドイツが、
フランスの動きを封じたということでもあるのでしょうけど。
やはり、ドイツは優勝候補ですね。

2014年7月3日木曜日

『ゴジラ』


今日の「コンテンツ批評」の授業では、
満を持して(?)、
『ゴジラ』を取り上げました。
数あるシリーズの、第一作、
1954年11月に公開された作品です。

『ゴジラ』の発想の源には、
まず『キング・コング』(1933=世界恐慌の直後)があり、
『原子怪獣現る』(1953)があり、
そして1954年3月の、第五福竜丸の被ばく事件があります。

この名作には、
とてもたくさんのコメントを見つけることができますが、
わたしが見た中では、
やはり川本三郎の「ゴジラはなぜ『暗い』のか」と、
加藤典洋の『さようなら、ゴジラたち』とが、
説得力がありました。
ゴジラは、戦死した兵士たちの亡霊であり、
自分たちを忘れたかのようにして繁栄する東京に、
「俺たちを忘れるな」と帰ってきた、というのです。
1954年と言えば、まだ終戦から9年しか経っておらず、
戦争の記憶が生々しかった時代。
そのときに、あの巨体に化身した亡霊が帰ってくる……。
これは、こわかったでしょう。

そして銀座を、議事堂を破壊するゴジラは、
けれども皇居は、避けて通ります。
それは何を意味するのか。
これについても、
いくつかの興味深い解釈が示されていますが、
わたしが一番惹かれたのは、
兵士たちは、死してなお、
天皇(制)の呪縛から逃れられていない、
とするものです。

また、ゴジラはなぜ都市を破壊するのか、
という論考もあり、
そこでは、「都市化=近代化」に対する、
明治以来のアンビヴァレントな感情が渦巻いている、
という説明があり、
これも頷けると感じました。

2014年7月2日水曜日

Quarts de finale

ワールドカップ、
ベスト8が出そろいました。
で、
その顔ぶれを眺めていると……

各チームの公用語はというと、

スペイン語=3
ポル語=1
フランス語=1
ドイツ語=1
オランダ語=1
フランス語+オランダ語=1

という内訳ですが、
そう、英語圏のチームは残ってないんですね。

サッカーするなら、スペイン語!?