2015年10月31日土曜日

「現代社会を解く鍵」

『服従』について、
関口涼子さんが書いてらっしゃいます。

http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000012754.html

なるほど。
いろいろ教えられます。

この、パレ・ド・トーキョーの展覧会、
すっごく行ってみたいです。

2015年10月30日金曜日

「高校生のための金曜特別講座」

今日は、
先日ここでも紹介した、東大の
「高校生のための金曜特別講座」
に行ってきました。タイトルは、
「移民、人権、国境を考える:フランスからの視点」
です。

担当なさったのは、増田 一夫先生。
わたしも、リバティー・アカデミーなどで、
「フランスの移民」についてお話ししたりする機会があるのですが、
増田先生のような、
優れた思想系の先生(そして研究者)の場合、
どんな組み立てで、
どの辺を強調して授業をなさるのか、
とても興味がありました。
で、教えを乞うつもりで、
高校生に交じって、聞いてきました。

まず印象に残ったのが、
増田先生の授業の巧みさです。
明晰で、明るく、軽快で、しかも内容は濃い。
すばらしいです。
もちろん内容自体も、勉強になりました。
行ってよかったです。

ではここで、
今日の授業で使われたプチ・クイズを、
再現してみます。
これは誰でしょう?






答えは、上から順に、
(祖先はオランダ系の)オランド大統領
(スペイン系移民の)ヴァルス首相
(仏領ギアナ生まれの)トビラ司法大臣
(モロッコ系移民の)ナジャット・ヴァロー=ベルカセム国民教育・高等教育・研究大臣
(ソウル生まれの)フルール・ペルラン文化・通信大臣

上の3人までは有名ですが、
下の2人はどうだったでしょう?

こうして並べてみると、
やはり日本の状況とは、
ずいぶん違いがあります。
そして彼らの姿から、
「見えないフランス人」、
つまり、フランス人の容貌の多様性が言及され、
「フランス民族」なんてものはない、
というお話しに繋がるわけです。
とても効果的な、画像の使い方で、感心しました。

*ペルラン大臣は、「ソウルの道端に」捨てられていたのを、
ペンラン夫妻が養子にしたのですね。
「花」という名前をつけて。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3

増田先生、ありがとうございました。

2015年10月29日木曜日

「移民社会の論じ方」

今回の日本シリーズ、
あの3連発はエキサイティングでしたが、
全体としては、イマイチなシリーズでした。
もちろん、それほどにホークスが強いとも言えるでしょう。
かつてのジャイアンツのように、
あるいは北の湖のように。

    ◆

今日の午後は、
ずっと地元の図書館にいました。
すぐに読みたかった本が、
地元の図書館にあったので。
そしてずっと貸出し中だった、
「思想」8月号の、
「移民社会の論じ方」(大中一彌)
も読むことができました。
濃かったです。

「『イノベーション』という言葉は死語にすべき」

 


http://toyokeizai.net/articles/-/89140?utm_source=Twitter&utm_medium=social&utm_campaign=auto

考えてみたら、
この言葉、
使ったことないです。


*業務連絡
TTC = Toutes Taxes Comprises でした。

2015年10月27日火曜日

新しく

一週間ほど前から、
新しいルームメイトがきています。


まだ生後5週間で、600g ほど。
ちっちゃいです。が、
走るとけっこう速いです。
でも、ちょっと走ると、
すぐ疲れて寝ちゃいます。
かわいいです。

2015年10月24日土曜日

意外に

楽しみにしていた日本シリーズ。
どちらかを応援したほうが面白いので、
とりあえず、東京のチーム、
つまり、まあ弱そうなチームを応援することにしました。
で、
今8回途中で……

完敗、になりそうです。
ホークスは、3番打者が欠場でこれですから、
随分強いんですね。

それにしても、未だに、
日本シリーズと言えばデーゲームの印象が残っています。
これはもう、ずっと残るんでしょう。

     ◆

数日前、2000字ほどの仕事を頼まれたんですが、
今日、締め切りよりだいぶ早く、
思いのほかすんなり書けてしまいました。
機嫌がよくなりました!

2015年10月22日木曜日

『なにが? 永遠が』

ユルスナールの遺作にして、
「世界の迷路」の完結編である、

『なにが? 永遠が』

を読んでみました。

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%AA%E3%81%AB%E3%81%8C-%E6%B0%B8%E9%81%A0%E3%81%8C-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E8%BF%B7%E8%B7%AF-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%A6%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB/dp/4560084076/ref=sr_1_8?ie=UTF8&qid=1445440091&sr=8-8&keywords=%E5%A0%80%E6%B1%9F%E6%95%8F%E5%B9%B8

すごいです。
まず、こんなものが書けるということに驚かされるし、
それを訳した堀江さんのすごさにも、
もう、言葉がありません。

読むのに時間がかかりましたが、
それは濃密な時間でした。
ここまで濃密な読書が可能になる本は、
そんなに多くないんじゃないでしょうか。

2015年10月19日月曜日

Chopin Piano Competition

ショパン・コンクールも、
いよいよファイナル。
今日はこれを聞きながら仕事しました。

https://www.youtube.com/watch?v=54176UBcub0

小林さん、とてもよかったですね。

2015年10月17日土曜日

『国境を超える現代ヨーロッパ映画250』 

今日発売された、この本。

『国境を超える現代ヨーロッパ映画250』

編集は野崎歓さんら4人。
執筆陣は、四方田犬彦さんをはじめ、
池澤夏樹さん、管啓次郎さん、澤田直さん、陣野俊史さんなど、豪華。
このメンバーでこのテーマなら、
どうじてもおもしろくなってしまうでしょう!

読んでからご紹介しようと思っていたんですが、
 
イベントの告知があったので、
早めに書くことにしました。(満員になる前に!)

http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=10495


「マッパ・ムンディ」

やはりAFP のニュースから。

アルビの「マッパ・ムンディ」、登録されたんですね。

http://www.afpbb.com/articles/-/3063213

まあ、登録されてもされなくても、
重要なことに変わりはありませんが。

第3次インティファーダ

第3次インティファーダへの懸念高まる、
と報道されています。

http://www.afpbb.com/articles/-/3063214

日本のニュースでは、
あまり取り上げられていないようですが、
重大な問題です。

2015年10月16日金曜日

「移民、人権、国境を考える:フランスからの視点」

東大で開かれている、
「高校生のための金曜特別講座」。
今回のテーマは、

移民、人権、国境を考える:フランスからの視点

高校生じゃなくても、参加歓迎だそうです。
無料です!

http://high-school.c.u-tokyo.ac.jp/lecture_time/2015A/2015A_4.html



更新

連日のゲラ直しの間を縫って、
免許の更新に行ってきました。
なんと、今回はゴールドです。
たぶん、十数年ぶり……

ひさびさにゴールド更新で、
こんなに簡単だったのね、という感じ。
いつも(?)は、試験場で、
3時間ほど授業を受けなければなりませんでしたから。

で、それが終わって家に着くと、
また新たなタスクが送られてきていました。
でもまあ、やることがあるっていうのは、いいことなんでしょう。
がんばってます!

2015年10月13日火曜日

NOUS TROIS OU RIEN

まだDVDも出てなくて、
わたしも見ていないのですが、
これはよさそう。

NOUS TROIS OU RIEN

https://www.youtube.com/watch?v=jTpPcZQkAw8

なんと、東京で見られます。

http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=1

しかも、レイラ・ベクティですね❤

タイトルは、
(家族)三人一緒じゃなきゃ、ゼロだ
というところでしょうか。

2015年10月12日月曜日

Flics

オリヴィエ・マルシャルが脚本にかかわったテレビシリーズ、

Flics   (2008)
Flics 2  (2011)

を見てみました。
それぞれ、45分 × 4 = 3時間なので、
全部で6 時間ということになりますが、
テレビ的な時間の扱いの中でうまく編集され、
飽きることなく見ることができました。
ちなみに日本版DVD は、

『猟犬たちの夜   オルフェーヴル河岸36番地-パリ警視庁』
『猟犬たちの夜   そして復讐という名の牙』

https://www.youtube.com/watch?v=Y2Lc1c2EFIQ

https://www.youtube.com/watch?v=7wgrxr4HhrA

です。

二人の、かつては「最強のコンビ」と言われた刑事がいて、
でも今、二人は反目しあっています。
この二人の過去が、つねに現在に入り込み、
でもやはり現在は厳然と流れ、存在しているわけです。

この二人の一方であるヤックを演じるのは、
タクシー・シリーズでエイミリアンを演じた、
フレデリック・ディーファンタルです。
ヤックのチームには、
太っちょで、ヤックが大好きなルイや、
大人で聡明な女性イザベル、
若い黒人で女性に手が早いサリフなどがいます。
そこに、研修生として、若いマリーが加わります。

このチーム構成は、なかなか魅力的で、
それぞれよく描き分けられていると感じました。
(黒人サリフの扱いだけは、ややステレオタイプ。)

ほんの少しだけ気になるのは、
トータルで7人もの脚本家が書いているので、
エピソードによって、
人物のイメージがブレルことがある点でしょうか。

クレテイユのショッピングセンターが出てきたり、
ラ・シャペル駅前の、
『チャオ・パンタン』にも出てきた安ホテルにヤックがとまったり、
「パリ」の描写も工夫が感じられました。

2015年10月11日日曜日

Freedom

Pharrell WilliamsのFreedom。
PV は、とても丁寧に作られています。

https://www.youtube.com/watch?v=LlY90lG_Fuw

レゴの天安門も、印象的。
彼は歌います、

Your first name is Free Last name is Dom

ステキ、なんですけど、
この曲を、
『服従』と並べてみると、
両者の間の距離に、クラクラします。

「南京事件 兵士たちの遺言」

日本は、戦争の被害者でした。
と同時に、
加害者でした。
前者の事情について多くが語られるなら、
それと同じ量だけ、
後者の場合についても、語られるべきなのでしょう。

http://www.at-douga.com/?p=14681

『服従』

フランスではベストセラーになり、
日本でも話題となっている、
ウェルベックの『服従』。
これまで、あまり彼のいい読者ではなかったのですが、
今回ばかりは、
とても興味を持っていました。
なにしろ、2022年のフランスで、
イスラム政権が樹立されるという物語なんですから。

ウェルベックは、一般に、
イスラム嫌い、女性蔑視という評判で、
今回の小説にも、
そうした部分がないとは言えませんが、
ただ、
事前に伝えられていたような、
スキャンダラスな小説とは、
ずいぶん違うと感じました。

野崎歓さんの、
こんな言葉が、ネットで紹介されていました。

「今のフランスには
“自由・平等・博愛”といった共和国理念への疲労感、
特に自由主義への疲労感みたいなものが漂っています。
たとえば、フランスにおける結婚制度は、
アムール(愛)中心の個人主義を至上とするあまり、
完全に崩壊している。
自由に対する異常なまでの執着、
いわば“自由の原理主義”といったものが
『本当にフランス人に幸せをもたらしたのか?』
という問いですよね」

新作『服従』は
「必ずしもイスラモフォビックな内容ではなく、
現実味のない未来を描いて
“自由の疲弊”を強烈に批判したものとも読める。
ウエルベックが描くのは、
自分を抑圧するものから自由になっていくことのまぶしさと悲惨さ。
脱宗教化と多文化共存の中で価値が多様化し、
すがるべき価値が見つけられなくなっている、
共和国の原理への問いかけです」

http://ironna.jp/article/1017

さすがです。
わたしも、
(こんなに明晰にでは全然ないですが)
野崎さんが言われているようなことを感じました。
ほんとに、
疲れてるな、
という感じ。
もちろん問題は、
じゃあどうする?
ということになるわけですが。

ウェルベックは、
その思想的立場はともかく、
読者を引っ張ってゆく小説家としての技量は、
やはり大したものだと思いました。
「キッチュ」で、あざとい部分もあるのですが、
それも含めて。

主人公の名前は、「フランソワ」でした。

2015年10月9日金曜日

なぜか

なぜか、
大手メディアがほとんど報道しない、
この状況。

2015年10月8日木曜日

エールフランス

エールフランス、揺れています。

http://www.afpbb.com/articles/-/3062318?ctm_campaign=photo_topics

そしてフランス2のニュースを見ていたら、
こういう場合、
労働者が起訴されるのかどうかについて、
過去の例を紹介していました。
するとそのほとんどで、
暴力的な行為を働いた労働者が訴追されることはなかったのですが、
一方で、
リストラや工場閉鎖が取り消されることも、
基本的にはないのでした。

思い出されるのはこの映画。

http://tomo-524.blogspot.jp/2013/02/blog-post_17.html

VW の不正に関連して、
いずれは、工場の閉鎖などが起きるのかもしれません。
構造的になにか問題があると感じますが、
それは、資本主義自体が内包している問題かもしれず、
となると、
今風の、とりわけ新自由主義的な資本主義が続く限り、
こうした問題も起こり続けることになるのでしょうか。


2015年10月7日水曜日

「戦争にもルールがある」

アメリカ軍が、
国境なき医師団の病院を爆撃しました。

「子ども3人を含む10人の患者と、
12人のスタッフが命を奪われました」

http://www.msf.or.jp/news/detail/pressrelease_2516.html

しかも、アメリカの説明は二転三転。

国境なき医師団を攻撃なんて……




「いま、レバノンに生きるということ」

今週の土曜日です。

http://www.kokugakuin.ac.jp/letters/bun06_00046.html


https://www.youtube.com/watch?v=PQ-8o3B5KVY

2015年10月4日日曜日

ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ集(全曲)

今日は予定通り、
朝から昼から夜まで、
ゲラ直しを堪能しました。
いい天気なのに、
一歩も外へ出ず、
ずっとゲラとにらめっこです。
ただゲラだけなら、
どこかカフェでもできるんですが、
教科書中の単語を整理しながら、
しかも、2種類のゲラを広げ、
もちろん辞書も参考書も広げるので、
これはカフェどころかふだんのデスクでも無理で、
リビングのテーブルいっぱいに広げてしまうのでした。

そうなると、音楽が欲しいところですが、
言葉が入っている音楽は、
この作業には向かないので、
最近買った、ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ集(全曲) を
ちょうどいいので通して2回聞きました。
CD 4枚です。

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3-%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E9%9B%86-Beethoven-Complete-Sonatas/dp/B0027YUK98/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1443961869&sr=8-2&keywords=%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%B3+%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3

アマゾンのレヴューにもありますが、
ヴァイオリンはもちろん、
ピアノがよかったです。
そしてたしかに、2つの楽器の音が、
濃密に絡み合ったかと思えば、
はらりと離れてみたり。
まあ、絶妙といっていいと感じました。

ベートーヴァンは、
特にお気に入りというわけではないのですが、
この全集はよかったです。
また、録音もよかったです。

2015年10月3日土曜日

東銀座へ

今日は暑いくらいのいい天気。
で、
東銀座まで、CD の収録に行きました。
来春刊行予定の、大学用の教科書の付録CD です。
東銀座といっても、
もうほとんど築地なんですが。

順調に仕事が終わった後は、
地元のカフェでゲラ直し。
今回は、
そういうわけで、
早めに収録を済ませたので、
ゲラ直しも、それを踏まえてやっていかなくてはなりません。
集中して、
あっという間に2時間経過。
正直なところ、
ゲラ直しはなかなか骨が折れるのですが、
なぜか今回は、やっていて楽しいです。
自画自賛でバカっぽいのを承知で言うのですが、
やはりたぶん、どこかで、
いいデキだと感じているのだと思います。
教科書なので、
一般の本屋さんに並ぶわけではないのですが。

さて、今夜はこれからラグビーを見て、
明日はまた楽しくゲラ直し!