2016年11月29日火曜日

半纏の季節


この半纏、モトとってます!

2016年11月28日月曜日

「声の氾濫」

今週の土曜日です。

★現代文学の最前線で
<声>の意味を問う作家たちのシンポジウム

http://pac-meiji.tumblr.com/

入場無料です!

「英米で始まったグローバリズムが英米で終わる」

堀茂樹先生へのインタヴュー。
おもしろいです。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194060/1


PC疲れ

急ぎの書評の仕事が入って、
今その本を読んでいます。
ベケットについての論文集なんですが、
研究の最前線特有の緊迫感があります。
専門外なので、うまく書けるかどうか、
ちょっと心配なんですが。

****************************

トランプの当選について、
PC疲れが指摘されています。
(学生に訊いたら、そもそも<PC>という言い方自体、
馴染みがないようでしたが。
たしかに日本全体では、
まだ一般的とは言えないのでしょうか。)

この動画、思いっきりPC をからかっています。
もしこんなのがうけているのだとしたら、
たしかにPC疲れはあるのでしょうね。
(フランス語字幕付きです。)

https://www.youtube.com/watch?v=iKcWu0tsiZM

2016年11月26日土曜日

2016年11月24日木曜日

ジャン・レノ新作

https://www.youtube.com/watch?v=b5OnjaMy33k

この予告編からは、
強烈にB級な香りがしますが。
(まあ、もともと「選ばない」タイプだと言われていますね。)

2016年11月23日水曜日

President Obama


オバマは何もできなかった、という人がいます。
いやそれは、議会が反対したからだ、という人も。
たとえ日本がアメリカの属国であっても、
アメリカのトップがオバマであるなら、
そんなに心配はいらないという人も、
公民権運動からの一つの帰結としてオバマが登場したのだ、という人も。


1月20日まで、あと2か月ほど。
オバマに続けてほしい、という人がいます。

オバマの写真、55枚。
ステキです。

http://kaigai-matome.net/archives/35573168.html



2016年11月22日火曜日

「ふらんす」発売 & 本日配信!

「ふらんす」12月号、本日発売されました。
もう12月号なんですね。(早い……)

そして時事ドットコムも、合わせて配信になりました。
今回取り上げたのは、

『黒いスーツを着た男』
(原題: Trois mondes)

です。

http://www.jiji.com/jc/v4?id=hssfranse-009-16120001

今回の記事は、
自分としては、
わりとよく書けた気がしています。
よろしければ!

2016年11月21日月曜日

サルコジ氏、脱落

日本のメディアでは、
フィヨンの名前がほとんど上がっていませんでしたが、
彼が(今のところ)1位です。
で、
負けたサルコジがフィヨンに付くらしいので、
本命と見られていたジュペは、どうなる??

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016112100029&g=int

(個人的には、サルコジの政策には違和感があるので、
そうでしょうとも、という気持ちです。)

L'Outsider

2008年のこと、
ソシエテ・ジェネラルが巨額の損失を出しました。
そしてその大半が、
一人のトレーダーによる失敗だったことが報道され、
大きな波紋を呼ぶ、ということがありました。
会社はもちろん彼を告発し、
その裁判は今年も続いていました。

この事件を映画にした、

L'Outsider(2016)

を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=7IK8yPysoGI

ソシエテ・ジェネラルの事件を、
そんなに詳しく知っているわけではないので、
これがどの程度まで事実に基づいているのかは分かりません。
(主人公の名前ジェロームは現実と一致していますが。)
で、
映画の中のことをメモしておくなら……

まず、ジェロームが入ってゆくトレーダーのチームのリーダーは、
Tellement proches のFrançois-Xavier Demaison 。
チームにはアラブ系が一人います。
(Cheba Louisa に出ていたムアメッド・アゼルキです。)
また、ジェロームが仲良くなるのも、アラブ系の女性。
(Mohamed Dubois のヒロイン、サブリナ・ウアザニです。)
ただアフリカ系は少なくて、目立つのは、
チームのアシスタントとして入ってくる若者(マリ系らしい)くらい。
会社があるのはラ・デファンスで、
そのビル群は「上昇」の象徴です。

エンタメですが、丁寧に作ってあり、
好感が持てました。

2016年11月20日日曜日

illumination de Noël


1週間ほど前からでしょうか、
地元の多摩センターが、
毎冬恒例のイリュミナシオンに輝いています。
まあ、
ライトアップに喜ぶ年代は過ぎたとはいえ、
暗いよりはいいですね。
夕方に来て買い物して、
終わった点灯していると、
たしかに少し華やぐ感じはあります。
(通行人の多くが写真を撮ったりして、
ひと気が絶えないのも大きいのでしょう。)

今は、きれいなツリー、たくさんあるんですね。

https://www.amazon.fr/s/ref=nb_sb_noss?__mk_fr_FR=%C3%85M%C3%85%C5%BD%C3%95%C3%91&url=search-alias%3Daps&field-keywords=noel+lumineux+arbre&rh=i%3Aaps%2Ck%3Anoel+lumineux+arbre

Les Jeux des nuages et de la pluie

ヒアム・アッバスとオドレー・ダナ。
この2人が共演するなんて、かなり意外。
でも、それを実現させた映画、

Les Jeux des nuages et de la pluie (2013)

を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=omQGHHHPNFA

たしかに2人は共演していたんですが、
それぞれが別のストーリーに出ていて、
同じ画面に現れることはありませんでした。
オドレー・ダナは、今回、
離婚して、ダイナーの serveuse として働くも自堕落な生活で、
息子の親権は元夫に取られ、
今じゃ息子にも敬遠されている、哀れな中年女性を演じています。
いい役者です。

ただ映画自体は、ちょっとつかみづらい。
英語、中国語も多く使われ、
その辺は単純に面白いんですが。
監督はこれがデビュー作のようなので、
まだこれからかな?

2016年11月19日土曜日

Hippocrate

お気に入りの俳優、レダ・カテブ出演の、

Hippocrate (2014)

を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=Iv1IqVOuPcI

主人公はインターンのバンジャマン。
希望と自信にあふれた彼は、
父親(ジャック・ガンブラン)が経営する病院でインターンを開始します。が、
これは、彼の想像とは大違い。
支給された白衣にはうっすら血のシミが残っているし、
なにもかも、現実は「教科書」と違うのです。

そしてレダ・カテブは、
バンジャマンの先輩医師。
いつも通り、彼は、
しゃべっているだけで魅力的。
(なぜなんでしょう?)
小さなことですが、痛がっている患者に彼が手当てしようとすると、
「触るな、アラブめ」
なんて言う白人の老人もいます。
彼は表情一つ変えませんが。

安楽死の問題、医師や看護婦の労働環境の問題も含んでいて、
ありそうでない映画だと思いました。
婦長さん役のマリアンヌ・ドゥニクールも、
なかなか良かったです。

2016年11月18日金曜日

カリンさん&じゃんぽ~る西さん&有美さん

おお、これはおもしろそう!
ちょうど『モンプチ  嫁はフランス人・2』を読んだところだし。

http://www.mfjtokyo.or.jp/mfjtokyo2/ja/events/details/735-304-.html

アミさん、がんばってるのね~!

altermondialisme

1年半ほど前、
Prêt à tout
という映画について書きました。

http://tomo-524.blogspot.jp/2015/04/pret-tout.html

その中で、

altermondialisme 
(アルテルモンディアリスム=オルターグローバリゼーション)

という語がセリフに出てきていたことに触れました。

反グローバリゼーションと、
オルター・グローバリゼーションは違います。
後者は、98年と言いますから、
95年にシラクが大統領になってから3年ほどで、
早くも登場していたわけです。
そしてその後、2002年の大統領選挙では、
これが争点になるはずだったのに、
シラクはうまくそれを避け、
再選を果たしたのでした。
(ジョスパンは戦い方を間違えた……)

要は、反グローバリズムが、
偏狭なナショナリズムと同一視されがちなので、
そうしたものと一線を画すため、
altermondialismeという語が使われるわけですね。
実際、人や文化の混交は、
素晴らしいものだと思います。
強欲なグローバル資本主義は、
素晴らしくありませんが。

反グローバリゼーションと、
アルテルモンディアリスムのチガイ、
重要ですね。

2016年11月17日木曜日

「ポスト・トゥルースの政治」

数日前、BSでフランス2のニュースを見ていたら、
国民戦線のキャンペーン
(不法移民が福祉住宅に入るので、
白人の希望者が入れない、とか)
の内容をチェックしていました。
結果:3つのキャンペーン内容、すべてウソでした。

こうしたいわゆる「ファクト・チェック」は、
日本のメディアはほとんどしません。
もししてたら、今の政権のウソつきぶりは、
もうあまりに明らかでしょうし、
それは支持率にも影響するはずだ、
と思っていたのですが……

http://www.asahi.com/articles/ASJCJ6F2CJCJUHBI03S.html

影響が薄いのだというわけですね。

トッドは、朝日新聞のインタヴューで、
トランプ勝利に見られるような国民の意思を、
ポピュリズムと切り捨てるのはやめよう、
と訴えていました。
賛成ですが、ただ、この「ポスト・トゥルース」、
気にならないわけではないですね。

マクロン、立候補。でも……

マクロン元経済産業大臣が、
ついに(やっと?)立候補しました。

http://www.lemonde.fr/election-presidentielle-2017/video/2016/11/16/macron-je-suis-candidat-a-la-presidence-de-la-republique_5032062_4854003.html

この記者会見が行われたのは、
ボビニーでした。
もちろん、ヴァルス首相を始め、
社会党のライヴァルたちは冷たい視線です。
左派の票が割れちゃう、というわけですね。
(マクロンは、社会党から立候補するわけではないので、
予備選を通過する必要はありません。
もう、出ちゃうわけですね。
でも彼は左寄り(←多分。まだ政策をはっきりさせていない)なので、
社会党の候補と票を食い合うわけです。)

マクロンは以前、
「ヴァレンタインを一緒に過ごしたい政治家は?」
というアンケートで、
1位になっていました。
女性に人気があるということですね。

http://www.lefigaro.fr/politique/le-scan/2016/02/14/25001-20160214ARTFIG00016-le-podium-politique-inattendu-d-un-sondage-sur-la-saint-valentin.php?redirect_premium

そして、ブレグジット、トランプ勝利、に続いては、
マリーヌ・ル・ペンか!?
と誰もが考えるでしょうけれど、
今のところ、決選投票で彼女が勝つ見込みは薄いと報道されています。

http://www.lemonde.fr/election-presidentielle-2017/article/2016/11/17/marine-le-pen-ne-veut-pas-se-retrouver-dans-la-position-du-commentateur_5032421_4854003.html

もちろん、メディアがまたまた外す、という可能性もあるでしょうが。

そして共和党は、11/27の決選投票が近づいています。
今回は、あまりのオランドの人気のなさに、
共和党の候補者がそのまま大統領になるだろうともれています。
ジュペか、サルコジか、フィヨンか……

ただ、共和党の候補者が大統領になれば、
金持ち優遇の政策にはなるわけですが。
(あのピケティーは、反サルコジで有名です。)

2016年11月16日水曜日

大学よ

堀茂樹先生の tweet から。

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大学よ、
金ピカの個人的成功というせこい願望を疑う事すら知らぬようなレベルの、
「グローバルに活躍する人材」とやらの輩出を目指していったい何が嬉しいのか?
国民の一員である事、
人類の一員である事を自覚し、
高学歴でない同胞とも連帯して頑張ろうとする真のエリートをこそ
育成すべきではないか。

https://twitter.com/hori_shigeki/status/796278043744448512

************************

まったく同感です。

2016年11月13日日曜日

腕乗せ


首や眉間を撫ぜると、
頭をこっちの手のひらに乗せてきます。
そして今日は、手も乗せてきました。
(でもこの後、両手で腕を捕まえられ、
そのまま噛みつかれました!
もちろん、軽くですけど。)

2016年11月12日土曜日

Êtes-vous satisfait de l'élection de Donald Trump ?

http://www.lefigaro.fr/elections-americaines/2016/11/09/01040-20161109QCMWWW00078-tes-vous-satisfait-de-l-election-de-donald-trump.php

Oh !
これって、(多くの人が言ってるように、)
マリーヌがいいってこと??

モンプチ 嫁はフランス人(2)


いつも楽しみにしている、じゃんぽ~る西の

モンプチ 嫁はフランス人(2)

を読みました。
これは、はずさないですね~。
笑えます。
ナオちゃんという赤ちゃん(というか幼児)もかわいいし。
「2」が出たばかりで言うのも申し訳ないですが、
「3」も待ってます!

2016年11月10日木曜日

オランド大統領の声明

http://www.ambafrance-jp.org/article10731

画面下の<CC>のところで、
フランス語字幕付きに変更できます。

sans concession et en toute indépendance

というあたりが、
「フランス」的なんでしょうね。

selon CNN

選挙後の、投票者の分析。

http://edition.cnn.com/election/results/exit-polls/national/president

トランプは、やはり、
non-white には人気がないわけですが、
たとえ白人でも、
white college-grad women は、ヒラリーが優勢。
そうなんでしょうね。

2016年11月9日水曜日

グローバリゼーション・ファティーグ

このところ、エマニュエル・トッドの新書を、
2冊続けて読みましたが、
どちらも面白かったです。
(『問題は英国ではない、EUなのだ』
『グローバリゼーション以後』)

1つのキーになるもは、
グローバリゼーション・ファティーグ。
つまり、グローバリゼーション疲れ、ですね。
もう、疲れました、この格差、自分本位な富裕層、
自分本位なエリートたち……
というわけです。

ブレグジットも、トランプ勝利も、
見かけ上はそれぞれ様々な問題に見え、
実際それもそうなのでしょうが、
根底にあるのは、
グローバリゼーション・ファティーグなのでしょう。
グローバリゼーションの終わりは、
もう始まっているのでしょう。
(いまだに、ほぼ無批判に称揚している日本は……)

あと20年、30年して振り返れば、
サッチャー、レーガンの80年代以来、
この2016年は、
一つの大きな曲がり角になるのかもしれません。

日本の経済への影響は?
みたいな切り口が目立ちますが、
経済ばかりで世界が語れると思うのは、
浅薄というものでしょう。
それを含め、大きな波が立ち上がっている気がします。

2016年11月8日火曜日

牡蠣とリンゴ



もともとリンゴは好きですが、
今年は、特においしく感じます。
そしてそう感じるから余計に味わって食べて、
よりおいしく感じる、という、なかなか幸福なサイクルです。
近所のスーパーで、
糖度15度というフジが出ていて、
それがとてもおいしいというものあります。
また先週は、
もう数年に1度しか口に入らない、
高級フルーツ店のシナノゴールドを食べる機会があって、
これもおいしかったです。

で……

昨日の夜、牡蠣フライを食べました。
これがまた、とてもおいしかったです。
(わたしの場合は、フライでも「生食用」を買って、
ごく浅めに揚げるのがお気に入りです。
昨日もそうしました。)

で……

さっき、À vif ! という、料理に関する映画を見始めたのですが、
その冒頭に、あるシェフのこんな言葉が、ナレーションで入りました。

... Dieu a crée les huîtres et les pommes.
Difficile de faire mieux, donc.
Mais notre travail est d'essayer.

神が牡蠣とリンゴを創った。
だから、(人間が)それ以上のものを作るのは難しい。
でも、ぼくたちの仕事は、それに挑戦することだ。

リンゴと牡蠣を食べる日々の中で、
ちょっとグッと来てしまいました。
この先が楽しみです。
(でも明日は、授業 × 3コマ & 会議 × 2……)

愛するということ~映画の向こうにパリが見える(8)


時事ドットコムニュースに、
最新の記事がアップされました。

http://www.jiji.com/jc/v4?id=hssfranse-008-16110001

紙幅が限られているので、
ちょっと言葉足らずですが、
作品自体はいいものなので、ぜひ。

2016年11月7日月曜日

La Vie très privée de Monsieur Sim

『戦争より愛のカンケイ』については、ココ
http://www.jiji.com/jc/v4?id=hssfranse-004-16070001
に書きました(といっても、まだまだ書くことはあるんです)が、
この映画は、

Réalisation  Michel Leclerc

Scénario    Baya Kasmi
                        Michel Leclerc

なわけですが、以前ここでも取り上げた、これ

http://tomo-524.blogspot.jp/2016/08/je-suis-vous-tout-de-suite.html

の場合は、

Réalisation  Baya Kasmi

Scénario    Baya Kasmi
                        Michel Leclerc

というわけで、
つまりシナリオはコンビで、監督はそれぞれ、という風になっています。
で、今日見たのは、

La Vie très privée de Monsieur Sim (2015)

この作品の場合は、『戦争より愛のカンケイ』と同じで、
シナリオは二人、監督はルクレールです。

https://www.youtube.com/watch?v=tLn2xGyngSs

(出だしの自己紹介する場面、Sim と言った後に、
comme la carte と言いますが、
これって、「シム、シム・カードのね」ということなんでしょう。
また、このYouTube で、次に再生されるのは、
12月に公開されるオマール・スィーの新作のtrailerです。)

上で上げた予告を見ると、
50代(→映画を見ると、わたしと同じ歳!)の、
離婚され、娘に嫌われ、失業してしまった男が、
なんとか歯ブラシの営業職を得るのだけれど、
もう、どう生きていいのかわからず、うろうろする、
という映画に見えます。
で、それはそうなんですが、
実はこれ、この主人公が、
同性愛に目覚める物語なんです!
そのことに、わたしは最後のシークエンスになるまで、
気づきませんでしたが、
そう言われてみて、
ああ、そういうわけね、ということがいくつかありました。
ルクレール監督ですから、
ちょっとひねったユーモアがあり、
その味わいは悪くありませんでした。

出演者は、ルクレール作品ではおなじみの、
キャロル・フランク、
ヴィマラ・ポンス(←独特な雰囲気で、好きです)、
そしてマチュー・アマルリックなど。

2016年11月6日日曜日

岡﨑乾二郎さん講演会

来年度から開講する、
明治大学大学院の、総合芸術系。
そのレクチャー・シリーズ第1弾として、
岡﨑乾二郎さん講演会を行うことになりました。

****************************************************
PACレクチャー・シリーズ
第1回:岡﨑乾二郎氏

「歴史をほぐし、縫い合わせる線~生きたアーカイブ」


理工学研究科新領域創造専攻では、

造形作家・美術批評家の岡﨑乾二郎さんをお招きし、
表記の講演会を開催いたします。
現代世界における芸術と歴史の位相をめぐる、
この上なく冒険的な論考。
お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

日時 11月18日(金)19:00~20:30(18:30 開場)
場所 明治大学駿河台校舎リバティタワー1012教室

主催 明治大学理工学研究科 新領域創造専攻
予約不要・入場無料
問い合わせ 明治大学理工学部批評理論研究室 管啓次郎 (電話 044-934-7275)

http://pac-meiji.tumblr.com/

***************************************************

ぜひ、いらしてください!


2016年11月5日土曜日

La vie en grand

『最強のふたり』の撮影において、
チーフ・オペレーター
(が何をするのか、はっきりわからないのですが)
を務めたマチュー・ヴァドゥピエの、
初の監督作品、

La vie en grand

を見てみました。
この映画のProducteur associé として、
オリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノも名を連ねています。
(二人にとって、この立場に立つのは2回目で、
1度目は、ジャメル・ドゥブーズも出ている Né quelque part でした。)

https://www.youtube.com/watch?v=8x3reHoGPtc

セネガル系のアダマは14歳。
パリ郊外のStainsにある、
Squart Molière のシテで、
母親と二人暮らしをしています。
アダマの父は重婚していて、
それがフランスの法には許容されず、
その結果、アダマと母親は転居することになったのでした。
しかも父親に経済力はなく、
フランス語の読み書きのできない母親は、
家政婦などの臨時の仕事だけで、
やりくりしなくてはなりません。
そんな母の心の支えは、
アダマが優秀なこと、
そして、やがては、
今はセネガルに行かされている長男が戻ってくることです。
ただ、そんな生活の中で、
アダマは、年下の仲間が拾った麻薬を売りさばき、
少々お金を得ます。
そしてそれに味をしめ、
今度は、地元のマジのディーラーから麻薬を受け取り、
本格的に売りさばき始めます……。

アダマはいい感じだし、
校長先生(ジョゼフィーヌ・ドゥ・モー)や
担任(ギヨーム・グーイ)もいいと思いました。
ただ話としては、
やや麻薬のほうに寄りすぎてる感じもしました。
あるいは、それほど日常的なのかもしれませんが。
またラストは、オリヴィエ&エリックの作品に似て、
やや楽天的すぎるかも、とも思いました。

もっとも印象的だったのは、
アダマがずっと来ていたジャージです。
それは、背中に FRABCE と書かれた、
サッカー、ナショナル・チームのジャージなのです。

監督とオリヴィエ・ナカシュへのインタヴューがありました。

http://declinaison.fr/blog/microblogging/vie-en-grand-mathieu-vadepied-olivier-nakache/

2016年11月4日金曜日

香箱(ou presque !)


ちょっと片手を出してるのね。

2016年11月3日木曜日

Le sac de farine

Le sac de farine という映画を見てみようと思ったのは、
何といっても出演者の顔ぶれゆえ。

ヒアム・アッバス、
アフシア・エルジ、
メディ・デビ(マハディ・ザハビ)、

の3人が揃えば、これは見たくなります。

https://www.youtube.com/watch?v=bauWH-La0qg

1974年、ブユッセルのキリスト教系の学校に通っていた、
アラブ系の8歳の少女、サラ。
ある日、彼女の前に、突然父親(Smaïnが演じています)が現れ、
パリに連れて行くと言います。
でも、着いた先はモロッコでした。
しかも父親は仕事に出かけ、
母親は精神を病んでいます。
で、サラは叔母夫婦のもとで育てられることに。
そして……10数年後、
すっかり「若い娘」に成長したサラは、
でも今も、ベルギーに帰ることをあきらめていません。
そこで、学位を取るつもりなのです。
(が、この年齢まで、ほとんど勉強させてもらえてないのです。)
そんな時、彼女の周りで反政府運動が始まります。
そうしたごたごたの中で、サラは、
政治活動をする学生と知り合い、
二人は魅かれ合います。
でも、結局サラは、
ベルギーに行けるという条件で、
偽装結婚を受け入れ、
モロッコを去ってゆくのです……。

俳優は揃っていたのに、
イマイチ引き込まれなかったです。
(ヒアムが出ていて引かれないなんて、珍しいことです。)
空気が流れないというか、息苦しさが持続してしまう感じ。
Kadija Leclere 監督にとっては、
おそらく自伝的な物語なのでしょうけれど……。

2016年11月2日水曜日

Dieumerci !

リュシアン・ジャン=バティストの監督&主演、第3作、

Dieumerci !

を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=HkNLB4Ymefs

前2作同様、まあ、オチは楽天的すぎるコメディーで、
ストーリーとしては、「ふつう」でした。
幼い子供を亡くし、離婚し、引きこもり、
酒と借金にまみれ、金を返せず、
収監されたディウーメルシー。
物語は、彼が出所するところから始まります。
で、その彼は、なんと、
子ども時代の夢、役者になる、ことの実現のため、
行動を開始します。
もう、失うものはない、というわけです。

とはいえ、まず、俳優学校の学費が払えない。
で、バイトに精を出し、
そんな時学校でコンビを組まされた(ヨーロッパ系白人のわがままな)坊ちゃんは、
トラブルばかり運んできます。
でも、彼と一緒に、コンクールに出て、
『ロミオとジュリエット』を演じなければなりません、男二人で。
さてその結果は……

個人的に引き込まれたのは、
(いつもの通り、)場所の扱い方です。
まず、フィルミヌ・リシャール演じるカリブの母が住んでいるHLM、
つまり彼の実家は、
RER ・A線の、Sucy-Bonneuil 駅近く、
バスの117番線のMessidor-Libertésで降りたところです。
(117の停留所をしらみつぶしにGoogle Mapしてゆき、
なんとか発見。
工事中で、微妙にバス停の位置が変わっていたので、
最初は分かりませんでした。
予告編の04秒あたり。)
ここは、大きく言えば、(この監督にはおなじみの)クレテイユです。

そして彼が投宿する安宿は、グット・ドールの、
あのシャルトル通りの出口付近。
宿の経営者はインド系の人で、
隣に住むのは、アフリカ系の元気な娼婦です。

そして、あの坊ちゃんの実家は、モンソー公園の近くのようです。
というのも、
坊ちゃんのパパが、そこで犬の散歩をさせているからです。

クレテイユ、
グット・ドール、
モンソー公園。
この映画は、この3点に支えられているのでした。

(ラスト、コンクールが行われるのは、
レピュブリック広場の角、
Thêatre Dejazet でした。)