2018年4月29日日曜日

Paris etc.

GWになり、
楽しみにしていたDVDを見始めました。

Paris etc. (2017)

というテレビ・ドラマで、
30分 × 12回=6時間あります。

主な登場人物は5人の女性たち。
ヨーロッパ系が4人、アラブ系が一人です。

https://www.youtube.com/watch?v=Npp8KcZG4h4

まずは、アルザスから出てきた19歳のアリソン。
彼女は10か月後に結婚を予定しているのですが、
父親に言われ、彼と同郷の有名シェフの店で、
しばらく修行させてもらう予定です。
初めてのパリに来たアリソンの目を通して、
パリが新鮮に描かれます。

そしてマリアンヌ。
彼女は、あの(パリ最古の)病院、
オテル・ドゥ・ヴィルで働く医師で、
老人医療を専門にしています。
パートナーはいるのですが、
彼は「同居しない」方針で、
彼女は2人の子供と暮らしています。
(お姉さんのほうはアフリカ系なので、
養子なのでしょう。
実際、このマリアンヌを演じているヴァレリア・ブルーニ・テデスキは、
アフリカ系の子供を養子にしています。
ヴァレリアは、カーラ・ブルーニの姉です。
『アスファルト』では、看護師の役を演じていました。)
ただ彼女は、
今の生活、特にパートナーとの関係に疲れています。
ほんとは一緒に暮らしたいのです。

3人目は、マリアンヌの妹のマチルド。
マッサージ師である彼女は、
かなり年上の男性と暮らしていますが、
彼のモノカノ、美人で医者のアンジェリックの存在が、
気になって仕方ありません。
そして、それを言えない自分の内気さを、
なんとしたいと思っています。

4人目が、マリアンヌのママ友であるノラ。
(演じるのはネドラ・アヤディ。
彼女は、パリ警視庁:未成年保護部隊でも、
やはり「ノラ」という女性を好演していました。)
高学歴の彼女は、
通訳や翻訳をしていますが、
パートナーもまた高収入ではないようで、
経済的には苦しい状況です。
13区・中華街の高層ビルに住み、
小学生の子供は少し問題を抱えています。
幼稚園前の女の子もいます。

5人目はジル。
(彼女を演じるザブー・ブレットマンは、
この作品の監督でもあります。)
彼女はタヒチに住む真珠養殖業者なんですが、
自分の会社の資金繰りが悪化し、
パリのアパルトマンを売るために帰国します。
ただ、そこには、
10年前に「捨てていった」子供たちが住んでおり、
次男(アリソンと同じ店で働いています)の嫁は臨月なのです。

この5人。
わたしが気になるのは、
アリソンとノラです。
彼女らを通して、
「パリ」や、
「ナショナル・アイデンティティー」が、
日常の中にせり上がってくるんじゃないかという期待があります。
セリフ回しも気が利いているので、
楽しく見られそうです!

2018年4月27日金曜日

La meilleure baguette de Paris 2018

今年度の、最優秀バゲットが決まりましたね。

http://www.lefigaro.fr/sortir-paris/2018/04/13/30004-20180413ARTFIG00155-la-meilleure-baguette-de-paris-se-trouve-dans-le-xive.php

14区というのは、
シトロエン公園以外、
ほとんど行かない地区ですが……

6位には、ランビュトーのお店も入ってますが、
いつも近くの別の店で買ってました……
まあ、そちらも十分おいしかったので。
今度行ったら、必ず挑戦しよ!


新歓

今日は、
総合芸術系の「新入生歓迎会」を、
新宿の思い出横丁で開催しました。
今年は新入生が6人もいたので、
博士課程の上級生や先生たちも集まると、
それなりににぎやかで、
楽しかったです。
ほんとは、
いろんな先生たちからいろいろ吸収できるこうした機会を、
もっともっと作ってあげられたらと思います。
学生たちは、
いろんな言葉や刺激を浴びて、
その中から、
自分に響くものを追って行けばいいのでしょう。
そのためには、まずは浴びること、ですね。

さて、そこは「思い出横丁」だったわけですが、
ここはわたしたちには、もちろん、
「しょんべん横丁」です。
わたしの学生時代は、そう呼んでいました。
まあ、これを正式な名前にするというのは、
ムリな話ですが、
「思い出横丁」っていう、
浅はかなポエムみたいな名前も、
違和感があるのでした。

でも考えてみたら、
総合芸術系がみんなで集まる飲み会って、
これが初めてかも。
どおりで楽しかったわけです!

2018年4月24日火曜日

Darvish

今シーズン、
調子の上がらないダルヴィッシュ。
わたしはもちろん応援していますが、
彼の「女房役」である若いキャッチャーのコントレラスが、
ダルヴィッシュを批判するコメントを発表。
その発言にファンも乗っかる感じで、
さらに、球団からもおとがめなし。
その点について、
この「オールスターゲームに出たこともなく」、
「レギュラーになって2年目の」キャッチャーの、
「オールスターに4度出ている」ダルヴィッシュに対する発言を、
好ましくないと指摘している文章です。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180424-00123727-fullcount-base

https://chicago.suntimes.com/sports/chicago-cubs-yu-darvish-willson-contreras-jake-arrieta-miguel-montero/

こういう不協和音が表に出るのは、
チーム競技にとって、
やや致命的な気もしますが……

ダルヴィッシュ、ガンバレ!

2018年4月22日日曜日

La Villette

カレーの難民キャンプは撤去されましたが、
この数か月、パリのラ・ヴィレットに、
新たなキャンプができつつあるというニュース。
現在は、エリトリアやスーダンなどからの難民が、1500人ほど。

http://www.dailymotion.com/video/x6i5d9x

これは、ラ・ヴィレット門の近く。
アリエ通りと、
ペリフェリックが交差しているあたりですね。

パリ近郊には、いくつかの難民収容所があるのに、
彼らはそこに行かない……
そう言われているけれど、それは真実ではないと、
支援グループの代表者は言っています。
そもそも、収容人数は750人でしかないし、
ずっといられるわけでもありません。
ただニュース自体は、
行政側の無力を問題にしているのですが。


2018年4月21日土曜日

Les combattants

アデル・エネル主演の、
前から気になっていた映画、

Les combattants (2014)

を見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=hyT4gEKn-ck

タイトルは、「戦士、戦闘員」。
これが何を指しているのか……。

フランスの田舎。夏。
プール付きの広大な家に住むマドレーヌは、
マクロ経済学の修士を持つ女性ですが、
その行動はエキセントリック。
遠からず世界の終わりが来ると信じていて、
どうすれば「生き残る」ことができるか、
日々考えています。
当然、体は鍛えていて、
近く、フランス軍の2週間の研修を受け、
「生き残る」を身につけようと考えています。
一方アルノーは、これといった未来も描けないまま、
父が亡くなった後の家業(外装業)を、
兄とともにこなしています。
そしてそんなマドレーヌとアルノーが出会います。
始めは、マドレーヌの「変人」ぶりに当惑していたアルノーですが、
次第に彼女に魅かれ始め、
彼女が行くという軍の研修に、
自分も参加することにします。
そしていざ研修が始まると、
マドレーヌは浮きっぱなし。
軍での生活が、
イメージとは違って「楽」だったため、
マドレーヌは不満なのです。
そしてある行軍のトレーニングの時、
事件は起こります。
仲間割れをきっかけに、
2人は勝手に別行動をすることになるのです……

最初は、
おもしろいのだけれど、
どういう映画か分かりませんでしたが、
見終わってみると、
これは風変わりな青春映画なのでした。
そしてその背景には、
人間と自然の多層的な関係も描かれています。
軍は出てくるけれど、
ナショナリズムは関係ないのでした。

アデル・エネルは、いいですね。

http://tomo-524.blogspot.jp/2017/07/la-fille-inconnue.html

2018年4月20日金曜日

『セールスマン』

今や世界的に知られるようになった、
アスガー・ファルハディ監督。
彼はイランの映画監督としても、
もっとも有名なのでしょう。

http://tomo-524.blogspot.jp/2015/03/une-separation.html

http://tomo-524.blogspot.jp/2017/06/blog-post_75.html

その彼の 2016年の作品、

『セールスマン』

を、遅ればせながら見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=2pzMyDpOijk

高校の国語の教師で、
生徒にも人気のあるエマッド。
そして彼の美しい妻、ラナ。
2人は小さな劇団に属し、
アーサー・ミラーの傑作、
「セールスマンの死」の上演に向けて熱心に取り組んでいました。
そんな折、
なんと住んでいた建物が倒壊しかかり、
やむなく引っ越すことに。
で、劇団仲間が紹介してくれたアパートに越すのですが、
そこで事件は起こります。
「セールスマンの死」のこけら落としの日の夜、
シャワーの準備をしていたラナは、
建物の入り口で鳴らされたチャイムに、
てっきりエマッドだと思い込み、
無防備に鍵を、そして玄関まで開けてしまいます。
が、やってきたのは……
実は、その部屋の前の住人は売春婦で、
男が彼女を訪ねて来たのでした。
事件は起こり、ラナは深く傷つきます。が、
警察に行く気にはどうしてもなれない。
一方エマッドは、残された軽トラックなどを手掛かりに、
独力で犯人を探し出そうと奔走。
そしてついに……
というお話。

前半は、むしろ淡々と進むのですが、
後半になると、その淡々とした感じが、
俄然暗い炎を上げ始めます。
そうなるともう、見るのを止めることはできません。

この映画から何を読み取るのか、読み取れるのか、
それは、見終わったばかりの今は、
まだはっきりしません。が、
後半の磁力は凄まじいものでした。
イスラム社会における、
普遍的な物語でした。

ヒロインのタラネ・アリドゥスティは、
『彼女が消えた浜辺』にも出演していました。
もっと見てみたいです。タラネ・アリドゥスティ

2018年4月19日木曜日

11万部突破!

去年は、
「10万部突破!」
の帯を作っていただいたわけですが、
今年は、
これを作っていただきました。


Merci beaucoup !!



2018年4月16日月曜日

parodier

これはたしかに、
parodier してますねえ。

https://fr.style.yahoo.com/celeste-barber-instagrameuse-détourne-photos-slideshow-wp-145441533/photo-p-celeste-barber-actrice-australienne-photo-145441191.html

Ses parodies lui permettent de montrer la normalité de sa vie de tous les jours.

彼女はこうしたパロディによって、
自分の日々の暮らしがいかに「ふつう」であるかということを、
見るものたちに示すのだ


2018年4月15日日曜日

パリ気分な

日曜の夜、
奢ってくれるという奇特な人がいて、
しかも好きな店でいいと。
それなら、ということで、
比較的近場のおいしい店、
立川のビストロ・フラットカフェへ。

ここはまず、前菜盛り合わせが楽しいです。
リエットもパテも自家製で、
すっきりした味。
まったくしつこくありません。
キャロット・ラペはオレンジ風味。
チーズは香草と生クリーム(?)でふんわり。
鴨にはブルーベリーが1粒ついて。

次はホワイトアスパラのソテー。
炒め方が変えてあって、
2通りの歯ごたえ。
味もしみじみしています。

今日のメインはぜいたくに2つ。
フランス産(とは珍しい)ラム。
このソースが、ムール貝のカレー風味とは、
ひねれてます。
きっちり塩が入っていて、
もちろんソースなしでも十分おいしいです。
で次もまた肉。
今度は牛ヒレ肉とフォワグラ、ソース・ペリグー。
これもナイスな組み合わせで、そりゃうまいです。

この店、ワインは150種あるんだそうです。
ラムは、冷やしたロゼと。
店内には、ZAZがずっと流れ、
いっとき、パリ気分でした。
こんなぜいたくでおいしい食事、
ごちそうさまでした!

2018年4月14日土曜日

In the fade

新学期が始まってまだ1週間も経ちませんが、
授業はもちろんのこと、
すでに会議は4回、
院生との打ち合わせ1回、
事務的な種類提出数件、
そして理工学部の新任教員歓迎会もあり、
なかなか目まぐるしい今週でした。
しかも、
その合間を縫って、
大谷選手の活躍をチェックしたり、
ベイスターズの連勝を応援したり。
さらには、
今は珍しく、「見たい」と思う映画が複数劇場公開されていて、
結局行けずに終わってしまったものもありますが、
(つまり、DVDを待つわけですが、)
まだ上映中のものもあり、
行きたい気持ちだけが募ります。
特に見たいと思うのは、
『女は二度決断する』
です。
これは、これですね。

http://tomo-524.blogspot.jp/2017/05/cannes-2017_28.html

あるインタヴューで、
Diane Kruger は、
「この役はわたしの中に残る」
と発言していました。
これは見ないと。

2018年4月10日火曜日

新学期開幕!

というわけで、
ガイダンスが終わり、
入学式が終わり、
ついに今日から、授業開始です。
新入生にとっては、
人生最初の授業だったわけです。
いいなあ、これから大学生活!
わたしももう1回やりたいです。
で、もっとちゃんと勉強して……
まあ、それはともかく。

そして午後は、
大学院の新入生2人が、
研究室にやってきました。
約束はなかったのですが、
生田の授業に来たついでに、
履修の相談もかねて、という感じ。
いいなあ、これから大学院生活!
これももう1回やりたいです。
で、もっとちゃんと……

まだ1日なのに、
始まった感満載の日でした。
明日は、「フランス語」の初日。
そして、リバティー・アカデミーも初日です。
張り切っていきましょう!

2018年4月8日日曜日

入学式

今日は、武道館での入学式。
わたしも、総合文化教室の代表として、
午前の部に参列しました。
(まあ、参列といっても、
演壇に登るわけでもなく、
その脇の、3列に並んだ椅子に座っていただけですが。)

新入生とそのご家族で、
武道館はほぼいっぱい。
客席を見渡していると、
ボウイや、ディープ・パープルや、クラプトンや、
スタイリスティックスや、ビヨンセや、
クイーンや、ブライアン・フェリーや、ウタダや……
のことが、
なんなら走馬灯のように、
よみがえってきました。
でもそんな感傷も束の間、
明治のオケによる校歌の演奏が、
すぐに現実に引き戻してくれます。

学長の祝辞の中では、
バルトの言葉が引用されていました。

ただ、始めることだけが楽しい

専門に閉じこもらず、
なんでも始めてみればいい、
と学長は言うのでした。

ただ、始めることだけが楽しい

ちょっといいですね。

2018年4月6日金曜日

ヴェネズエラからの先生

新年度になり、
今日は駿河台で初会議。
午前10時に集まり、その後ランチ懇親会でした。
その席では、
ヴェネズエラ人の先生と
(スペイン語の先生に通訳してもらって)話し、
指揮者ドゥダメルのことや、
マドゥーロ大統領のことなどを話しました。

http://tomo-524.blogspot.jp/2017/05/je-leve-ma-voix.html

( ↑ これが11か月前)

今かの地では、
大学教員では、食べていくことができないそうです。
で、
多くの先生たちが国外に仕事を求めて、
出ていってしまうと。
ただもちろん、
ヴェネズエラのことは「とっても心配」だと……

会議では、
大学の制度上の不備の改善について話し合ったのですが、
まったくレベルが違いました。

2018年4月5日木曜日

どこまで続くぬかるみぞ

NHKの中で何が起こっているかなんて、
もちろんわかりません。が、
あの証人喚問の時、
答えるより先にテロップを流し、
事前に内容を知っていたんじゃ?
と視聴者に思わせたのものNHKなら、
このニュースもNHKです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180404/k10011390911000.html

どうも、
複数の勢力があるようにも感じられます。

それにしても、
役人が、
口裏合わせなんてみっともないこと、
進んで頼むなんて思えません。
しかも断られるという屈辱ぶり。

守るなら、
守るに値するものを、と思います。

2018年4月4日水曜日

リテラシー

今日は理工学部のガイダンスがありました。
わたしの仕事は、
「総合文化科目」、
いわゆる一般教養科目について、
10分間しゃべること。
でも……
ふつーにタラタラしゃべっても、
から来たものを受け流す
ことになるだけでしょうから、
少しでも記憶にとどめてくれればいいと思って、
キーワードを決めることにしました。
しかも一つ。それは

リテラシー

です。
この「読み書き算盤」を意味する単語は、
比喩的に言えば、
「読み取る能力」とも言えそうです。
サッカーでも、将棋でも、歌舞伎でも、音楽でも、映画でも。
4年間に、
どれだけリテラシーのチャンネルを増やせるか、
深められるか、
ということを、
ときに思い出してみて、
という感じで話したのでした。

そして……

今日は大谷選手が、
記念すべきメジャー1号HR。
「いつか、大谷選手が引退した時、
今日のこのHRのヴィデオが必ず流れます。
そしてみなさんは、
ああこの日はガイダンスだった!
あの日からン十年、
おれのリテラシーは……
と振り返ってください!」
とも、話したのでした。

2018年4月2日月曜日

私の好きな民藝 (趣味どきっ!)

総合芸術系の同僚である鞍田さんが、
Eテレのこの番組の案内人を務めます。

http://www.nhk.or.jp/syumidoki/syumidoki-tue/index.html

哲学(ハイデガー)から出発して、
環境学を経て、
現在は道具とか、もの作りに関心を寄せているという鞍田さん。
いつも話が明快で、
教えられることが多いのですが、
この番組も、
まちがいなくそうなると思います。
地方の現状を知るという意味でも、
勉強になりそうです。
明日から放送開始です。
ぜひ!!

さあ新学期!

いよいよ明日(というか今日)、
ついに新学期が始まります。
で、
さっそく総合芸術系のガイダンスがあり、
新入生たちとゴタイメンの予定です。
楽しみです!

春になって、
庭のチューリップなども咲いてきました。




花がきれいなのか、
それとも、
そもそも人間の「きれい」の基準は花だったのか……?