2018年2月2日金曜日

『スワッガー』

MFFF 7本目は、

『スワッガー』

です。
これは英語で、「いばって歩く人」のことです。

https://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/movie?movie=41602

https://www.youtube.com/watch?v=YDY4xNSt5mo

舞台は、パリの北東の隣り合う2つの街、
Aulnay と Sevran です。
登場するのは、
そこにある中学校(Collège Claude Debussy)生徒たち11人です。
というわけでこの映画は、
「ドキュメンタリー」なんですが、
ちょいちょいフィクション的な要素も挿入されます。

11人は、アフリカ系の子が多くて、
セネガル、コートジヴォワール、ベナン、などが出てきます。
それ以外には、インドのポンディシェリ出身の子も、
白人の女子もいます。

中で1番目立つのは、
やはりアフリカ系で、ちょっと太めで、
すごくおしゃれな男の子、レジスでしょうか。
お母さんとオバマが大好きな彼は、
意外にもケンカも強くて、
(自分から仕掛けたりしない子ですが、)
将来はファッション関係の仕事に就き、
マドレーヌ寺院の近くに住みたいと言います。

インド人のポールは、
なぜかスーツを着るのが好き。
病気のお父さんは、薬が切れると、
彼を叩くこともあります。

アフリカ系のアスタンは、
とても活発な印象の女の子で、
やや胸元が広くあいたTシャツを着ていますが、
コーランもよく読むと言います。
アフリカの、人と人の距離が近い生活が懐かしいし、
おばあちゃんにも会いたい。
でも、アフリカの友だちからは、
あんたはラッキーだって言われるし、
「フランス人」でいられるのは、嬉しい……

画面はきれいだし、
こどもたちはそれぞれ個性的で、
パリ郊外的な問題ももちろんありますが、
思春期の少年少女の、
普遍的な問題も抱えているのね、と、
再認識させられます。

当然、『パリ20区、僕たちのクラス』との比較になりますが、
それぞれに面白かったと思います。