2014年7月18日金曜日

『幻影は市電に乗って旅する』

今日は、昨日見た『昇天峠』の3年後に制作された、
『幻影は市電に乗って旅する』
を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=ck-IRtv3Kfc

タイトルは、
妙に「文学」的ですが、
全体としては楽しいドラマで、
お笑いと言うのではありませんが、
コメディー風なトーンも感じられます。

ただ、やはりブニュエルらしさは刻印されています。
たとえば、夜の街を走る市電(主人公たちが勝手に動かしている)に、
まあいろんな人たちが乗ってくるわけですが、
「屠畜場前」では、
豚の頭や、牛の脳みそ、腐ったようにも見える肉の塊も運び込まれ、
それらが吊革に吊り下げられていくのです。
もう、異様です。(32分前後)

なにか、この作品を撮っているブニュエルは、
とても生き生きしていただろうという気がしました。