2013年11月28日木曜日

L'HOMME EST UNE FEMME COMME LES AUTRES

La Folle Histoire d'amour de Simon Eskenazy
のことは、もう2回書いたのですが、
今日は、その前篇にあたる

L'HOMME EST UNE FEMME COMME LES AUTRES
を、見てみました。
YouTube にありました。

http://www.youtube.com/watch?v=TQxRq3ZlDs4&list=PLFD1E50F7946E3F0E
(11~21)

まあ、これはまったくの「ゲイ映画」で、
そこにユダヤ的味付けが少々、という感じ。
で、
これも、
La Folle Histoire d'amour de Simon Eskenazyも、
両方ともそうなんですが、
主人公のシモンは、ほんとに身勝手なヤツです。
しかも、わりとみんなから愛される。
見かけはわりといいし、有名なクラリネット奏者だし、
一般的なモテル要素はあるわけですが、
このわがままなゲイを主人公に、
2本撮るのはなかなか強気です。
しかも、このわがままさが、映画内で相対化されるわけでもないし。
自己愛が強い映画、という印象でした。

2013年11月26日火曜日

語られなかった東京

これ、おもしろそう!

http://monpaysnatal.blogspot.jp/2013/11/blog-post_2752.html

Mmm、アタラシイ……

2013年11月25日月曜日

New Star of India

「ワールド映画」で使えそうなインド映画を探していて、
たまたま行き逢ったニッサンのCM。
もちろんインド版。

http://www.youtube.com/watch?v=KGU45aNm-C4

渋滞の場面がいい感じ。

2013年11月24日日曜日

小畑先生

何度かお目にかかったことのある、
カナダ文学研究の先達。
明治大学の先輩教員でもあった小畑精和先生が、亡くなられました。
まだまだ、まだまだ、お仕事できたはずなんですが。

http://www.meijirugby.jp/topics_detail2/id=565

22日の19時に、とあります。
ちょうどそのころ、
わたしたちは打ち上げの席にいて、
でも1度、小畑先生の名前も出たのでした。
この話題です。

http://www.ishihara-frago.com/obata.html

打ち上げに同席して下さった、岩野先生のお名前もあります。

小畑先生のHP。

http://www.geocities.jp/profobata/

ご冥福をお祈りいたします。

2013年11月22日金曜日

講座、打ち上げ

さて今日は、
生田のリバティー・アカデミー、
「フランス体験❤講座」の最終日でした。
講義の担当は、農学部のエース高瀬先生。
日仏学院でも教えていらっしゃる実力派の先生は、
でも親しみある楽しい講義をしてくれました。
テーマは、グリーン・ツーリズム。
自然を「敵」、ないし征服すべき対象としていたキリスト教文化圏で、
自然に親しむ、という感覚が育ち始めたのは18世紀のこと。
代表はルソー、
そして、あえてパリを離れヴェルサイユを居城としたルイ16世、でしょうか。
この王は、明らかに田園派ですから、
その意味では新しかったのかもしれません。

そして授業後は、
喜多見のビストロで打ち上げです。
このお店のナガミネ・シェフも、
今回の講座の講師を務めてくれました。
生徒さん6人、担当講師3人、事務担当2人、全体を統括する先生1人、
この12人で、おいしい食事を楽しむことができました。
(こういう打ち上げができる講座って、なかなかないのですが、
これはやったほうがいいですね。)

生徒さんの中には、
テレビを見てくれた方もいて、
こういう繋がりが持てるなら、出ておいてよかった、と思いました。
また、お顔に見覚えのある生徒さんもいて、
お話してみると、
やはり、新宿の講座にもきてくださった方でした。
Merci beaucoup !

このリバティー・アカデミーのいいところは、
儲けを出さなくていい、という点です。
大学が、地域に貢献する、という趣旨で始めたものなので、
経費さえ出ればいいのです。
(さすがに赤字だと、長くは続けられないようですが。)

また来年度、講座を開く予定があります。
よろしければ、遊びに来てください!
(というか、勉強ですけど!)

La Fille du RER

2004年の7月、
RERのD線、
パリの北20キロほどのサルセルと、
そのさらに北にあるルーヴルとの間で、
事件は起こりました。
(この「ルーヴル」は、博物館のあるルーヴルとは別物です。)
1人の若い女性が、
反ユダヤ主義者たちに襲われ、
顔や首をナイフで切られ、
お腹にはマジックで、
>と描かれたのです。

この事件は、大騒動を引き起こし、
各種人権団体は声明を発表し、
時の総理大臣シラクまで、コメントを発表しました。
けれど……
その2日後、
この「事件」はすべて、
少女のでっち上げだったことが判明したのです。
傷も卐も、自分でほどこしたものだったのです。

アンドレ・テシネ監督のLa Fille du RER は、
この事件を題材にした舞台RER の映画化です。

http://www.youtube.com/watch?v=8KsRxXqFWv8

少女(といっても二十歳過ぎですが)の母はドヌーヴ、
この母の昔の恋人にミッシェル・ブラン、
彼の義理の娘にロニ・エルカベッツ、
少女の恋人にニコラ・デュヴィーシェル。
http://tomo-524.blogspot.jp/2013/09/parlez-moi-de-vous.html
の中で、ヴィアールの恋人になりかけた「息子」です。)

わたしが思ったのは、ちょっとずれますが、
「やっぱりサルセルなのね」ということ。
サルセルは(『エキゾチック・パリ案内』でも触れたとおり)、
ユダヤ人の町です。

それからもう1点は、世代間格差。
M.ブランはユダヤ人だけど、ユダヤ教徒ではない。
彼の息子は、不可知論者。
その妻は、伝統的ユダヤ教徒、という感じ。
Mmmm

この映画評、深くはないけど、
情報は便利でした。

http://www.paperblog.fr/1757754/la-fille-du-rer-ou-le-malaise-derriere-le-train-train-quotidien/

2013年11月21日木曜日

Dog & Cat


この画像。
こんなこと思いつく人がいるんですね!

2013年11月20日水曜日

3ー0 !

もうほとんど「ムリ」としか思えなかった、
フランスのWカップ出場。
なんと3ー0 で勝って、出場できることになりました。

ここはやはり、陣野さんのコメントを。

「本当に必死のフランス代表を観たのは、
たぶん2006年のドイツ・W杯以来。
ブラジルに行くことになった」

そして今日の授業では、
とてもサッカーに詳しいK君に、
今日までの経緯を、
クラスの他の学生たちに説明してもらいました。
(といっても、10人ほどのクラスですが。)

そして、彼は言います。

ベンゼマの2点目?
ああ、たしかにオフサイドにも見えましたけど、
でも、
その直前にオフサイドを取られたゴールは、
頭がかすかに出てただけで、
脚じゃないですからね、
むしろセーフっぽかった。
だから、いいんじゃないですか?
それより、
セットプレーからの得点しかなかったっていうのが、
問題ですよね~

なるほどね。

2013年11月18日月曜日

ライバル

近所の、でもたまにしか行かないスーパーで買い物をしていたら、
白ワイン、1本 398円、
「1000円のワインに負けない!」
というのです。
この、ライバルを「1000円のワイン」に絞っているところが気に入り、
ためしに1本買ってみました。

で、
200円ちょっとで買ったワカサギをフライにして、
先週、これは別のスーパーの出店で買った、
鳴門産のワカメも出して、
398円のワインを飲んでみます。



これはたしかに、1000円以上。
というか、1500円くらいの感じ。
(まあ、いい加減ですが!)

この味なら……
そうだ、来年3月の語学教員の全体会議、のあとの食事会、
予算がいつもきつきつだけど、
このワインならいいかも!
(と、幹事は思いめぐらせるのでした……)

*「ライヴァル」と書くと、今や少し違和感がありますね。

2013年11月17日日曜日

予選敗退!?

フランス、ワールドカップ出場が……

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131116-00000016-jij_afp-socc


陣野俊史さんのコメントをコピペします。

*************************

この20年、フランス代表の試合を見続けてきたが、
もう観るのをやめようかと思うくらいひどい試合だった。
アウェイのウクライナで0-2の惨敗。
ホームでの巻き返しは相当厳しくなった。

プラティニの華麗さ、カントナの大胆さ、パパンの豪快さ、
そしてジダンの卓越を知る者にとって、
いまのフランス代表は、悪夢でしかない。
94年のアメリカ大会以来、予選敗退というのも、
それはそれでアリなのかもしれない。
堕ちるところまで堕ちる必要も。つらい現実だが。

こんなニュース

こんなニュースがありました。

http://www.j-cast.com/2013/11/16189153.html?p=all

2013年11月16日土曜日

イリュミネ

風邪をひいている学生が増えてきました。
どうぞお気をつけ下さい。

今日は夕方になって、
近所の本屋に散歩に行くと、
駅前の大通りが、
見事に飾られているのに、驚かされました。
それを写真に撮る人の多さにも。

*****************

美しいものに出会うと
手がのびる
バッグのなかの
持ち重りのする金属
けれどその表面は
見えない指紋に暖められ

老・若・男・女 が
むしろ気難しげに矩形を構える
イリュニネイトされた並木は美しいから
金属の重さは忘れてしまえる

******************

歩きながら、
ここまで考えて、
今まで忘れてました。
続きは、書けるかな?

2013年11月13日水曜日

ストロマエ・2

このストロマエ君、
もともとブレイクしたのはこの曲。

http://www.youtube.com/watch?v=VHoT4N43jK8

そしてこの曲の作り方は……

http://www.youtube.com/watch?v=Dz_MOPQTuas

はあ……なるほど。

そしてこの曲で、彼はBEP と共演もしているのですね。

http://www.youtube.com/watch?v=kHLd-SZlBYg

踊ってるし!

いやあ、これはナマで見たかったなあ。

2013年11月12日火曜日

ストロマエ

1か月ほど前、ここで、
ストロマエのFormidable のリンクを張りました。

http://www.youtube.com/watch?v=S_xH7noaqTA

で、
その後、彼のアルバムをちゃんと聞いてみたのですが、
Mmm、素晴らしい。
これは、わたしにとっての「今年の1枚(ポップス編)」になりそうです。

http://www.amazon.fr/Racine-Carr%C3%A9e-Boitier-Cristal-Stromae/dp/B00DQVSTI0/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1384244023&sr=8-1&keywords=stromae

彼のことについて、
「ワカメちゃん」のモデルになった長谷川たかこさん(パリ在住)が、
こんな風に書いていらっしゃいます。

http://frenchcodeblog01.blog107.fc2.com/blog-entry-757.html

相当人気があるみたいですね。
むべなるかな。

そしてこのクリップの、パロディもあるんですね。
ベルギーの新国王フィリップのそっくりさんだそう。
なかなか笑えます。

http://www.youtube.com/watch?v=0jUrIOUI8vQ

彼のHPや、YouTube でも、
たくさん曲を聴くことができます。
たとえばCarmen のパロディ。

http://www.youtube.com/watch?v=2todvzBajVk

やりますねえ。

2013年11月10日日曜日

『時制論』を体験すること

昨日の夜は、
<管啓次郎/ドリアン助川>による、
管啓次郎『時制論』『ストレンジオグラフィ』(左右社)刊行記念イベント

「詩が旅する時間と地理」

に行ってきました。

まず、管さん自身による、
新詩集『時制論』からの朗読に始まり、
続いてドリアンさんとの、なごやかにして緊張感のある対談、
そして今度は、
この2人の練達による朗読、
締めは再び2人の言葉を巡る対談、という構成。
おもしろかったです。

特に新鮮だったのは、
2人による朗読。
実はこの新詩集『時制論』は、
交互に1行ずつ、
(見かけ上は)過去形と現在形が使われているのですが、
2人がそれぞれ1つの「時制」の朗読を担当することで、
この詩集の持つ独特の性質、
いわば、
2つのプロジェクターで交互に映像を映し出してゆくのにも似た、
今まで誰も試みたことのない言葉の冒険/挑戦としての性質が、
明るい光のもとに連れ出されてきたのでした。

絵画は、時間を空間化して、見せる。
絵と向き合う人は、
その空間の中に入り込み、
そこである時間と出会うのだけれど、
それは現実の時間ではない。
それが在るのは、
その絵の中、あるいは自分の中、あるいは絵と自分の交感の中。

そのように、

『時制論』はわたしたちの前に在る、と言えるのでしょう。
ぜひ、体験してください。

http://www.amazon.co.jp/%E6%99%82%E5%88%B6%E8%AB%96-Agend%E2%80%99Ars4-%E7%AE%A1-%E5%95%93%E6%AC%A1%E9%83%8E/dp/4903500934/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1384048767&sr=8-1&keywords=%E6%99%82%E5%88%B6%E8%AB%96

The Daily Life of a Grandma and Her Odd-Eyed Cat

くもり空の日曜日。
午後は雨の予報。

「お婆ちゃんと色違いの目を持つ猫の日常」の写真集。
いいかも。

http://www.demilked.com/grandma-and-odd-eyed-cat-miyoko-ihara/

2013年11月8日金曜日

ホットな

今日の午後は、
「明治リバティー・アカデイー」の2回目でした。

わたしにとっては、今1番ホットな話題、
パリを舞台とする移民映画、
なかでもユダヤ人とアラブ人の関係に主眼が置かれる作品を、
わたしの知っている限り、
順に紹介していきました。
わたしはおもしろかったですが、
生徒さんたちはどうだったでしょう。
おもしろかったならよかったんですが。

さて明日は、管さん&ドリアンさんです!

2013年11月7日木曜日

メインはシューマン

今日は午後3時頃から晴れてきて、
ちょうどそのころ家を出て、
サントリーホールに行ってきました。
楽しみにしていた、内田光子リサイタルです。

曲目は、

J. S. バッハ  : 『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』
           第1番 ハ長調 BWV870、
           第14番 嬰へ短調 BWV883
シェーンベルク: 『6つの小さなピアノ曲』op. 19
シューマン   : 『森の情景』op. 82
シューマン   : ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 op. 22
シューマン   : 『暁の歌』 op. 133

そしてアンコールが、『月光』の第1楽章。

わたしが行ったクラシックのコンサートの中でも、
指折りの素晴らしいものでした。
聞いていて、楽しいなあ、とずっと思っていました。

やはりライブは、
CDとはちがう奔放さ、のびやかさが魅力です。
バッハも、なんというか、生きている感じが直接的なのです。
ライブとは、よく言ったものですね。

2013年11月5日火曜日

『これからの一生』

先日 La vie devant soi をYouTube で見て、
魅かれるところがあったので、
原作小説の翻訳も読み始めました。
1977年と言いますから、
フランスで発表の2年後、
映画公開と同じ年に、
この翻訳本は刊行されています。

もちろん古本ですが、
見ると奥付のページに、お名前が書いてあります。
検索すると、
京都大学名誉教授の、故・大谷英二先生でした。

で、古本に挟まっていたのが、
「京都大学教養部報」の、1983年のもの。
そしてそこには、ドイツ語の高橋義人先生の、
La vie devant soi についての文章が掲載されていました。
おそらく、大谷先生は学内でこれをお読みになり、
原作本に挟んでおかれたんですね。
おかげでわたしまで、読むことができました。
大谷先生、ありがとうございました。
(古本屋さんも、ありがとうございました。)

まだ20ページほどしか読んでいませんが、
おもしろいです。

2013年11月3日日曜日

詩の対話

9回、
爆発するような歓声の中、
彼はマウンドに向かいました。
ほんとに出てくるのか、
と思っていましたが、
出てきてくれました。
監督と仲間と本人と、
気持ちがそろった結果なのでしょう。
終わってみれば、
記憶に残る日本シリーズでした。
イーグルス、おめでとうございます。

さて今日は、
日本とスロヴェニアの詩人たちによる対話、
を聞いてきました。
こう書くと地味な印象ですが、さにあらず。
なんというか、詩の生成現場に立ち会っているかのような、
他では味わえない種類の興奮がありました。
そしてスロヴェニアから詩人4人は、
みんなとてもサンパで、
それが会場の雰囲気を暖かくしていました。
日本側の詩人たちも、
緊張感と柔らかさを同時に醸し、
いい感じでした。

そうそう、今度の土曜日には、これもあるんでした。

http://sayusha.com/news/event/p=201310181817

これは行かないと!



2013年11月2日土曜日

La vie devant soi

この1年以上負けなかった投手が、
この、最後の大一番で負けてしまう。
そんな予感が、誰の胸にも(かすかには)あったかもしれません。
でも、言うまでもなく、
おそろしくいい投手。
勝手なことを言うなら、
やっぱり大リーグで投げているところを見てみたい。

で今日は、これを見ました。

http://www.youtube.com/watch?v=l5yj-jETPFo

原作小説は同名の『これからの一生』(早川書房)で、1975年のゴンクール賞作品。
元娼婦で、引退後は、
現役娼婦たちの子供たちを預かって、生計を立てているローザ。
けれど寄る年波、病気は進行し、体力は衰え、
子供たちは減ってゆき、お金はなくなる。
でも、1人モモだけは、
ローザのもとを離れません。
それは、両親が(この11年間1度も)会いにさえ来ないからでもあるけれど、
だからローザは1銭も受け取っていないのに、
自分を育ててくれたことを知っているから。
そして大事な点、
それはローザがユダヤ人で、
モモはモハメッド、つまりアラブだということ。

ローザ役のシモーヌ・シニョレ、
彼女の父親はユダヤ人で、
「シニョレ」は母方の姓だそうです。
無論、迫害を恐れたわけですね。
ちょっと変になったローザが、
「フランスの警察が迎えに来るの……そしたら、
電車に乗ってドイツに行って……なにも心配ないって……」
とうわごとのように語る場面、
静かな恐怖感があります。
彼女については、ここでも2度触れています。

http://tomo-524.blogspot.jp/2012/01/blog-post_27.html

http://tomo-524.blogspot.jp/2013/01/le-chat.html

ところでこの映画、
日本版VHS(『これからの人生』)があったようですが、
現在は入手困難。
DVDはなし。
で、実はフランス語版もVHSしかなく、しかも見当たらず。
かろうじて英語版がありましたが、2万円(!)ほど。
それがYouTube にあがっていて、ほんとうに助かりました。
(英語字幕、ときどきピントがずれてる気もしますが、
やはりあったほうが安心ですね。)
ちょっとだけ長いけど、そして重い部分もあるけれど、
苦しい愛のある、いい映画だと思います。
性転換したやさしい黒人娼婦ローラも印象的。
舞台はベルヴィルです。